◎【萩生田富司議長】第40番、井上睦子議員。                            
 それでは、まず財政援助団体の監査報告について質問いたします。

 まず、自主学童クラブですが、先ほどの議員からも指摘がございました。このような多くの指摘が出された要因というのは、社協への移行の期間であって、担当所管はとても忙しかったということで、おわびもあったわけですけれども、現実に会計や経理担当の事務は運営委員会の保護者が担っています。極めて多岐にわたって、そして複雑な処理事務については、所管の適切な指導と援助が必要だったと思います。その点については、忙しくて、そこの点が十分でなかったということが挙げられたわけですけれども、再びこのようなことのないよう、きちんとした指導と援助をお願いしたいと思いますけれども、これは運営委員会の保護者が経理、会計事務を行うに当たっては、複雑で煩雑な事務であるということを所管はどのように認識をし、そのための具体的な援助策としてどのような解決策を考えておられるのかということを、1点、このことについては確認し、伺いたいと思います。

 次に、エヌピーオー・フュージョン長池への委託の問題で、たくさんの指摘事項がございました。まだ、2001年7月からの委託であって、事務事業あるいは施設の管理運営能力に十分な力が備わっていない段階での監査であったかもわかりません。NPO法人への委託の意義というのは、一つは、市民の協働ということで、市民事業の力を生かしていくということと同時に、雇用を拡大していくという意味もあったと思います。先ほど担当部長からは、多様なサービスの展開が始まって、当初の目的は達成できているということでありましたけれども、さらなるきちんとしたサービスの展開が必要だろうと思っております。  同時に、管理業務や使用申請、使用料への減免、あるいは1社への清掃委託という意味では、まだまだ事務能力、管理運営能力としての不十分さが指摘されているわけです。このことは、NPO法人の自由な裁量によって事業を展開するということと、きちんとした管理運営をすることによって市民へのサービスを公平に担保していくということとは異なっていると思います。そのことを行政側は区別して、きちんと指導してきたのかどうか、あるいは協議の中でそのことを確認してきたのかどうかということが問われると思いますが、その点について、今回、4点の指摘があったことについて、行政側の協議あるいは指導の内容として、どういう点が不十分であったのかということをお伺いしたいと思います。

 減免申請や使用申請の中での統一性がないということは、市民への不公平さを生み出してくるわけですから、その点については、きちんとした管理運営がなされなければならなかったと思いますが、行政はどのようにとらえていらっしゃいますか、お伺いいたします。

 NPO法人への委託のあり方の問題であります。先ほど指定管理者制度の導入の中で今後検討していくということでありました。現在の地方自治法244条の2では、条例を改正しない限り、このままフュージョン長池への委託が継続していくということになります。しかし、指定管理者制度を、この制度自体は株式会社もその制度の中に参入できるということですので、たくさんの問題もあると思いますが、一方で市民に対するNPOへの委託を通して多様なサービスが展開できるという利点もあると思います。NPO自身も、市民の事業ということで、その力を蓄えていって、NPO同士がまた競争していくという指定管理者制度の中に投げ入れられると思いますけれども、こうした指定管理者制度の中でどのように導入していくかということは、今後の検討課題だと言われましたけれども、NPOへの委託を考えるとき、その意義は大きいと思いますが、その事業の運営を担う十分な能力を持つために、NPO法人への委託の基準というものを明確にしなければならないと思いますが、NPO法人への委託の基準づくりについてはどのように考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。

 次に、事務監査報告の配食サービスについてであります。複数の議員から問題の指摘がございました。私も高齢者の食の確保、そして、そのことは健康維持と介護予防につながっていく事業として、今後ますます、この事業は高齢者のニーズが大きく充実させていかなければならない事業だと思っております。現在、当初の目標値からは大きく下回っている。あるいは12年度と13年度を比べても減少傾向にあるということは、この制度自体が高齢者のニーズと一致していないという問題点を抱えているのではないかと思います。週1回であること、あるいは同居家族がいる場合にはサービスが開始できないこと、あるいは迅速な対応、申し込んだらすぐ配食されるということではないということなどから、減少傾向にあるのではないかと思います。

 市内で活動している配食サービスをやっているNPO団体に聞きますと、1食400円以上、市が配食している値段よりも高いわけですけれども、毎日のサービスや、要望があればすぐサービスが開始できるといった意味で、大変増加している傾向があります。制度が市民のニーズに合ったものに変わっていくよう、きちんとした見直しが必要だと思いますが、その点についてお伺いいたします。

