◎40番【井上睦子君】
 それでは、通告に基づきまして一般質問を行います。

 まず、堀之内地区の環境保全についてお伺いをいたします。

 昨年一、二月ごろから始まった堀之内地区の多摩テック南側谷戸の残土処理について、昨年の9月議会でも取り上げましたが、現在も西側部分は工事が続いており、東側部分については停止命令が出されるに至っています。また、周辺地域では野焼きが行われ、農地改良という目的で新たな残土処理も予定をされています。急激に変化し、失われていく多摩丘陵、里山の自然を保護する立場から質問をいたします。

 まず、残土処理についてであります。

 12月には工事終了と答弁されていた丸和建設が行っている西側 3,000平米は、のり面の防災工事として続いており、尾根が見えないほどに残土が埋め立てられています。この部分は東京都が宅地造成等規制法に基づいて指導している部分ですが、私は9月議会でも申し上げましたが、やはり市の残土条例が妥当ではないかというふうに今でも考えております。一方東側部分は、 7,894平米について、山本工事、新興電設が事業者でありますけれども、市の残土条例の事前協議を11月に一応終了していますが、この間ずっと残土は搬入され続け、ことし1月には土砂が崩落をし、隣地への被害を出すということになってしまいました。2月28日、市は91年の条例施行以来初めて停止命令を条例第17条に基づき出しました。工事が始まって以来、自然保護団体は、事前協議中であるにもかかわらず堂々と続行されている工事に対して、行政の厳しい指導と、オオタカやトウキョウサンショウウオを初めとする多くの希少動植物の保護を求めてまいりました。そこでお伺いをいたしますが、搬入された残土の量、また排出先について、東側部分、西側部分ともに把握をしているようでしたらお知らせください。

 2点目に、停止命令をかけた山本工事、新興電設の事業者に対して、市はこれまでどのような指導をしてきたのか。また、停止命令に至った理由について詳細にお示しをいただきたいと思います。

 3点目に、停止命令を出して1ヵ月を経過をいたしました。事業者の対応はどのようになっているのか。残土条例の許可申請に向けて手続を再開しているのか。あるいは工事のやり直しになるのかということをお示しいただきたいと思いますし、同時に、市は今後どのような方向性で事業者を指導していくのか。許可への手続の再開になるのか。あるいは許可の可能性はなく、現状回復命令や、あるいはその後の対応という第18条以降の対応になっていくのか。その点についてお考えをお示しいただきたいというふうに思います。  次に、環境保全対策についてであります。

 先ほども申し上げましたように、周辺の地域については野焼きがされておりまして、都の一斉パトロールが2月に行われましたけれども、残土処理地域周辺の野焼きが毎日のように行われている状況です。ダイオキシン対策等強化をされるという昨今の情勢ですが、この野焼きに対して市はどのような対応をとり、今後はどのように業者に対して指導していくのかお伺いをいたします。

 次に、オオタカの保護と、トウキョウサンショウウオ、ホタルの保護についてお伺いをいたします。

 今、残土処理の工事が行われいる地域にはオオタカが営巣をしています。1月に繁殖の準備期、2月からは造巣期に入っていきます。4月、5月、6月は抱卵期でありまして、繁殖の初期、営巣環境の変化と騒音がこのオオタカの営巣にとっては大きな妨害行為となってまいります。自然保護団体からは3月から5月の期間に関しては営巣木から 300メートル以内で工事は行うべきではない。あるいは、できれば2月から8月は工事を中止してほしいということを環境庁の種の保存法に基づいてつくられた猛禽類の保護の進め方からのアドバイスを得て、そのような提案をしております。オオタカの保護については、市当局としては今後どのように事業者に対して対応をされていくのかお伺いをいたします。

 また、残土処理が行われている地域の谷戸は、清流の谷戸でありまして、ゲンジボタルが生息をし、その西側の谷戸ではトウキョウサンショウウオも生息をしています。露出した残土の表面を雨がたたけば、泥水が流出をしていきます。この泥水を流れ出させないような工法の指導なり、清流を守る、あるいは下流への被害を与えないようにするということがゲンジボタルやトウキョウサンショウウオの保護策になってまいりますけれども、現在行われている西側、また停止命令をかけられている東側の今後の各工事について、事業者にどのように要請を行ってきたのか。あるいは今後どのように行うのかということをお示しいただきたいというふうに思います。

 次に、教育の地方分権の問題についてお伺いをいたします。

 地方分権一括法の成立によって、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正をされ、国の権限の縮小、地方の教育委員会や学校の裁量権の拡大へと、教育の地方分権とも言える変化が生じています。また、1月21日には学校教育法施行規則の一部を改正する省令も公布をされ、学校評議員制度や、校長の権限強化、校長、教頭の資格要件の緩和などが打ち出されました。こうした変化の基本となっているのは、98年9月に出された中教審の答申、我が国の地方教育行政の今後のあり方についてであります。地方分権とは、国の権限が自治体や自治体を構成する市民レベルまで移譲をされることでありますけれども、教育においては、地方の教育委員会や校長に権限が拡大をされるのではなく、教育の主体である学校を構成する子ども、教師、保護者等が対等な関係でのおのおのの権限でなければならないというふうに私は考えています。こうした観点から、今回の法改正などによって可能となる制度は、子どもたちにとって教育にどのような分権化と変化をもたらすものなのかお伺いをしたいと考えています。

