◎【萩生田富司議長】
次は、第40番、井上睦子議員。  

〔40番議員登壇〕  
 それでは、まず女性への暴力を根絶するために、お伺いをしたいと思います。

 2001年、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律が制定をされ、女性への暴力が犯罪であることが社会的に確認をされ、被害者保護に対する取り組みも少しずつ前進してきましたけれども、被害者の相談件数などはふえています。東京都内の配偶者暴力被害の実態については、相談件数で、2001年3,300件であったものが、3年度では9,127件、一時保護では、2001年336件であったものが、2003年614件というふうに増加をしております。裁判所による接近禁止や退去の保護命令は、ことし3月までに174件となっており、中でも低年齢の子どもを養育する30代から40歳代の女性の被害者がとても多く、精神的なダメージのほか経済的な自立の難しさなどが大きな困難となっています。DV防止法が改正され、明日、12月2日施行となりますが、改正では、国と地方公共団体の責務として被害者の自立支援が明記をされました。被害者に一番身近な市の役割はより重要になってまいりました。

 そこで、相談から自立までの市のサポートについてお聞きをいたします。

 まず最初に、相談窓口の問題です。相談窓口で被害者がDVに関する相談をしても、相談員がDVに無理解で、DVではないと決めつける。大したことはないと過小評価をする。夫に同情する。被害者を病気だ、依存だと決めつけて、あなたの生い立ちに原因があると分析をする。離婚や家を出ることを、本人の意思に反して迫るなど、相談窓口で援助者から再び傷つけられる二次被害が起きています。二次被害を起こさないためには、まず、管理職に対する研修、そして窓口職員や相談員に対する研修が重要でありますが、女性への暴力と、その二次被害の防止についての研修はどのように行っているのか。行っていないとすれば、今後どのようにしていくのか、お答えいただきたいと思います。

 2つ目に、保険証の交付です。被害者が暴力から避難をするために、家を出て生活をする場合、多くは住民票の移動をいたしません。これは加害者、夫から発見されないよう身を守るためであります。そこで、住民票の移動なしで国民健康保険証は発行できるのでしょうか。また、社会保険の対応はどのようにしているのか、お聞かせください。

 3点目に、学校での子どもの安全と情報の保護について伺います。先ほども申し上げましたように、暴力からの避難のためには、住民票を移動しないで居場所を移していきます。子どもの学校の転入についても、学籍簿の移動なしに転入できるようになるのかどうか、そのことを明らかにしていただきたいというふうに思いますし、転出校との連絡をとることは、子どもの情報を保護するという意味では大変危険なことですが、転出校との連絡体制はしない方がより安全であります。このことに対してはどのような対策がとられているのか。また、加害者の夫、父親が情報公開を請求した場合、個人情報保護の場合もあると思いますが、その場合の対応は教育委員会はどのようにするのか。また、仮名で登校できる──本名で登校することは危険性を伴いますので、仮名で登校することを希望する場合もあると思いますが、そのことはどのように対応しているのか。教育委員会、そして学校現場レベルでの対応をお伺いいたします。

 4点目に、児童手当の支給について伺います。児童手当の支給、夫に支給をされている場合、避難先で妻が受け取れる手続は可能であるのかどうか、お示しください。

 次に、生活保護の問題についてであります。長年の心身への暴力によって、被害女性はPTSDなどの症状のある被害者があります。女性のケースワーカーを、こうした場合、望むこともありますけれども、女性へのケースワーカーの担当がえ、あるいは女性の住まいへの訪問は女性職員の同行を求めるという声がありますが、この対応はとられているのでしょうか、お伺いをいたします。

 さらに、医療券の仮名での発行の問題についてであります。医療機関ではフルネームで呼び出されることも多く、加害者に発見されやすいリスクがあります。被害者の安全確保の点から、仮名での医療券の発行は可能であるのか、お示しください。

 6点目に、警察と医療機関との連携について伺います。DV改正法では、警察に必要な援助を求め、医療機関には警察官に通報することができる。これは被害者の意見を尊重して、夫からの暴力の被害の結果ということが明らかになれば、医療機関は警察に通報することができるというふうになりましたし、被害者に情報の提供をするということも努力義務として義務づけられました。そして、関係機関の相互連携も求められておりますが、八王子市では行政以外の警察や医療機関あるいは裁判所等の連携体制はどのようなシステムができ上がっているのか、お示しください。

 次に、公営住宅の入居についてであります。被害女性が避難をし、自立の道を歩み始めるためには、住まいの確保がとても重要でありますけれども、この住まいの確保が困難となっています。保証人の問題などもありますが、市営住宅や都営住宅はDV被害者への入居について特別な配慮をしているのかどうか、お伺いをいたします。  次に、就労支援の問題についてです。心身の傷を十分に回復して就労へとつなげていくということが自立への道になるわけですが、就労支援はどのようにしているのか、お示しください。そして、母子家庭の場合、ひとり親家庭の場合には育児のホームヘルパー派遣制度などありますけれども、このDV被害者の母子の場合、こうした派遣制度は使えるのかどうか、お伺いをいたします。

