◎40番【井上睦子君】
 今、具体的に対応策等を示されましたけれども、具体的に指摘をされた所管について、現在どのように対応しているのかということをお伺いしたいと思います。

 まず、甲の原体育館のプールの問題ですけれども、今年度の契約に当たっては、監査の指摘を受けてどのような契約についての改善を図り、契約金額についても一定、指摘された事項に沿った形で効率的な契約ができたのかどうかということを詳細にお示しいただきたいと思います。

 さらに、CATVの問題についても指摘されておりますけれども、担当所管としては、この問題に具体的にどのように対応しているのか。

 さらに、高齢者福祉課については、ねたきり高齢者等入浴事業の委託について指摘をされたわけですが、この事業は本年度には介護保険の方に移行して、担当課としては行っていない事業ですが、高齢者福祉課、担当所管として、他の随意契約についてもこうした指摘事項を教訓として、どのような対応をとっているのかということを、各所管から具体的にお示しいただきたいと思います。

 さらに、冒頭、随意契約が一般会計の決算額、これは平成10年度の数値ですが、 234億 7,600万円のうち、約80%を占めているということが書かれておりまして、その中で、基本的には一般競争入札が原則となるわけですが、この80%も占める随意契約の割合というのが、現在の状況の中で適正であるのかどうか、随意契約から競争入札に移行した方がよいと認められる契約について、検討が必要ではないかと考えるわけですが、その点について具体的には監査報告の中では指摘をされておりませんけれども、随意契約であることの理由なり何なりが不十分であるという指摘の中から、逆に競争入札にした方が効率的あるいは経済的であると認められるような契約の内容というのはないのかどうか。その辺は契約課の方はどのように考えていらっしゃるのか。その点についてまず伺います。


◎社会教育部長【小笠豊君】
 所管においてどのような改善策がとられたかという御質問でございましたが、私ども社会教育部の中におきまして課長、館長等に集まってもらい、この監査の結果を説明しております。各所管において類似している契約については、それらをチェックするように指示しております。また、今後の対応としても、情報交換とともに、チェック体制を樹立するように指示したところでございます。

 それから、プール関係につきましては、室内プール、あるいは屋外のプールもあるわけでございますが、それぞれのプール管理者で定期的に情報交換を行えるような、そんな場を設けていきたい。その結果、委託料の適正化、あるいはその他の業務についても関連する業務の適正化を図っていこうということで、そのスタートをしたところでございます。

 それから、いま一つは、係長職をメンバーとする事務事業検討委員会、これは今現在あるわけですが、これを活用いたしまして、各所管にある契約がどういったものがあるか、まず、この把握のための調査を今実施しております。これらを集約する中で、定期的な情報交換、あるいは意見交換を行い、適正な契約管理をしていきたい、こんなふうに思っているところでございます。

 それから、当年度の契約においてどんな改善が図られたかということでございますが、具体的に申し上げますと、昨年度の契約金額が 4,914万円でございました。当年度につきましては、業者の方から見積もりを出していただく段階で、他との情報交換の中で予定価格を定めまして、1回目不成立、それで2回目の見積もりを出していただきました。これもなお予定価格を下回らないということで、3度目の見積もりを出していただく中で、 3,780万円ということで、前年よりも 1,000万円強の金額を落とすことができました。事務事業を見る、また内容を見る中で、業者の方にも企業努力を求めていった結果でございます。


◎企画政策室長【田中正美君】
 CATV広報に関してですが、市民広場の視聴率1%については、放送の効率性、有効性が十分に発揮されていないという御指摘をいただいたわけでございますが、これについては真摯に受けとめているところでございます。

 この視聴率につきましては、都のMXテレビ、あるいは近隣のCATV網でも、この種の放送内容につきましては視聴率1%と大変低くなっておりまして、この視聴率を上げることは大変厳しい環境に置かれているというふうに受けとめております。

 これについての今後の方策ということでございますけれども、監査人からも示されておりますように、八王子テレメディアで視聴者へのアンケート調査を実施していただくことにいたしまして、今後、魅力ある番組制作の参考にしていきたいと考えております。

 また、よりよい、あるいは質の高い番組の作成のために、庁内の関係所管の担当者による庁内企画会議、こういうものを設けて、随時開催しながら、いい番組づくりに努めてまいりたいというふうに思っております。

 今後の対応でございますけれども、監査人も、今回の指摘の中で、CATVにつきましては、情報化時代に即応するため、CATV網の活用による市民生活や学習、コミュニティ活動の情報提供は必要であるとの見解もあわせて示してございます。したがいまして、私どもの方では、市民ニーズに沿った、あるいはタイムリーな情報提供を行って、視聴率の向上のために努力を重ねてまいりたい、このように考えております。


◎福祉部付参事【高野国利君】
 ねたきり入浴事業の委託に関しまして、所管として今回の監査をどう受けとめ、今後の教訓としていくかという御質問でございますが、今回の指摘事項は、契約の基本的事項について適切さを欠いていた結果でございますので、真摯に受けとめているところでございます。
 そして、本事業を含めまして、従前の委託契約の大半が、お話にもございましたように介護保険制度によりまして激減したところでございますが、現有するものにつきまして精査をしたところ、類似するようなケースはなかったわけでございます。しかし、指摘の内容は、他の事務事業にも共通するものでございますので、事業の終息、継続にかかわらず、今後の教訓としたいと思ったところでございます。