 まず、教育委員会の権限の拡大についてであります。

 具体的には学級編成の弾力化と教職員の配置について、市教育委員会の主体的な判断ができるようになります。群馬県教委では、99年の段階で公立小学校の1年生の多人数学級への非常勤講師を配置をするさくらプランを実施をしています。36人以上の学級で79校 169学級で非常勤講師を1人配置をするというプランが今実施をされています。来年1月には義務教育標準法などの改正案が提出をされ、この学級編成の弾力化と教職員配置の弾力化について、法改正の準備がされているというふうに聞いています。この学級編成の弾力化と教職員配置の弾力化の問題は、少人数学級、議会でも30人学級がよく取り上げられますけれども、それへの検討と、こうした実現ということになっていくわけでありますけれども、学級編成の弾力化について、この権限の拡大をどのように活用するのか、市教委では検討されていますでしょうか。東京都の教育委員会は、都立高校、職業系の都立高校に関して、1クラスを35人というふうに設定をして、少人数学級化への試みを開始をしておりますけれども、こうした権限の拡大についての御見解をお伺いをいたします。

 次に、学校の権限の拡大の問題であります。

 中教審の言う学校の自主性、自立性の確立にかかわって、学校予算の編成、執行についての裁量権限が学校に拡大をされてまいります。逆に、教育委員会の関与を整理、縮小する方向が打ち出されています。中野区では、学校フレーム予算として、教育委員会が一定の基準で算出した各学校への予算総額を提示し、学校は提示された予算総額の範囲内で自由に各費目ごとに配分する計画を立て学校予算を編成をしているという試みがあります。本市では、学校予算編成、執行権の拡大についてどのように取り組んでいらっしゃるのか。また、今後の考え方をお伺いいたします。

 次に、通学区域の自由化の問題についてお伺いいたします。

 品川区では、2000年度新1年生から、従来の学区制を残した上で、区内40の小学校を4ブロックに分け、ブロック内での学校選択ができるような制度に変更をいたしました。現在指定校以外の希望者は 225人。従来は指定校変更で 170人程度ということで、50人近くふえているわけであります。日野市でも全小中学校の学校選択性の導入を決定したというふうに伝えられております。これは学校の統廃合や学区の見直しを兼ねているとも言われています。黒須市長は、公約の中で学校選択性の拡大を掲げられました。そして、議会の答弁でも、学校の中に競争原理を持ち込むということもよいことだというふうに答弁されたような記憶がございます。この通学区域の弾力化の問題について、本市では学校適正配置審議会が設置をされ、議論の対象となっているのかどうか、そのあたりについてお伺いをし、市長には弾力化、選択性の拡大についてどのようなお考えを持っているのかお伺いをしたいというふうに思いますし、審議会の審議が進んでいるとすれば、どのような論点で進んでいるのかも御紹介いただけたらというふうに思います。

 最後に、学校評議員制度についてお伺いをいたします。

 ことし2月、学校、家庭、地域社会の新たな連携、協力の仕組みづくりについてとして、八王子市立の公立学校運営検討委員会の報告が出されました。これは今年度から名称としては学校運営連絡協議会、あるいは学校運営連絡会を設置をし、試行をするということであります。設置目的は、保護者や地域住民との連携、協力により、学校及び校長への支援体制をつくり、一層開かれた学校づくりを推進し、もって学校の教育内容の改善、充実を図ることを目的として設置をされるということでありまして、委員の選出は、校長は委員を教育委員会に推薦し、教育委員会が委嘱をするということになっています。そして、委員は現PTA役員、地域の有識者、地域の健全育成にかかわる関係団体、諸機関等の代表者と、校長が適任と判断した者を選出するということになっています。これは省令の改正の中にも位置づけられましたけれども、校長の補助機関として位置づけられているわけでありますけれども、2000年度、今年度試行期間というふうになっておりますけれども、どこの学校で何校ぐらいこれが試行をされていくのか。既に計画がされておりましたら、明らかにしていただきたいというふうに思います。

 中教審の答申によって、開かれた学校づくりとしての学校評議員制度が導入をされました。これについては、この検討委員会の報告の中にもあるわけでありますけれども、どのような効果を期待しているのか明らかにしていただきたいと思います。私の危惧は、校長の補助機関として位置づけられるということになりますと、校長の応援団、そして悪くすれば学校への圧力団体になりかねない側面もあるというふうに思います。学校の自主性や自立性を逆に阻害するおそれのある制度ではないかというふうに一方で思いますし、また、一方でこの学校運営委員の人たちとの関係を学校が校長だけではなく、学校関係者がお互いにいい関係をつくっていければ、これはまたいい効果も生まれてくるのではないかなというふうに思っておりますけれども、効果が生まれる、あるいはまたマイナスの作用にも働く危険性があるというふうに思うわけでありますけれども、市はこの学校評議員制度についてはどのように評価をしているのかお伺いをいたします。

