◎【萩生田富司議長】 第40番、井上睦子議員。
〔40番議員登壇〕
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それでは、3人の質問者から多岐にわたって御質問がありましたので、何点かお伺いをいたします。
まず、住宅・都市整備公社のあり方の検討の問題について、年度内に結論を出すということでありました。私も寄附行為の変更ができなかった経過からすると、東京都と今後協議をしても、一切の寄附行為はできないという段階ではないかと思いますが、平成14年度の計画の中には監督官庁と協議をしていくとありますけれども、引き続き監督官庁と寄附行為の変更について協議しているのかどうか。もうそういうことではなくて、廃止を視野に入れた検討が始まっているのかどうか、その辺について明確にしていただきたいと思います。
東京都は、すべての財団法人のあり方について、今、政府が存続や廃止の方向について検討を始め、そろそろ中間発表があるという中で、東京都が監督するすべての財団法人の寄附行為や定款の変更については、極めて慎重であります。そういった中で、東京都が寄附行為の変更に応じない以上は、新たな目的を持った公社のあり方ということはできないわけでありますので、結論としては廃止をせざるを得ない事態になっているのではないかと思いますが、東京都との協議、あるいは国の財団法人のあり方検討を含めて、今、どのようなことを最終的には詰めておられるのかお聞きしたいと思います。
そういった中で、楢原用地 330平方メートルを土地開発公社から購入するという計画になっています。土地開発公社の方は、先ほどから指摘がありましたように、持っている塩漬け用地を早くに解決するという方向で努力されてきたことは認めますけれども、この楢原用地を土地開発公社の負担を軽くするために、利用計画も持っていない住宅・都市整備公社の方に押しつけたのではないかという気もするわけです。市からの要請によって購入をし、利用計画はまだ未定であるというふうな形になっておりますので、存廃を含めての検討が始まっている中で、活用ができるかどうかわからない楢原の用地を、土地開発公社の整理といいますか、その方向に従って購入していくというのはいかがなものかと思いますが、その点についてお答えをいただきたいと思います。
次に、土地開発公社の問題でありますけれども、あと北部総合公園用地と八王子インター北部地区流通業務団地については、今後処分方針としてどのような形でお考えであるのか、お伺いしたいと思います。そして、土地開発公社の今後の方針については、慎重に検討するということでございました。塩漬け用地の解消に努めつつ、公社の機能としては残しておくという判断なのかどうか、その点を明確にしていただきたいと思います。
学園都市文化ふれあい財団の問題についてお伺いをいたします。これは3つの公社や財団が統合して、複雑な職員の身分体系を持っております。これは学園都市文化ふれあい財団に統合される前の問題でありますけれども、市民センターの職員の雇用条件について、平成14年度から平成15年度、16年度、17年度にわたって、給料、期末手当等、労働条件の変更が行われました。
また、運動施設の管理をしているパートの職員に対しても、1年の雇いどめ雇用の契約に変更されました。財政が厳しいという中で、そこで働くさまざまな身分の人たちの労働条件が、働く立場にとっては切り下げられていったという経過があります。今後、その人たちの身分がどのようになるのか。あるいは、市民センターの将来の管理運営の方向について、仕事としてはなくなっていくのではないかというような不安もあります。こうした職員の人たちは、自分たちの労働条件なり何なりを守っていくための交渉団体を持ちません。したがって、平成15年度以降の賃金労働条件変更の際、きちんとした説明や合意形成が職員との間に行われているかと言えば、私は甚だ問題があったというふうに思います。この間、市民センター職員や運動施設の管理をしている職員の賃金や労働条件の変更について、交渉団体を持たない職員の人たちとの合意形成をどのように行ってきたのか。財団は、ある意味では市が出資する公的な機関であります。
一方で、行政が労働者を守るためにさまざまな労働法制を守りながら企業や市民に啓発なり援助の活動をしていくと同時に、市や公的機関が雇用主となっているところは、一方で働く人たちの労働条件や身分の問題をきちんと考えていかなくてはならないと思いますけれども、その点、どのような経過であったのか、お示しをいただきたいと思います。
そしてもう1つは、地区図書室の運営の問題であります。これはコミュニティ振興会以来、自主的な財団の活動として運営をされています。地区図書室の運営については、この地区図書室の蔵書数や施設面積によって開館日数や貸し出し時間、あるいは利用者数や登録者数、すべてアンバランスであります。そういった中で、平成2年には北野地区図書室を図書館分館にしてほしいという請願が出されております。このことについてまだ問題は解決していなくて、請願は採択されたけれども、この10年以上、分館の動きは一切ないというのが実情であります。財団としては、この請願を受けてどのような努力をしてきたのかということをお示しいただきたいと思います。
最後に、土地信託の問題であります。先ほど極めて厳しい見通しが示されました。その中で1点、信託報酬の問題について私は疑問を持っておりますので、お伺いをしたいと思います。
信託報酬は、オフィス部分と公共施設の賃貸料の合計に信託報酬の利率をかけて、安田信託銀行側が報酬として受け取っているわけでありますけれども、極めて情勢が厳しい中でも、安田信託銀行の報酬というのは保証されています。こうした中で、オフィス部分の賃料は平米数 2,700円、公共施設は平米数 4,000円となっていて、8億円以上の公共施設からの賃料によって、安田信託銀行側の報酬が保証されているという実情があります。
こういう中で、資金を提供し、その資金を提供した利率によって安田信託銀行側は利益を得、また、オフィスビル部分についての入居率が高くならなくても、大部分、80%以上の賃料収入のできる公共施設賃料の部分で信託報酬の利益を得ていることになります。ましてや、平米単価 4,000円という中で、今の民間の賃貸ビルの事情からいけば、法外な高い賃料を八王子市側は払っているわけです。こうした事情を考え、また、現在の経済情勢、あるいは安田信託銀行側の責任ということを考えるならば、信託報酬の利率、逆算をしていくと 1,000分の24が賃貸収入から得られる報酬ではないかと思いますが、その部分の引き下げという交渉に入っていいのではないかと思います。その点について、どのようにお考えかお示しいただきたいと思います。
以上で1回目の質問を終わります。
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