◎財務部長【下田豊君】
 所管課の随意契約が80%ほどを占めているということに関してのお尋ねでございますけれども、所管課契約の中には、例えば市民センターの管理運営についてはコミュニティ振興会、それから、いちょうホールや市民会館の管理運営は文化振興財団、児童館とか学童保育所の指導業務は社会福祉協議会、このように、相手方が条例で定められたもの、それから、例えば大谷、石川の在宅サービスセンターに関しては、都営住宅の中に併設いたしますので、東京都にその辺をお願いするということで、相手方が限定された契約が大半を占めております。

 こうしたもの以外の契約の入札につきましては、いろんな事業の内容等がございますので、一概にすべてを入札方式に持っていくということは困難だとは思うんですけれども、先ほど申し上げました所管からの協議の中、それと、通常の業務を見ていく中で、入札可能なものがあれば、随意契約から入札方式に切りかえていきたい、このように考えております。

 それから、随意契約については、これまでも随意契約で行いたいということで所管からの合議等が来る中で、理由等が不十分なものにつきましては、所管の方に戻して、その辺を、理由を改めて書き直させているというような形もとっております。


◎40番【井上睦子君】
 各担当所管から対応策等を御答弁いただきました。それぞれにきちんと対応していただきたいというふうに要望します。

 CATVなどは具体的な政策の問題にも入ってきますので、ここでは触れませんけれども、指摘された事項をきちんと受けとめていただきたいと思いますけれども、先ほど、甲の原体育館では約 1,000万円以上も契約金額が下がったということで、指摘された内容について努力をされているというふうには思いますけれども、逆に言えば、予定価格をどう見積もっていくのかということが極めて重要なのだというふうに思います。

 一方で企業努力ということも課せられるわけですけれども、それが妥当な金額であるかどうかという、予定価格を見積もる能力を各担当所管がどのように持つのか。さらには、契約課が中心的な役割としてその辺の指導をどのように行っていくのかということの能力も、今後、課せられてくると思います。

 その中で、当分の間、事前協議をするということでございましたけれども、当分の間というのは、どの程度の期間を言うのか。今後、恒常的な対策といいますか、その辺、想定をされていらっしゃって、当分の間というような御答弁であったのかどうか。きちんと、その対応策についてもう少しはっきりとさせていただきたいと思います。


◎財務部長【下田豊君】 
 算定根拠の問題につきましては、確かにおっしゃられるとおり、こちらの方としても的確に見積もり上の算定というか、予定価格の算定ということができるかどうか、引き続き研究をさせていただきたいと思います。

 それから、協議を当分の間、行うということにつきましては、はっきりいつまでということは、現在、定めておりません。ただ、協議を進めていく中、また、研修等を行う中で、これである程度理由等につきましてきちっとした対応が各所管でできるというふうになりましたら、その辺を1つの区切りにしたい、このように考えております。


◎40番【井上睦子君】
  としますと、今回の指摘された事項に関しては、当分の間ということで、各担当所管において随意契約における適正な契約ができた時点で、これはなくなるというふうにも聞こえるわけですが、逆に言えば、担当所管はそれぞれ継続をして力を蓄積していきますけれども、担当者というのはかわっていく中で、先ほど、独立した検査官ということも御提案がございましたけれども、一方で、事前協議の段階においても随意契約が妥当であるかどうかということを、第三者の目でチェックをするという意味での協議機関というのは、恒常的に必要ではないかと思うわけです。

 その辺、財務部の方が指導的な役割と、その力量というものを高めていきながら、各担当所管に対しての指導を発揮していくという力が求められていると思いますが、事前と事後の対応策について、先ほど、独任制の検査官については重要な指摘なので検討事項であるというふうに御答弁がありましたけれども、それを事前にといいますか、随意契約が正当かつ効率的に契約をされるということの機関は恒常的に必要ではないかと思いますが、その点について再度お伺いしたいと思います。

 さらに、今後、行財政改革の中で委託契約がふえていくということがいわれておりまして、委託契約の金額が妥当であるのかどうか。直営で行った以上に、委託契約の金額が上回っていくというような指摘が一方であるわけですけれども、それを、どちらが効率的であるのかということも、きちんとしていかなければいけないと思いますので、事前と事後の対応策というものについて、どのような体制をとるのかということについて、市長はどのようにお考えか、お伺いして質問を終わります。


◎財務部長【下田豊君】
 恒常的に協議機関が必要ではないかということでの御質問ですが、職員の体制的な問題もございますけれども、可能な限りは協議を行って、事務処理に当たっていきたいと思います。ただ、新規事業につきましては、正式な協議機関的なものがなかったとしても、それぞれ契約の所管としては、所管からの相談に応じ、また指導していきたいと思っていますので、独立してそれを今後設置していくかどうかについては、今の段階ではお答えを控えさせてください。

 それから、委託業務に関しての事前と事後の評価の方の関係につきましては、今後、行政評価の制度等もできますので、その中で、委託業務、これらについても事前、事後において評価する範囲まで含めるのかどうか、その辺は検討を重ねていきたいと思います。


◎助役【畑中俊和君】
 委託と直営の関係でございますけれども、業務が委託に出した方が効率的に、そしてコストも安くつくというものにつきましては、これからも民間に委託をしてまいりたいと考えております。

 そして、その委託した結果が、どういう評価が出るか、そういった評価も十分加味しながら、委託を継続していくべきか、あるいは直営を継続していくべきか、こういったことも十分考慮した上で委託と民間の振り分けをしてまいりたいというふうに考えております。