 以上で1回目の質問を終わります。


◎都市整備部長【平野辰郎君】
 堀之内の残土の件につきまして御答弁いたします。

 まず、搬入量でございますけれども、約7万 5,000立方メートルとなっております。それから、発生地でございますけれども、東、西側とも相模原方面を中心といたしました多摩ニュータウン、これらを含む市内からの建設残土でございます。

 それから、業者への今までの指導でございますけれども、御質問者の方からもお話がございましたけれども、防災工事として東京都多摩西部建築指導事務所の指導を受けまして施工してきたところでございますが、昨年7月の大雨によりましてのり面が崩壊をいたしまして、下流へ流出をいたしました。そのため工事が一時中止をされておりました。8月になりまして、代理人から東京都に対しまして、流出した部分まで区域を拡大して事業を実施したいと、こういう相談が寄せられまして、東京都としては市と協議するようにと指導がなされました。市といたしましては、土地所有者の意向も確認の上、必要最小限の防災工事から、土砂盛り土のための事業に目的が変更されたことから、市の残土条例を適用すべきと判断をいたしまして、事業者に対しまして土砂の搬入の中止をし、条例許可を取って事業を実施するよう指導してきたところでございます。しかしながら、この種の事業の性格上、土砂の搬入が継続的にされることから、条例の許可の前提となる技術的施行基準を満足しながら事業展開を図ることもやむを得ないということで指導をしてきたところでございます。許可を受けるための事前協議図書の作成等を指導したわけでございます。

 11月に入りまして、庁内の残土条例の適用事業協議会というのがございまして、これの審査を行いまして、条例に基づき許可の方向を指導してきたわけでございます。11月末になりまして、事業者連名によります誓約書を提出させました。これは事前協議図書に基づく誠実な施行の約束でございます。12月14日付で事前協議済通知書を交付し、許可申請に移行する指導をしてきたものでございます。12月17日には事業主及び代理人に対しまして、計画以上の土砂が搬入されているおそれがあることから、新規の搬入の完全停止、許可のための宿題、放流等の問題がございますので、この辺の整理をいたしまして、年内には許可申請を提出するよう指導してきました。その後再三催告を行いまして、土砂の搬入停止も指導したわけですけれども、これに従わず事業を実施していたところ、1月になりまして土砂の一部が崩壊をしまして、事業区域外への流出ということになってしまいました。1月28日、事業の全面停止を指導いたしました。また、1月31日になりまして、水路放流までの間の民地を借り上げて水路をつくっておったわけですけれども、この土地所有者から使用許可の取り消しの意思表示が市に寄せられました。

 私どもさらにこれらを受けまして、搬入停止、これは市、地主及び関係者、あるいは事業主等との合意もなされたことであるし、これを守らなければ行政処分に移行することになるということで指導をしてまいりました。さらにその後市民から通報がございまして、残土の搬入が行われているということを受けまして、事実確認をしたところ、事実が判明をいたしました。このような状況の繰り返しは結果的に条例の許可を与えることが困難であることから、当面停止命令をし、条例施行基準に基づく指導をする必要があると判断をいたしまして、2月14日、条例に基づく停止命令をするに当たりまして、行政手続条例第28条の規定によりまして、弁明の機会の付与等の手続を行ってまいりまして、2月28日付で業務の停止命令をいたしました。それ以後については土砂の搬入及び一切の工事は行われておりません。

 これらに対する今後の方向性、指導ですけれども、事業主からは施行の計画書が3月14日に提出がなされました。しかしながら、この施行計画書は条例に基づく施行基準を満たしていないために、改めて事業主に対しまして指示を出すための事務の精査をしている段階でございます。停止命令という行政処分をした事実の上に立ちまして、事業者に対しまして、今までに増しまして強い姿勢と態度をもって指導をしてまいりたいと考えております。具体的には、市の指導に従って生活環境の保全及び災害の防止を図るための必要な措置を講ずること。市の指導に従わず工事を再開するなどの場合には、条例第18条に規定する原状回復命令、これらも念頭に置いて業者を指導していきたいというふうに考えております。

 それから、環境の関係でございますけれども、オオタカあるいはサンショウウオに対する事業者への指導でございますが、私ども市といたしましても、オオタカにつきましては、環境庁の危惧種に指定されていることもございまして、その保護については全力を努めているところでございます。今までも行ってきたことでございますけれども、事業者に対しまして、特にこの季節、保護に配慮するよう強力に指導をしていきたいと考えておりますし、東京都環境保全局と連携をいたしまして今までも指導してきたところでございまして、東京都におきましても、オオタカの生息地保護のために、事業者については強力な指導をしていくというお話も伺っているところでございます。トウキョウサンショウウオの関係ですけれども、今までは水路に土砂が流れ込まないような指導をしてきたわけですけれども、先ほど申しましたように、仮設水路の土地が借りられないというようなこともございますので、これは調整池等を設けさせ、別ルートからの排水を考えなければならないだろうというふうに考えているところでございます。