 DV防止法が改正をされて、被害者保護にとっては前進をされたと評価されています。改正法では暴力の定義が、身体に対する暴力、加えてこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動、すなわち精神的な暴力と、離婚後に元配偶者から引き続き受ける暴力、言動も含めることになりました。また、被害者の自立支援を明確化し、国及び地方公共団体の責務として、被害者の自立を支援することを含めてその適切な保護を図ること。そのため国は基本方針を、都道府県は基本計画の策定が義務づけられました。さらに、具体的な機能として配偶者暴力相談支援センターの業務を、就業の促進、住宅の確保、援護等に関する制度の利用について、情報の提供、助言、関係機関との連絡調整を挙げています。改正DV防止法は、被害者の自立支援を明確にし、市町村にもその責務を負わせています。このことは、先ほども申し上げましたように、改正の重要な意義であると私は考えておりますが、市は、改正の意義をどのように受けとめているのか、お尋ねをいたします。

 さらに、基本計画の策定について、東京都は男女平等参画審議会の最終報告を受けて、切れ目のない総合的な支援の仕組みづくりに向けて、相談から自立までの段階に対応した被害者支援プログラムの策定を計画しています。また、市町村への配偶者暴力相談支援センター機能の整備も審議会では提言をしています。都では提言内容を計画に反映させるために、今、動いているというふうに聞いておりますけれども、市での基本計画の策定に対する考え方をお聞きいたします。法律は市の策定義務を義務づけてはいませんが、相談から自立までの丁寧な援助をしていくためには、市としても基本計画を策定すべきであると考えますが、お考えをお示しください。

 次に、市民が平和に生きるためにというテーマで質問をいたします。これは、昨年6月、有事法制関連三法案と言われる武力攻撃事態対処法、安全保障会議設置法の改正、また、自衛隊法の改正が成立をいたしました。ことし6月には国民保護法、米軍に対する役務や物品提供を行う米軍の行動を円滑化する法律、また自衛隊法の改正、あるいは空港や港湾、電波の利用に自衛隊や米軍の優先権を認める特定公共施設利用法など7法案3条約が成立をいたしました。これは、まさに米軍との協力を強化して戦争のできる国の体制を整備したものです。有事法制の基本法の位置をなす武力攻撃事態対処法は、法案提出前から、憲法の平和主義、基本的人権の尊重、国民主権主義の原理に抵触をするとして反対の声がとても強いものでした。成立後の毎日新聞の世論調査でも、4割が有事法制の整備を評価すべきかどうわからないというふうにしており、国民的な議論が尽くされた結果の法の成立ではないということが明らかであります。ことし成立した国民保護法も、またその名称とは裏腹に、協力を拒否した市民に罰則を設けて私権を制限するものであります。法律の専門家集団である日弁連は、この国民保護法について国民保護措置の実効性に問題があり、平時から国民を戦争に動員させる一方、国民の知る権利を制約する危険性を持っているなど大変問題が多い。また、米軍の支援や自衛隊の活動に関する法案、条約承認案件でも、憲法が禁止をする集団的自衛権や交戦権の行使を可能とする措置を内容としており、市民の生活や権利に対する侵害を及ぼす危険性を有するものであるとして、強い反対の会長声明を法律成立時に出しております。法案審議の中で、日本が他国からの攻撃、侵略を受ける危険性については万が一にもないと政府が答弁をしているように、有事法制度の本当の目的は、日本の防衛のための法整備ではなく、米国の行う戦争に日本が協力をするためのものであります。武力攻撃の事態が発生しなくても、予測される事態で有事体制をつくるものであります。もし日本が米国の行う戦争に協力した、その結果、万が一にも日本が攻撃を受けるとすると、それは米国への戦争協力の結果にしかほかならないということになると考えます。武力攻撃事態対処法では国に総合調整権があり、地方は意見具申のみで、中央集権の法体系になっています。具体的には武力事態法第5条は、地方公共団体の責務として、国及び地方公共団体その他の機関と相互に協力をして、武力攻撃事態への対処に関し、必要な措置を実施する責務を有する。第7条では、国においては武力攻撃事態への対処に関する主要な役割を担い、地方公共団体においては武力攻撃事態における当該地方公共団体の住民の生命、身体及び財産の保護に関し、国の方針に基づく措置の実施その他適切な役割を担うことを基本とするというふうに規定をしていますように、地方公共団体は国の方針に基づいて行動するという地方分権あるいは憲法の定める地方自治の原則から大きく逸脱したものになっております。有事法制の大枠が決まり、国民保護法、自衛隊改正法、あるいは米軍行動円滑化法などの法律が成立した今日、自治体に求められる戦争協力、自治体の事務に影響を及ぼす内容が明らかになってまいりました。具体的に市が求められる有事法制下での責務や協力内容について詳細にお答えいただきたいと思います。例えば公共施設などの提供、あるいは給水、廃棄物の処理、情報公開などはどうなるのでしょうか。あるいは国民保護法が求める自治体の条例設定の内容についてもお示しをいただきたいと思います。