 もう一点、配食困難地域の解消の問題でありますけれども、これは受託している団体などでは、極めて採算が合わない、不採算部門である。他のデイサービスとあわせて何とかやりくりをしているという声が聞こえます。配食困難地域を解消するためには、上乗せ補助など、採算がとれる、赤字を背負わなくても済むような財政的な援助なり何なりが必要だと私も思いますけれども、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

 同時に、学校給食など市内には調理施設というのがたくさんあります。そのことを活用しながら、高齢者の配食サービスも行っていくという発想の転換も必要だと思いますけれども、その点についてお伺いしたいと思います。

 最後に、放置自転車対策の問題です。8点にわたる指摘がございました。その中での幾つかについてお伺いいたします。

 京王八王子駅の放置自転車対策、特に買い物客の自転車の放置については、商業施設などの建設者に自転車駐車場の附置義務制度を導入してはどうか、あるいは歩道への駐車場の設置をしてはどうかという政策提起もございましたけれども、この提案をどのように受けとめているのか、お伺いいたします。  2点目に、自転車駐車場の利用率の高いところと低いところ、特に南大沢については改善をするということでの答弁がございましたけれども、他の低いところはどのように改善されていくのか。あるいは、まだまだ利用率が低いということは、要求に対して設置数が過大であるために利用率が低いという状況であるのか。その辺について、総括的な見解をお示しいただきたいと思います。

 そして、利用率を高めるためには、定期的な使用以外に、一時的な使用の人たちに対しては、回数券を導入して手軽に利用できるシステムを導入してほしいという声もございますが、この回数券の導入などについてはどのようにお考えでしょうか。  そして、廿里の放置自転車の保管場所の問題点の指摘、あるいはレンタサイクルの導入なども指摘がございました。これについてはどのように対応されるのか、お伺いいたします。

 以上で1回目の質問を終わります。


◎【萩生田富司議長】 こども家庭部長。                            
 自主学童クラブの補助金についてお答えいたします。

 この補助金の算定基準に複雑な面があるのではないかというふうな御意見をいただきましたけれども、この基準の中で多くを占めるものが人件費になっています。確かに人件費の計算をすることについては、一定程度の知識が必要になってまいりますので、各運営委員会によっては第三者の協力を仰ぐなど工夫をしていただいているという状況にあります。ただ、補助金を受けるということになりますと、各団体に適正な会計処理をしていただかないわけにはいきませんので、その点については所管としても、従来、年1回、説明会を開催し、随時相談に応じております。ただ、これをさらに理解を求めるという意味では、そうした団体対応を充実してまいりたいと考えておりますし、また、申請書類の見直し、それから説明書をもう少しわかりやすくするとか、あと、申請書を提出していただくときに、基礎数字を入れていただければ自動計算ができるような方式に変えるとか、基本は、補助基準を正しく理解していただくということについて、所管としての精いっぱいの努力をし、また、書類を提出していただくものについての簡素化を図るということで、当面の解決を図っていきたいと思っています。ただ、最終的には公設化を図るということで、保護者の負担の解消は図れると考えております。

 この問題につきましては、先ほどの御質問者からも厳しい御指摘をいただきました。どんな状況にあるにしろ、正しい事務処理をすることは私たちの使命だと考えておりますので、肝に銘じてこれから十分に対応を図ってまいりたいと考えております。


◎【萩生田富司議長】まちなみ整備部長。                            
  長池公園自然館について御答弁いたします。

 まず、御指摘をいただきましたように、今回の委託につきましては、地域に密着して運営できる民間の公共団体ということで、管理運営を委託するということでございました。この導入につきましては、基本的にある程度自由裁量というものもあったというふうに私どもは考えております。それと、今回の不備というものは、あってはいけないことなんですけれども、結果的には、書類チェック体制、それから指導力の不十分さということがあったと思います。いずれにしましても、今後につきましては、監査の指摘を真摯に受けとめまして、改善してまいりたいと考えております。

 それから、指定管理者制度の導入についてでございますけれども、その中での委託基準でございますが、今回の指定管理者制度の法制化につきましては、地方のこのような実態を勘案してのものと思っております。それから、指定管理者制度の導入の目的が、費用対効果を前提としたサービスの向上と、コストを削減するということもあります。このような中で、多分、まだすべてが整っているわけではございません。今、調整中でございますが、NPOを含めた中での指定管理者という考え方になろうかと思います。したがいまして、現段階で委託基準を詳細には詰めてございませんので、導入につきましては、十分議論した中で対応してまいりたいと考えております。


◎【萩生田富司議長】高齢者・障害者担当部長。                   
  ただいまの質問でございますけれども、配食サービスの困難地域解消の方法ということになろうかと思いますが、先ほども御答弁を申し上げました、現時点では既存のデイサービスセンターへの対応というのを調整を図るということで進めたいと考えておりますが、現行の配食サービスにおきましても、利用者の状況というものをつまびらかに把握することが必要と考えております。真に必要な方への提供という観点に立ちまして、今後の対応も進めていきたいと考えます。