◎環境部長【外川忍君】
 堀之内地区の野焼きの件でございますが、これの指導と対応、これにつきましては、平成11年8月12日に当該地区で野焼きが行われているという苦情が入りまして、すぐ調査を行ったところ、伐採した枝を焼却した跡がございました。このため、事業者には野焼きをやめるように指導を行ったところであります。その後何人かの住民の方からも同様の苦情をいただきましたので、再三指導を行ってまいりました。また、東京都産業廃棄物指導課にも合同調査、それから指導を依頼いたしまして、最近では平成12年2月26日に実施した野焼き防止スカイパトロールでも東京都産業廃棄物指導課、それから多摩環境保全事務所及び市の3者で合同の立ち入り調査を行いまして、焼却をやめるように指導を行ったところであります。しかし、この事業者は、みずからの事業で発生した樹木のみを焼却しているので、一般廃棄物に当たり、厳密には廃棄物処理法に規定する野焼きの行為の禁止での指導は限界があります。とはいいましても、野焼きに対するいろいろな問題がございますので、今後も引き続き焼却をやめるように指導を行っていきたいと、このように考えております。

 なお、今後は政府といたしまして、3月21日、廃棄物処理法の改正案を閣議決定いたしまして、今国会に提出するということをお聞きしております。野外での廃棄物の焼却の原則禁止や、違反に対する罰則の適用がありますので、今後は強い指導ができるのではないかと、このように考えております。


◎学校教育部長【曽我允雄君】
 中教審の答申や、法改正以降、権限の拡大ということでございますが地教行法の49条が廃止されまして、都教委による市立学校の組織編成に関する基準、いわゆる準則ですが、こういったものの規定は削除したもののほか、義務標準法の5条を改正しまして、学級編成について今までは認可制だったものを事前協議制にしたと。こういうような法改正がなされております。それらを受けまして、学級編成の弾力化でございますが、つい最近の新聞、3月15日の東京新聞でしたが、そこでも国の方の文部省の協力者会議というところで検討されておりまして、30人学級については見送る方向で大筋一致したと。こういうような形も報道されているところでもございます。市が独自に教職員を採用ということになりますと、今のような財政状況の中ではまた難しいということもありますし、今後、法の整備や、都の教職員配置の弾力的な運用などを見守っていく必要があるというふうに考えておるところでございます。

 それから、2点目の学校予算の措置、どのような取り組みをということでございますが、中教審の答申の中では、学校関係予算の編成に際してはヒアリングを実施したり、要望する予算の内容を一定の書式で各学校から提出させるなど、学校の意向が反映される予算措置がなされる工夫を講じること、こういったことも書かれておりまして、この辺については既に八王子市では実施いたしているところでございます。また、中教審の答申にも、一定金額までは予算の執行について校長限りの権限で行える工夫がというようなことも書かれておりまして、平成11年でございますが、本市では2校ほどで試み予算といたしまして、学校における主体的な予算の執行というようなことの試みをしているところでございます。今後この結果を踏まえまして、特色ある学校づくりの実現への方向性を探っていくということでございます。

 それから、3点目の通学区域の弾力化でございますが、審議会での議論の対象になっているかということでございます。これは平成10年7月から審議会で議論をしておりまして、昨年品川、日野、そういったところで自由学区というようなものが出ました。そんな中で、当然この辺のところにつきましても審議会で審議をし、今年の6月には答申が得られるものというふうに考えております。その中では、今申し上げるのはまだ時期尚早かもしれませんが、統廃合によって学校規模の適正化を図りながらも、学区の自由化については、学校規模の変化、自由化への一定の評価を見た中で対応すべきというような意見が交換されているところでございます。


◎学校教育部付参事【和田信行君】
 学校評議員制度の目的等についてですけれども、家庭や地域と連携、協力し、一体となって子どもの健やかな成長を図っていくためには、より一層地域に開かれた学校づくりを推進していくことが必要だと考えます。このことを推進するために、保護者や地域住民等の意向を把握、反映し、その協力を得るとともに、学校運営の状況等を周知するなど、学校としての説明責任を果たしていくという観点から、学校評議員制度が導入されたものと理解しております。今後まさにこのような制度は必要になるというふうに考えております。

 それから、次に校長の権限強化につながるのではないかという質問ですけれども、今述べましたように、この制度は校長がリーダーシップを発揮し、校長の主体的な判断により特色ある学校運営を行うことができるよう支援するとともに、校長に学校運営についての説明責任、評価責任を求めているものであり、現状の校長の権限と責任の範囲内で行われるものと考えております。