 次に、自治体の平和外交という観点からお伺いをいたします。

 去る11月12日、西ロータリークラブ主催の留学生による弁論大会に参加をいたしました。市長も審査員として参加をされておりまして、弁論大会のテーマは「平和」だったというふうに思います。その席上、留学生に市長は国際フレンドの委嘱をされました。この制度の意義、そして、その活動についてどのようにこれを展開していくのか。私は大変いいシステム、新しい制度だというふうに思いますが、この意図するところについて、まずはお示しいただきたいと思います。

 以上で1回目の質問を終わります。


◎【萩生田富司議長】 市民活動推進部長。                            
 DVに関しまして、多所管にわたる御質問をいただきました。私どもの方で掌握しているものについては私の方から一括して御答弁させていただきます。

 まず、DVの二次被害を防止するための研修ということでございますが、私どもは、男女共同参画センターの相談員につきましては、東京ウィメンズプラザなどで実施されております研修に随時参加をいたしております。今後、御指摘のような他の窓口の職員あるいは相談員、また、これを総括いたします管理職研修についても実施の方向で検討していきます。

 次に、国民健康保険の保険証の交付につきましては、DV被害者につきましては、住民登録がなくても、一定の条件が確認できる場合には交付をいたしております。社会保険の被保険者につきましても、これに準じた取り扱いをしているということで伺っております。

 それから、警察や医療機関との連携につきましては、本年7月に、私どもの庁内の関連所管と、御指摘のような警察、医療機関、弁護士、こういった方々とでDV被害者支援連絡協議会を立ち上げまして、この中でそれぞれ意見交換、情報交換して、この連携をとっているところでございます。

 次に、DV被害者の公営住宅への優先入居についてですが、市営住宅については現在対応しておりませんが、都営住宅については一定の優遇措置は既にとっているということですが、現在はその優先入居につきましても検討中ということで伺っております。

 次に、就労支援についてですが、男女共同参画センターでも女性のための就労支援としては実施しているところですけれども、このDV被害者に特化した研修等については、現在は実施いたしておりません。ハローワーク等の窓口を御紹介させていただいております。

 次に、改正DV防止法の定める市の責務ということの御質問でございますけれども、これは暴力の定義の拡大や保護命令の対象拡充などをうたわれましたこういった改正法の啓発について努め、配偶者からの暴力を防止するとともに、被害者の自立支援等が市町村にも課されていると認識いたしております。

 また、市としての基本計画の作成についてですが、これは国が基本方針を定める、また、それに準じて都道府県が基本計画を定めることと義務づけられておりますので、東京都の動向を見ながら、市としての対応については検討してまいりたいと考えております。

 次に、八王子国際フレンドについてでございますが、これは、八王子市の文化、歴史、自然などを広く海外に紹介するとともに、海外の情報、文化につきまして市民に提供いただき、それぞれ市民レベルでの国際交流の推進を図ることを目的として設置いたしたものでございます。これの今後の活用方法なんですが、それぞれの文化が異なる外国の方と、これの相互理解を深めることによりまして交流の輪が一つ一つ広がり、市民レベルにおける国際平和に貢献するものと考えております。


◎【萩生田富司議長】 学校教育部長。                            
 学籍に関しまして何点かお答えいたします。

 学籍の移動の関係ですが、学籍については移動させるのを原則とはしております。ただし、前籍校が保護者が明らかにしない場合を含めまして不明の場合には、学籍の移動を伴わない修学につきましても対応しているところです。

 それから、2番目には、前籍校への連絡の関係ですけれども、受け入れ通知の送付等につきましては教育委員会間での通知にとどめるなど、被害者の申し出や実情に配慮した対応をしているところです。

 それから、仮名での登校の件ですが、修学通知書ですとか指導要録等の公文書につきましては実名で作成をしております。出席簿ですとか、学校生活上の氏名につきましては、被害者の申し出に基づきまして仮名での対応もしているところです。

 それから、情報公開請求というお話でしたけれども、児童・生徒の転校先を教えてくれというふうに求められた場合については、これについては対応しない、一切応じないという対応をしております。


◎【萩生田富司議長】 こども家庭部長。                            
  DV被害者に関する御質問にお答えをします。

 まず、児童手当については、夫が受給者である場合、妻が受け取るためには夫から資格喪失の申し出があることが前提となっております。

 それから、ひとり親家庭へのホームヘルプサービスについて、緊急な対応が必要と判断した場合には、ケースによって事業対象とするなど柔軟な対応は可能だと考えております。


◎【萩生田富司議長】 健康福祉部長。                            
  私からは生活保護に関連をいたしまして、DV相談の二次被害を起こさないための職員研究、それから就労支援ですが、まず、職員研修につきましては、今後、こういった状況が増加することが予想されますので、都が主催のより専門的な研修、それから相談員、地区担当ケースワーカーとともに参加をさせたいというふうに考えております。