 それから、迅速な対応ができていないというお話がございました。この部分につきましては、申請から受理までの期間を一定の基準を設けまして、迅速な配食ができるよう、関係機関との調整も含めて整理をしていきたいと考えます。


◎【萩生田富司議長】道路事業部長。                   
  買い物客等への自転車の対策や、商業者への附置義務についてどう考えているかという御質問でございますが、通勤者、通学者等の長時間駐車の方については、一定の効果を上げていると考えております。今後は、買い物等、短時間駐車をする方への対策を考えていきたいと考えております。短時間駐車をする方につきましては、まず、近くへ置きたいという心理が強く働くということがありまして、道路上への対応、歩道等の利用を考えていきたいと考えております。

 また、商業者への自転車駐車場の附置義務につきましては、建物建設時の指導のあり方等を整理しながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、利用率の低い自転車駐車場があるが、その原因は何か、また、回数券の発行など、使いやすい自転車駐車場への方策をとったらどうかということでございますが、南大沢駅中央、都立大学前自転車駐車場につきましては、使い勝手の悪いことが利用率の低い大きな原因となっておりますので、できるだけ早い時期に改修を行ってまいりたいと考えております。

 また、その他の長沼、北野、松が谷駅などの自転車駐車場につきましては、将来の乗り入れ台数の増を予測して収容台数に余裕を持った形になっておりますので、現在では利用率は低いという形になっております。

 また、回数券等の導入につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。

 次に、廿里の自転車保管所のこれからの活用でございますが、廃棄処分をする自転車を一時的に保管する場所として活用してまいりたいと考えております。

 最後になりましたけれども、レンタサイクルの導入についてどう考えているかということでございますが、幾つかの自治体で導入されておりますが、自転車の回収方法や、予備の自転車の確保など、課題も多く、十分に機能していない自治体の方が多いように感じております。八王子の実情に合ったレンタサイクル制度については、引き続き調査研究をしてまいりたいと考えております。


◎【萩生田富司議長】第40番、井上睦子議員。                  
  自主学童クラブへの補助金の手続の問題ですが、御答弁ありましたように、十分な指導と援助をお願いしたいと思います。

 次に、フュージョン長池の問題でありますけれども、今後、NPOへの委託のあり方については、十分検討し、議論した中で対応するということでありますけれども、委託基準というものをしっかりつくっていだだいて、十分なサービスができるNPO法人に委託ができるようなことで対応をよろしくお願いしたいと思います。

 配食サービスについては、利用者のニーズ調査をしっかりして、利用者を限定的に減少させていくという方策ではなく、ニーズに合った制度に変更できるよう、ぜひ取り組みをお願いしたいと思います。

 最後に、放置自転車対策費でありますけれども、監査の指摘は、事務事業監査でありますけれども、その政策が達成されているのか、そして新たな政策提起も盛り込まれた監査報告であったと思います。ぜひしっかりと受けとめていただいて、今後の対応をしていただきたいと思いますが、平成13年度の包括外部監査の指摘で、自転車駐車場整備センターへの委託が経費の面から妥当であるのかどうか、あるいは施設整備費や運営費の赤字負担を市がするのが妥当であるのかどうかというようなプール計算の方式についても指摘がございました。めじろ台の自転車駐車場が新しく整備されるという方向で、報告書にも出ておりますけれども、こうした外部監査報告の指摘とあわせて、今後、自転車駐車場整備センターとの経費のあり方、運営費のあり方については、どのようにされていくのか。13年度の外部監査報告をどのように生かして、今、運営がされているのかということについて、お答えいただきたいと思います。  以上で質問を終わります。


◎【萩生田富司議長】道路事業部長。                   
  13年度の外部監査の指摘について、どう対処しているかということでございますが、指摘された事項につきましては、検討が不十分であったというところもございました。そういうものにつきましては、早急に改善をしたということでございます。

 特に、今、議員から指摘がありました建設費の妥当性、センターに建設費をお願いしているわけでございますけれども、その妥当性の十分な検証をしていないのではないかという御指摘が、前回、13年度にございました。それにつきましては、市と同様な積算の単価を使用していることも、後日、確認しておりますし、設計費につきましても、市と同額の積算になったということも確認しております。

 また、収支状況の検証でございますけれども、年度別の詳細な収支内容を提示させていただきまして、それについても、後日、確認をしております。  また、過去の収支状況と今後の10年間の収支予定につきましても、提出をいただきまして、市の方で確認をしているということでございます。