 それから、八王子市としての取り組みの状況ですけれども、平成11年度に八王子市立学校運営検討委員会をもちまして、小学校1校、中学校1校ずつの協力校の実践をもとに、この2月にその学校運営検討委員会のまとめをしました。それをもとに、平成12年度は学校運営連絡協議会を小学校7校、また中学校4校、合わせて11校で試行的に設置していきたいというふうに考えております。今その準備をしているところです。


◎市長【黒須隆一君】
 40番、井上睦子議員の質問にお答えをいたします。

 通学区域の自由化に関連をして、学区の弾力化ということについて御質問いただきました。私は、公立学校といえども学校間の競争は必要だというふうに考えております。そういう観点から、通学区域の自由化ということは当然やっていくべきだろうというふうに考えておりますが、全くの自由化を考えているわけではありません。地理的な状況や、あるいは児童生徒数の将来予測等を考慮する中で、隣接する学校区あたりを自由化させるということが適当じゃなかろうか、そのように考えております。


◎40番【井上睦子君】
 40番、井上睦子議員の質問にお答えいたします。

 それでは、2回目の質問を行います。

 堀之内地域の環境保全の問題についてでありますけれども、この間の指導の経過、停止命令の理由等について詳しく御説明をいただきました。1月以降もう1年になるわけでありますけれども、市の指導に入ってからもなかなかその指導に従わない。停止命令までは残土は搬入され続けてきた。そういった経過の中で、山本工事、新興電設という事業者に対して停止命令をかけて、今後どのような指導を行うのかということが問題だろうというふうに思います。現在は施行基準を図りながら、まだ指導をしていくということになるようでありますけれども、放流する先の民地の所有者の同意がないとなると、あとは調整池で水を放流するというようなことがありましたけれども、排水管の施設などの地権者の同意がなければ、これは残土条例の許可の要件には達しないのではないかというふうに思いますけれども、現在のままで残土条例の許可になる可能性というのは今後あるのかないのか、その辺を明確にしていただきたいというふうに思います。

 先ほど強い指導を行っていく。そして第18条以降の指導に入ると。現状回復等の命令も出していくというようなことでありましたけれども、この間の事業者というのは、本当であれば許可が出て残土を搬入するということが通常であるわけですが、許可を得る前にもう7万 5,000立米もの土砂を搬入しているというような実態であります。これは極めて環境への影響と、そして近隣の人々、また地権者に対しても大きな犯罪的な行為であるというふうに私は思います。今後、第18条の適用、あるいは許可ということが可能でないならば、違反の事実の公表、これは第23条でありますけれども、市長は事業主または許可を受けた事業主等が第16条から第18条まで、または第19条第2項の規定による命令に違反し、生活環境の保全または災害の防止を図る上で重大な支障があると認めるときは、その事実を公表することができるというのが第23条でありますし、第25条の罰則では、6ヵ月以下の懲役または10万円以下の罰金に処するというふうに罰則も条例の中では明記をしてあるわけです。ぜひ許可に従わない場合、今後その可能性がない場合においては、事業者に対しては強い対応を、厳しい対応をしていただきたいと思います。警察への告発ということも考えなければならないのではないかというふうに思いますけれども、その点についてどのようにお考えであるのか。

 この条例が今までに30本近く適用されてきたというふうに思いますが、条例が施行されて以来初めての停止命令ということであります。極めてこれが守られないならば、八王子市の残土条例の信頼性にもかかわる問題でありますので、ぜひ事業者に対してさらにより厳しい指導をお願いしたいというふうに思いますが、警察への告発という厳しい対応についてはどのようにお考えでしょうか、明らかにしていただきたいというふうに思います。

 また、今後原状回復命令を出すということを言われましたけれども、それは近隣周辺への環境保全ということが目的であるようでありますけれども、逆に原状回復というのは、今まで搬入された7万 5,000立米もの土砂を排出させて現況の姿に戻すということはできないのかどうかということをお伺いをしたいと思います。今の土砂を搬入したままで、あとは土砂崩れがない、あるいは水処理をきちんとさせるという程度では、残土条例の信頼性にもかかわってくるというふうに思いますが、そういった土砂の搬出等の強い指導はできないのかお伺いをいたします。

 次に、今回1年余りにわたって近隣周辺の人たちや自然保護にかかわる人たちは、貴重な里山の自然が日に日に破壊をされていくということに対して心を痛めてまいりましたし、また、周辺の水田や土地に対しても土砂が流出をするということで、迷惑もかけ、環境破壊もしてきたわけです。このことは、もう少し排出者の責任ということも考えなければいけないのではないかというふうに思います。産業廃棄物などは排出者の責任を追求できるように、伝票制などが入っておりまして、公共残土などもそういう取り扱いをしているのではないかというふうに思います。民間の残土についてもう少し排出者責任が追求できる制度というものが考えられないのか。残土条例の中に排出者を明らかにさせる仕組みというものが入らないのかどうかお伺いをしたいというふうに思います。排出者の責任が明らかでなく、残土処理業者へ渡してしまえば、残土を排出した者の責任は免れるということでは、いつまでたってもこのような問題というのは解決できないのではないかというふうに私は思うわけですが、その点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、東京都の自然保護条例の改正の問題についてお伺いをいたします。