 それから、就労支援につきましては、生活保護を受給されている方で就労可能な方につきましては、専門の相談員、ハローワークのOB等がおりますので、本人と面接を行って就労指導を行うということになります。

 それと、生活保護に関連して、被害者を担当するケースワーカーを女性の担当に変更すること、そういう内容でございますが、これにつきましては、地区別の担当を採用している関係もございますが、個別に、ケースごとに担当を変えるということは行っておりません。

 それと、最後に仮名での保護申請の関係の御質問がございました。これは、架空の申請という問題がありますので、現在認めておりません。ただ、DV被害者の存在が加害者に漏れないような十分注意を払って、個別ケースごとの配慮をしていきたいというふうに考えております。


◎【萩生田富司議長】 総務部長。                            
  有事法制に関しての自治体の役割についての御質問にお答えいたします。

 武力攻撃事態法では、自治体の役割ということにつきましては、当該地方公共団体の住民の生命、身体及び財産の保護に関して、国の方針に基づく措置の実施その他適切な役割を担うとされているところでございまして、その具体的事項が国民保護法制において定められております。その国民保護法制での自治体の役割ですが、住民の避難、救援、被害対策、生活安定などの活動を行うこととされておりまして、都道府県の役割と市町村の役割に分かれて示されているところでございます。このうち、市町村の役割といたしましては、都道府県の計画に基づき国民の保護に関する計画を策定するほか、住民の生命、身体等を保護するため、避難住民の誘導、避難住民の救援のための物資などの供給、それから安否情報の収集整理などを行うことになっております。廃棄物とか情報とか条例制定の部分でございますが、平成17年度に国が国民保護のための基本的な方針を示しまして、都道府県がそれに基づいて国民保護計画を策定いたします。市町村は18年度に国民保護計画を策定することになっておりますので、その中での対応と考えております。


◎【萩生田富司議長】 第40番、井上睦子議員。                            
 それでは、2回目の質問を行います。

 まず、女性への暴力の根絶に関してですが、相談から自立支援に至るさまざまな対応策をお伺いいたしました。DV被害者の二次被害をなくすために、今後研修をきちんとやっていただけるということなので、よろしくお願いをしたいというふうに思いますが、二次被害の苦情受け付けの体制はどうなるのかということについてお伺いをしたいと思います。改正DV法は第9条の2で、苦情の適切かつ迅速な処理を求めています。本市での苦情の受け付け期間、その対応、結果の公表などについて、現在、制度化はされておりませんけれども、現在のところ、こうした問題があったときにどのように対応されているのか。また、今後、法が定める適切かつ迅速な処理について、どのような体制をとっていくのか、お伺いをいたします。

 次に、母子相談員、婦人相談員の体制について伺います。

 来年の3月をもって三多摩地区に東京都から配置をされている婦人・母子相談員の一斉引き揚げがされるというふうに聞いておりますけれども、この理由及び東京都との協議、来年度の体制についてどうなるのか、お伺いをいたします。

 次に、保険証の交付について、国民健康保険も、また社会保険の方も住民票の移動なしに交付をできるという体制がとられているようでありますけれども、厚労省はあす、各社会保険の事業者に対して、DV被害者については夫に知らせないで離脱証明を発行するよう通知をする予定であるそうです。そして、こうした情報をしっかりと市としては国保の窓口や男女共同参画センター等で市民に対して情報提供をし、被害者の保護のためにきちんとした対応をとっていただきたいというふうに、これはお願いをしておきます。

 学校でも子どもが仮名でも登校できる、また、転出校への連絡体制についても配慮がされているようです。ぜひ、現場レベルでさまざまな情報が漏れないよう、今後もしっかりとやっていただきたいというふうに思います。

 児童手当の問題です。御答弁がございましたように、夫の受給資格は夫自身が放棄をしなければ母親の方に児童手当が振り込まれないという問題があります。これは大変なトラブルになる問題でありますけれども、実際は、生活実態としては母の扶養になっているわけで、子どもが母の方に扶養されていても夫の方に児童扶養手当が支給をされているとすれば、それは不正受給ではないかと私は思います。経済的に困難を抱える被害女性が避難をした先で生活をしていくためには、児童手当はとても大切なものです。生活実態として母親が子どもを扶養しているという実態がある場合には、このことを根拠として夫の資格喪失を強制的にできるよう厚労省への対応を求めたいというふうに思いますけれども、それについては、今後、対応策があるのかどうか、お伺いをいたしたいと思います。

 次に、生活保護にかかわる問題についてであります。女性のケースワーカーを個別には配置できないということでありましたけれども、男性である夫からひどい暴力を受けた場合には、精神的な外傷ストレスがあります。ですから、加害者ではない男性に対しても恐怖感を覚えるということは実態としてはあるわけです。そして、女性の被害者への家庭訪問などもされてさまざまな指導があるわけですが、そういうときにはぜひ女性のケースワーカーを同行させてほしい、あるいはそうした拒否感が強い場合には、女性へのケースワーカーの交代をお願いしたい。これはやはり精神的な安定を確保することにもなりますので、たくさんあるケースではないとは思いますが、被害者からの要請があれば、そうした配慮をしていただきたいと思いますが、その点、具体的には女性に対する女性の同行訪問などはぜひしていただきたいと思いますが、その点の見通しについて再度お答えいただきたいと思います。

 医療券の仮名での発行の問題でありますけれども、個別の対応でやっていただけるところはぜひお願いをしたいと思いますが、例えば病院での診察、あるいは医療機関に入院をしている場合に、本名で出てしまいますと、それが発見の結果になってしまう。その結果、危害が加えられるということにもなりますので、ぜひ、そうした対応を丁寧にお願いをしたいというふうに思いますし、手続の流れからすれば、不正受給の問題もあって、申請段階での仮名使用というのは難しそうでありますけれども、そうしたことが一貫してとられれば保護策は整うわけでありまして、ぜひ、他市の状況も調べていただきながら、改正DV法は被害者の保護と自立支援ということを大きくうたっておりますので、そういった特別な配慮についての御検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、警察と医療機関との連携で、ことしの7月、その体制ができたということでありますけれども、支援者や被害者からは警察や医療機関でのさまざまな問題点が指摘をされております。例えば免許証の更新は現住所で発行が可能でありますけれども、夫が捜索願を出している場合は、コンピュータで検索をされて現住所が判明をした例があったということであります。ぜひ、DV被害者の届け出によって、夫からの捜索願があっても、そのことを非開示とするシステムを警察にはぜひつくっていただきたい。実施されているかもしれませんけれども、そこのところの確認と、なければ、そういったシステムをぜひ市からも要望をしていただきたいというふうに思います。

 また、医療機関では被害者の診断書に夫の暴力によるけがであるということがはっきりした場合には、本人の申し出によっては通報するということも法律では書かれています。したがって、診断書にも夫の暴力によるというふうに明記をすることによって、裁判などでも有利に女性は闘えるという状況がありますので、そういったことの徹底、あるいは入院するときに、今度は医療機関の方が仮名での配慮をするということもぜひお願いをしたいというふうに思います。警察や医療機関、裁判所はなかなか市民から遠い存在であります。市がこうしたネットワークを通じて各関係機関への被害者の思いや、そして、今受けているさまざまな問題点についてきちんとお伝え願いたいというふうに思います。

 公営住宅の入居の問題について、八王子市としては持っていない。東京都は優遇をし、優先入居については検討中ということでありました。ことしの3月31日、国交省から各都道府県知事に、配偶者からの暴力被害者の公営住宅への入居についてという通知が出ております。それは、公営住宅への優先入居あるいは目的外使用、そして関係機関との連携を求める内容でありますが、市の方はこのことを、この通知を承知しているのかどうか。承知をしているとすれば、この通知に従ってどのような援助策をつくっていくのか、お伺いをしたいというふうに思います。

 次に、就労支援の問題についてであります。就労支援員が援助をしているということでありますが、心身ともに傷ついた女性は、なかなか就労をするという力もわいてこないわけですが、しっかりと休んで、安心感を取り戻していくこと。一方的な就労の強制となる指導などはしないで、その意欲が出たときには、そういう援助をお願いしたいというふうに思います。

 ひとり親家庭へのホームヘルパーの派遣などは、その状況に応じて対応できるということでありますので、児童扶養手当の受給の基準によってひとり親の認定をしていると、認定まで1年間かかるというふうに聞いています。その間、サービスや支援が開始されないとなると大変な問題だというふうに思いますが、市としては柔軟な対応をとるということなので、ぜひよろしくお願いをしたいというふうに思いますし、就労支援について、母子家庭については就労支援が市の役割としてありますけれども、DV被害者についてもぜひお願いをしたいというふうに思いますし、男女共同参画センターでも広く取り組んでいただきたい。そのための資金なり、援助として自立支援基金のようなものを設置して、市独自の施策を展開していただきたいと思いますが、その点の具体策等について御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 さらに、就労の支援に関して、市内事業所への周知徹底と援助もお願いをしたいというふうに思います。DV被害者は住民票の移動ができず、賃金などの振り込みの銀行口座を開くことも困難であります。また、保証人もなかなか見つけられないという状況にもあります。ニューヨーク市は全雇用者に対して、配偶者、また別れた配偶者、あるいは親密な関係にあった者からおどかされ、つきまとわれ、あるいは暴力を振るわれる状況にある労働者を解雇したり不採用としたりすることを基本的に禁止する条例を制定しています。この条例によってDV被害者の雇用の安定と職場での安全が図られるならば、雇用関係面からの被害者の救済に一定の効果が期待されると言われています。日本ではDVが職場に与える影響について十分な検証がされておりませんけれども、被害者が自立への道を歩み始める職場の確保や働き続ける面での事業主側のサポートも得られるよう、被害者の抱える困難についての理解と援助を行政としても周知をしてもらいたいというふうに思います。この関係者の支援会議のようなものの中に事業者の代表が行って、こうしたことの理解と援助ということを求めていただきたいと思いますが、その辺の対応はどうなっているか、お伺いをいたします。