 2月の日本経済新聞は、東京都は自然保護条例を28年ぶりに抜本的に改正し、緑地保全のための規制を強化する。建設残土の埋立規制を新設するというふうに書いてありまして、具体的にはコンクリートなどの建設廃材が入っていない建設残土は、埋め立てを規制する法的な根拠がないことから、東京西部の多摩地域では、多摩ニュータウンや圏央道の開発に伴い、大量の残土を業者が谷間に廃棄をしていると。87年に40ヵ所あった谷間が次々に消滅をし、現在は20ヵ所足らずとなっているとして、都は自然保護条例の改正に建設残土の埋立規制を盛り込み、谷間を保護するというふうに報道をされていて、来春にも条例が改正されるというふうになっておりますけれども、市当局はこの東京都の自然保護条例の改正内容についてどの程度まで把握をし、そして、この改正が今八王子で起こっているような状況に対して歯どめをかける役割を果たすということになるのかどうか、その辺の御見解をお示しいただきたいというふうに思います。

 最後になりますけれども、堀之内地区全体の保護という問題について市はどのように考えているのかということをお伺いしたいというふうに思います。

 緑の基本計画の中では、里山のみどりとして、多摩丘陵、加住丘陵、八王子丘陵などの丘陵が郊外に広がっているけれども、近年急激に市街化が進んでいる。そして、その丘陵地にはまだ多くの自然のみどりが残されているというふうに、雑木林と谷戸、また里山というところを保護するという方向が緑の基本計画の中では示されています。こうした中で、堀之内地区のオオタカが営巣し、トウキョウサンショウウオやゲンジボタルも生息をするという多摩丘陵の保全について、こうした建設残土から守るためにどのような対応策、保護策というものを考えていらっしゃるのか。そして、里山のみどりの重要性については緑の基本計画等でも示されておりますけれども、多摩丘陵、堀之内地区のあの自然環境の価値というものをどのように認識をしていらっしゃるのか明らかにしていただきたいというふうに思います。

 次に、教育の地方分権化の問題についてお伺いをいたします。

 学校予算の編成や、学級規模の問題について御答弁をいただきました。学級規模の問題は、財政等の問題もあって、市財政単独でということは難しいという答弁でありましたけれども、ぜひ東京都や他市の動向も見ながら、多人数学級のところについては市としても独自の取り組みができる方向での検討をお願いをしたいというふうに思います。

 学校の権限強化の問題では、先ほどその2つの問題に触れましたけれども、もう1点、私が危惧する問題がございます。それは学校長の権限強化の問題であります。職員会議を補助機関として、八王子では省令の改正に先立って、98年、学校運営管理規則の改正がされました。私は、学校が構成者である校長や教員、子ども、保護者が対等な関係で運営にかかわることが教育の分権化、自治の基本であるというふうに思います。その点から考えると、職員会議の補助機関化というのは、学校の教育力を高めるという点からも大いに疑問があります。学校の中での職員会議を補助機関というふうに校長が認識し、位置づけるということは、校長が必要ないと判断した場合には、職員会議を設置ないしは開催をしなくてもいいということになりますし、もちろん開催しても、その結論に校長は縛られることはないというのが改正された内容であります。しかし、職員会議では、職員が学校運営に参加をし、議論し、視野を広めながら職員自身も、そして校長もみずから成長するという機会でもあります。職場への一体感が養われたり、自己成長を図っていく。そして、学校運営に積極的に参加をしていく意欲や力量が生まれてくるというのが職員会議の持つ力でもあるというふうに思います。

 職員会議は校長と教職員の間の話し合いやコミュニケーションを生んで、それを通じて意思形成を図る機関でありますし、問題解決の糸口や解決の方法を見い出す場として、職員会議は極めて重要な機会になっています。そうした職員会議を補助機関化していくということは、その職員会議の重大さからして大いに問題ではないかというふうに思います。決して学校経営の改善にはつながらないのではないかというふうに思いますし、校長の補助機関というような位置づけはやめて、学校の実際の運用は各地方や、そして各学校が考えればいいことではないか。それが学校の権限拡大につながるのではないかというふうに思いますけれども、運営規則が改正をされて時間がたっているわけでありますけれども、その辺私は教育の分権化あるいは中教審のキーワードであります自立性、自主性あるいは自由、規制緩和という言葉と、校長の権限が強化をしていくということは逆行しているというふうに思うわけでありますけれども、その点について市教委の考えをお示しいただきたいというふうに思います。