 次に、DV改正法についての自治体の役割をお伺いいたします。

 自立支援の具体的な機関として、配偶者暴力相談センターは本市ではどこの機関が担い、体制はどのように考えているのか、お伺いをいたします。また、法律の第26条は民間団体に対する援助をうたっておりますが、DV被害者の支援を行っている民間団体は三多摩地区でも複数ございます。シェルター運営や電話相談あるいは当事者支援など多様なサポートを行っています。こうした団体に対して、三多摩の幾つかの市はシェルター運営への援助、補助金を出しています。本市もさらに民間団体との連携を強め、援助をしていくべきだというふうに考えておりますけれども、多くの団体は市民からの寄附によって運営を賄っており、厳しい財政運営となっています。法律の言う民間団体に対する援助の考え方から、本市では今後、その民間団体への援助はどのように考えているのか、お伺いをいたします。

 次に、市民が平和に生きるためについて伺います。

 国民保護法はテロなどを対象としたものと考えられる緊急対処事態をも定めました。しかし、これは本来、警察や海上保安庁等が治安問題として対処すべき事態でありますけれども、そもそもあいまいであった武力攻撃事態の定義や範囲をさらに拡大させ、あいまいにするもので、政府の意図的な判断を許す内容となってしまいました。また、国民保護法は住民避難が中核となっております。先ほどの答弁でも、八王子市に求められる保護計画などはそういった内容ですけれども、具体的なシミュレーションでは、鳥取県の3町村、東部の3町村ですが、これは全部で2万6,000人の人口だそうです。この全員避難はバスで11日間要するとされています。このことからも、東京都民1,200万人、首都圏では3,000万人の避難というのは非現実的な構想ということが明らかになっています。ですから、国民保護法というのは、住民の避難、住民の保護ということではなく、別の目的があるというふうにも考えられます。市町村は国民保護法では、国の対処基本方針が定められたとき、市町村の計画は方針に基づいて作成をし、国と都道府県との整合性を確保しなければなりません。そして、知事と協議しなければならないとされています。これは市町村が国と東京都との強いコントロール権のもとのこの計画を策定するという仕組みになっています。これは、憲法の保障する地方自治を否定するものだと言えます。先ほど、市が求められる内容については御説明がございました。詳細な内容については、18年度に策定をされるその計画の内容によるというふうになっておりまして、具体的な内容はまだ明らかになりませんでした。

 それでは、この国民保護法が求めるものは、市民の権利を侵害しないのかという観点からお伺いをいたしたいと思います。先ほども申し上げましたように、市町村の計画は、国の方針、都道府県の計画との整合性を求められ、知事との協議が必要であります。指定公共機関の業務計画も同様に国と都道府県のコントロール下に置かれ、公共機関が実施しない場合は、大臣または知事が実施を指示することができ、その公共機関の、公共団体の自主的な判断を規制するという重大な問題になっています。このように国民保護の実施計画は国の強いコントロールのもとにつくられ、国民は協力を求められることになります。この国や県そして市がつくった基本計画に基づいて地域ぐるみでの協力活動が行われるならば、国やアメリカが進めようとしている戦争に対して、思想、良心の自由から反対をする、拒否をするということはできなくなってくる危険性もあり、思想、良心の自由の保障という問題が出てまいります。さらに、知事、市町村長は、措置の実効性を確保するために数々の強制権限を与えられています。知事や市町村長は運送事業者に物資の運送を指示できます。そして、事業者は正当な理由がない限り拒否できません。あるいは市町村長は、土地、建物、その他の工作物を一時使用し、収用することもできます。また、市民、事業者は都道府県が行う立入検査を拒否した場合は罰金を科せられるという内容にもなっています。このように強制を伴う保護措置は、市民の財産や権利を侵害するものです。市町村長も強権力を付与されていますが、住民の生活を守るという立場とは全く反対の立場になるのではないか。市民を抑圧する立場に立つことに危機感を私は持ちますが、市町村長に付与される権限は市民の権利の侵害にならないのか、御見解をお示しください。

 市町村は国民保護計画の策定、国民保護協議会の設置、運営が求められています。国民保護協議会は自衛隊の参加が想定をされているのか、お伺いをいたします。もし、自衛隊員の参加がされれば軍事色が強くなりますし、保護法では平時における組織整備と訓練が規定をされ、こうしたことが実施されれば、有事においてのみならず平時においても自治体や社会に戦争への協力体制を日常的につくっていくことになります。これは地域に住む外国籍の人々への排他的な傾向を生み出す危険性もあるのではないでしょうか。非現実的な特定の国に対する脅威論は、紛争の平和的な解決の可能性をみずからふさいでしまうおそれがあります。自治体をこのように有事法制の手先とする計画づくりや訓練は行うべきではありません。自治体には国よりも身近なところで住民の生命や安全を守る責務があります。武力攻撃事態の予測という戦争をすることへ協力をしていくというこの動きに、私は大変な危機感を持つわけでありますけれども、市はこうした計画が国民の保護を十分に行えると考えているのか、お伺いをいたします。

 さて、有事法制下では自衛隊による土地、家屋の強制的な使用、物資の収用、業務従事命令などの手続の実務は自治体職員が行うことになります。職員の良心的な戦争協力拒否の保障をすべきだと思いますが、見解をお示しください。

 次に、無防備地域宣言についてお伺いをいたします。このことは2002年の6月議会で1度お伺いをしておりますけれども、地域が無防備地域宣言をして、すべての戦闘員や兵器がない、また敵対行為がない、軍事行動を支援する活動が行われていないことを条件に、国際社会に対して無防備地域宣言をするものです。これによって攻撃をされない地域としてみずからが守っていこうという考え方でありますが、市長はこうした無防備地域宣言の意義についてどのようにお考えでしょうか。有事法制に依存しない平和への努力、これは国際フレンドなどという新しい制度でも、将来的には国際的な市民と市民との平和のつながりをつくっていきたいというような御答弁がありましたけれども、こうした日ごろの日常の不断の努力が平和をつくっていくものだというふうに思いますが、その点についてのお考えをお聞かせください。

 以上で2回目の質問を終わります。


◎【萩生田富司議長】 市民活動推進部長。                            
 DV被害者を保護していく上での苦情処理体制についてでございます。現在はこの処理機関というのは設けておりませんが、こういった苦情につきましては、庁内の連携あるいは連絡協議会での連携をも含め対応していきたいと考えます。また、これに対する機関の設置につきましては、状況を見ながら検討をしていく所存でございます。

 次に、警察や医療機関との連携についてでございますが、免許証の更新に関する点につきましては、いわゆる同じ東京都内であれば一定の融通をきかせているということも伺っております。あと、医療機関につきましては、いわゆる窓口でのトラブル、こういったことのないように、また、そういった被害者の方への適切なアドバイスができるよう、こちらにつきましても連絡協議会、こういったものの場を有効に活用して、お互いに意見交換あるいは情報提供していきたいというふうに考えます。

 次に、就労支援に関しての基金の設置という御提案をいただきました。今現在、この基金を市が直接設置するというものは非常に難しいと思いますけれども、いわゆるそういうDV被害の方々の自立を支援していくためのそういった、何というんですか、金融につきましては、いわゆる民間の金融機関ですとか事業者等へ機会を見て働きかけるなど側面から支援をしていきたいというふうに考えます。

 次に、配偶者暴力支援センターについてでございますが、このセンターの機能とされております就業促進や住宅確保に関する情報の提供、助言、また関係機関との連絡調整ということにつきましては、現在、私どもの男女共同参画センターにおきましても一定の役割を担っているところでございます。今後、東京都との役割分担等、都の基本計画の策定内容を見ながら検討をさせていただきたいと思います。また、民間団体との連携、シェルターを運営する団体ということで御質問いただきました。このいわゆるシェルターの運営というのは、どちらかといえば、広域行政というとらえ方がまさに適している行政分野だと思います。したがいまして、東京都及び近隣各市との連携を図りながら、一定のルールをつくるなどの検討をしていきたいというふうに考えております。


◎【萩生田富司議長】 こども家庭部長。                            
 児童手当についてお答えをします。

 児童手当の認定は法制度上の制約がありますので、御質問者が言われたような実態があるということ、そして対応策を求める声があるということについては、東京都へ伝えてまいりたいと考えています。


◎【萩生田富司議長】 健康福祉部長。                            
 先ほどのDV被害者の生活保護の関連での架空申請の御質問ですが、先ほどお答えをさせていただきましたけれども、ケース・バイ・ケースということもありますし、やはり十分注意を払って、個別ケースごとの配慮を進めていきたいというふうに考えております。それと、DV被害者の中には、男性であるという関係からいろいろ影響が出てくるケースがあるというお話でしたけれども、現在、30名のケースワーカーがおりまして、そのうち3名が女性のケースワーカーということで、今後、その被害者の事情も考慮した上でということで、検討事項にはなりますけれども、家庭訪問とかの際に地区担当の職員に女性ワーカーが同行する、そういった方法も視野に入れて検討してまいりたいというふうに思います。