 実際の学校運営は、それを構成する教職員と校長の合意に基づいて行わなければならない問題がたくさんあるわけでありまして、そのことを補助機関として位置づけることには、本当に学校運営の改善ということにはつながっていないのではないかというふうに思うわけです。

 それと関連して、自由や規制緩和、これは学校選択制、通学区域の弾力化ということにもつながるキーワードでありますけれども、一方では卒業式や入学式に見られるように、日の丸、君が代が法制化を受けて、校長の職務命令という形で強行されるということが全国の学校に起こっていますし、子どもたちの良心の自由ということからも対立をする内容としても浮かび上がっています。教育の分権化という一方の流れは、先ほど申し上げましたように、学級編成の弾力化でありますとか、学校予算編成の拡大ということでは歓迎をいたしますけれども、一方で、その権限というのは国から県、市、あるいは校長にまでしかおろされない。そこを構成する職員や子どもたち、あるいは保護者に対する1人1人の権限というものが保障されていないのではないか。そういった意味で今回の教育の分権化というものは、ある意味では中途半端ではないか。また、その自由という概念からすれば逆行するものではないかというふうに私は思うわけですが、その点どのようにお考えでしょうか。

 次に、通学区域の自由化の問題であります。

 市長はすべてを自由化するわけではなく、一定の距離、近接する学校同士というような考え方を示されました。現実には学校の受け入れ能力や地理的な関係、通学時間等の問題で、可能性のあるところは現在でも選択制が導入をされているわけです。それと市長の公約というのは余り変わらないということなのかどうか確認をしたいというふうに思いますけれども、大胆な自由化ということが義務教育等の中に競争を持ち込むということになるというふうに思いますが、市長の答弁の範囲では、現状の隣同士2校か3校その地域によっては選べるという制度が今あるわけですが、それと余り変わらないのであれば、そんなに大胆に義務教育に競争を持ち込むというほどのものではないのではないかというふうに私は逆に思います。そして、義務教育に競争を持ち込むということ、これは前に通学区域の規制緩和の中で、前の学校教育部長が、学校の序列化を招く危険性もあって、慎重でなければならないというような答弁をされたことがあります。私は通学区域の時間的、地理的な関係だけなら、選択制を拡大していくということは必要だというふうに思いますが、義務教育にまで競争の原理を持ち込む、序列化を持ち込むということについては慎重でなければならないというふうに思います。特色ある学校づくりというのは、学校選択で生まれるのではなくて、先ほどのように、学校にさまざまな権限がおりてくることによって可能ですし、そして、そこに通う子どもたち1人1人の個性が集まって特色ある学校づくりができるのではないかというふうに思いますけれども、その点どのようにお考えでしょうか、お伺いをいたします。

 最後に、学校評議員制度の問題についてお伺いをいたします。

 新年度、小中学校での試行が始まるようでありますけれども、報告にありますように、評議員の選出方法については、ぜひ再考していただきたいというふうに思います。学校長の推薦ということではなく、地域からの推薦あるいは公募という形で、もう少し構成メンバーを広げていってみてはいかがでしょうか。あるいは、現PTA役員というだけではなく、保護者という枠からの選出もいいのではないかというふうに思います。そして、子ども自身の学校評価というものをどのようにするかということも課題だろうというふうに思います。子どもの権利条約の中には、子どもの意見表明権を保障するということがあります。学校の運営について、子ども自身も参加をし、そして、それに対して意見を表明していくということも保障されてよいのではないかというふうに思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 私は、かつて父母の学校参加ということについて欧米の例を出しながら、学校の運営に対して、教員だけではなくて、父母や子どもたちが参加をし、カリキュラム編成の中にもかかわっていくという例を出したことがありますが、学校評議員制度というのも将来的にはそういう可能性もあるのではないかなというふうに思います。学校への住民参加や、学校を積極的に公開をしていくことによって、地域で子どもたちを支えていこうというよい展望も開けるのではないかというふうに思いますが、こうしたもう一歩進んだ子どもたちや父母、地域住民の学校参加、校長への応援団という意味だけではなくて、そういう位置づけもあっていいのではないかというふうに思いますが、その点について御見解をお伺いして、質問を終わります。


◎都市整備部長【平野辰郎君】
 堀之内の件でお答えをいたします。

 許可の可能性でございますけれども、残土条例に基づく技術基準、これらに整合するということになってまいりますれば、これは許可をせざるを得ないというふうに考えております。

 それから、排水管でございますけれども、土地の所有者からは拒否をされたということですけれども、1つの案として、赤道等の下に管を入れる、こんな方法もないわけではございません。

 それから、7万 5,000立米の搬出、いわゆる原状回復命令ですけれども、この件につきましては、ただいま種々指導しているところでございますので、弁明は避けさせていただきたいと思います。

 それから、告発についての市の考え方でございますが、今までの指導、そういう中から現在に至っているわけでございまして、市といたしましては、生活環境の保全あるいは災害の防止を図るために、事業者に対しまして第7条の規定による許可の基準に基づく施行計画書の提出を指導中でございます。今までの経緯、このような状況を踏まえまして、八王子警察署生活安全課と情報交換、連絡調整をしております。今後の経過次第で対応が変わってくるというふうに考えているところでございます。

 それから、排出者責任と残土条例の関係でございますけれども、現行の残土条例につきましては、事業主及び事業の施行者に対しまして、事業の施行に当たっての義務を課しているものでございまして、生活環境の保全及び災害の防止を図るための必要な措置が講じられていれば、市長は許可をおろすという制度になっております。建設残土の排出先責任の明確化につきましては、市条例で規定をした場合の効果、あるいはより広域的な対応が望ましいこと、東京都自然保護条例の改正の動向、その他規制の強化等、受け入れの基準等、多角的に調査する必要があると思いますので、そのような考え方でおります。

 それから、東京都の自然保護条例の改正の承知度あるいは有効性でございますけれども、私どもも東京都から条例の強化、抜本改正を聞いているところでございます。土砂による土地の埋め立て、盛り土に関しまして、条例第51条の開発規制の対象に追加をすると。したがって、当該の行為につきましては都知事の許可が必要になるというふうに聞いております。都内では多くの谷戸が宅地造成あるいは残土処分などにより失われてきたわけですけれども、今回の改正が自然価値の高い谷戸などの保全に有効性を発揮するものと考えられますし、また、そのような制度にしてほしいという要望を東京都にしてまいりたいと考えております。

 それから、多摩地区、とりわけ堀之内地区の自然環境の保全でございますけれども、この地域一体には、御質問者もおっしゃっていたとおり、オオタカ、ゲンジボタル、トウキョウサンショウウオなどの生息が確認されておりまして、自然保護環境の保全の重要性については十分認識をしているところでございます。しかしながら、現行法では土地所有者の承諾があれば残土処理等の阻止はできないわけでございまして、多摩地域全体のみどりを守るということになりますと、大変な経費がかかることになると思います。これは現状では公有化を図ることしか私は保全の道がないのかなというふうに考えているところでございます。堀之内地区につきましては、具体的な保全策といたしまして、多摩丘陵北部緑地、長沼公園でございますけれども、これと平山城址公園の周辺につきましては今までも拡充を図ってまいりました。今後もこれらの拡充について十分検討いたしまして、その他の民有地につきましては、土地所有者の同意を得られるものにつきましては、都条例に基づきます緑地保全地域の指定、これらを東京都に強力に要請していきたいというふうに考えているところでございます。


◎学校教育部長【曽我允雄君】
 八王子市立学校の管理運営に関する規則、これは11年の3月に本市としては改正いたしております。学校の自主性、自立性を確立するためには、経営者であります校長の権限強化、これは必要なわけでございます。また、校長の補助機関としての職員会議でありますが、職員会議は、校長の職務の円滑な執行に資するため、学校の教育方針、教育目標、教育計画、教育課題への対応方策などに関する教職員間の意思の疎通とか、共通理解の促進、職員間の意見交換などを行うものであります。教職員の意見を吸い上げたり、議論をすることは十分可能であると考えているところでございます。

 それから、2点目でございますが、分権によりまして地方に任されるような部分が多々あるわけでございますが、法令に反するような裁量権は有するものではなく、君が代、日の丸につきましては、学習指導要領に基づきまして指導を行っているところであります。決して逆行しているものではないというふうに考えております。

 それから、学区の自由化に伴いましてでございますが、学校間の競争云々にかかわるものでございますが、特色ある学校づくり、そういったものが言われる中で、それぞれの学校が特色ある学校づくりを目指して学校間で競い合うといいますか、努力、競争することはよいことだというふうに考えているところでございます。


◎学校教育部付参事【和田信行君】
 学校評議員は、校長の求めに応じて校長が行う学校運営に関して意見を述べるわけですから、教育に関する理解や識見を有する方から選ぶという必要があります。したがいまして、子どもはその対象と考えておりません。子どもの考えや希望を聞く場はそのほかにも日常的にあるというふうに考えております。また、学校外からの意見を聞くものであるということから、自校の教員は対象としておりませんし、また、保護者については、PTAの代表等がその対象になるというふうに考えております。


◎市長【黒須隆一君】
 現在行われている学校の自由化と、市長の主張する自由化が変わらないんじゃないかと、こういうことでありますけれども、私はそうは思っておりません。今例えばA学区、B学区、C学区というのが隣接をしていると、じゃあ、A学区はB学区でもC学区でもどこでも選択ができるかというと、そうじゃないですよね、今はね。ですから、そういう意味で、本来でしたらもうちょっと規模の広い広範囲な学校区というのが私は理想でありますけれども、やはり最初からそれをやるということは混乱もあるというふうに思っておりますので、隣接する学校区はどうだろうかということであります。そして、それぞれの学校が今特色、特徴というものをやっぱり持ちながら学校づくりをしていくということは、私は義務教育の中にあっても好ましいことだというふうに思っております。