 それと、最後に母子自立支援員の引き揚げのお話がございました。これにつきましては、確かに、現在、その提案がなされておりますけれども、これにつきましての理由は、法の改正に伴う委嘱主体の変更ということになりますけれども、現在の状況といたしましては、市長会の協議事項として取り扱われております。私どもの方で東京都から聞いている状況の中では、17年度については現行と同じ形の中で都が責任を持って配置をするというふうに聞いているところでございます。


◎【萩生田富司議長】 まちなみ整備部長。                            
 4私の方からは公営住宅につきまして御答弁いたします。

 先ほど言いました平成16年3月31日付の国土交通省住宅局長の配偶者からの暴力被害者の公営住宅への入居について、この通達につきましては承知してございます。そこで、配偶者からの人権を侵す暴力被害者に対する公営住宅への入居につきましては、自立支援の立場から大切なことだと認識してございます。現在、DVの相談につきましては市内ではございません。また、二次的被害者ということで、他県あるいは他市からの相談も今のところございません。公営住宅の入居のみならず、この問題につきましては、経済あるいは就労等、あるいは精神面、幅広い分野で支援が大切なことで、全庁的な課題と考えてございます。

 一方、市営住宅の空き家募集では、募集できる戸数が毎年45戸程度ございます。その45戸につきまして、募集の倍率が13倍と非常に高うございます。市民の市営住宅に対する入居の要望が極めて高い。それらの応募に対しまして、本来の目的を優先して私どもは対応しているというのが現状でございます。これにつきましては、この文書の中にも書いてございます。しかしながら、優遇措置ということはできますので、優遇措置で行っておるということでございまして、そちらの方での対応をするということになろうかと思います。いずれにしましても、住宅対策だけでの対応では難しくて、先ほども申し上げましたように、経済、就労あるいは精神面を統一しまして、全庁的な課題として考えていきたいなというふうに思っております。


◎【萩生田富司議長】 総務部長。                            
 有事法制に関しての御質問にお答えいたします。

 まず、住民の権利の侵害という部分でございますけれども、今回の国民保護法制、これにつきましては、あくまでも平時のことではなくて有事を想定している法令等でございます。そうした中で、国が国民の身体とか、生命とか財産を守っていく上では、国だけではなくて、当然、自治体なり指定公共機関、また自衛隊等が連携をとりながら、それらを、国民を守っていくということは当然のことだというふうに思っております。そうした中で、住民の方に協力を仰ぐということも、当然、先ほど申し上げました住民の避難とか救援とか、そういうものを行う際に住民の方に協力を求めるということもあろうかと思いますし、仮に、それが権利の侵害とかになる場合については、その補償もすることになっております。そうした中での対応としては、どちらかといえば当然に近いことではないかというふうに考えております。

 それから、市民の権利を侵害する場合、自治体としてどう認識するのかという部分でございますが、これについても、ただいま申し上げたとおり、有事という中ではいたし方ない、このように認識しております。


◎【萩生田富司議長】 黒須市長。                            
 40番、井上睦子議員の私に対する質問にお答えをいたします。

 無防備地区宣言の意義ということでありますけれども、この無防備地区宣言というのはジュネーブ条約の第1追加議定書第59条に規定をされているものでありまして、本年6月、我が国でも承認をされ、9月に公布されたところでございます。これは、紛争当事国による無防備地区に対する攻撃を禁止しているものでございますが、わかりやすく言いますと、敵が攻めてきたときに、この地域は一切抵抗しません。ですから、開放してほしい。言うならば、極端な言い方ですけれども、わかりやすく表現するならば、無血開城、無抵抗の地域、こうなるわけであります。ただ、それには条件がありまして、戦闘員はすべて撤退をしている、あるいは軍用設備は撤去してある、それから住民による、あるいは当局による敵対行為が行われない、軍事行動を支援する活動が行われない、こういうような条件があるわけであります。これは、戦争による無用な犠牲者を出さない、一般市民を保護する、こういう点では非常に意義にあることだというふうに私は思っておりますし、現在、161ヵ国が締結をしているそうでございまして、そういう点ではあってはならないことでありますけれども、万一紛争が生じたときには、極めて有効な手段の一つだろう、国民を守る有効な手段の一つだろうと、私はこう思っています。


◎【萩生田富司議長】 第40番、井上睦子議員。                            
 それぞれに御答弁いただきました。

 DVの被害者支援については、ぜひ細かいケア体制、ひとりひとり個別の事情に応じたケア体制を充実し、そして、マンパワーの確保もぜひしていただきたいというふうにお願いをしておきます。

 次に、市民が平和に生きるためにということで、市長から無防備地域宣言について大変有効な宣言であるというふうにお答えをいただきました。やはりすべての武力を放棄するということが平和への最大限の近道であるということだというふうに思います。今日、首都東京にすべての機能が集中をしておりまして、電力や食糧などその供給ルートが断たれても都市機能は完全に麻痺をし、大パニックが起こってしまいます。そこに一定の攻撃があったとしても、東京は守れません。したがって、紛争をしない、戦争をしないという平和憲法に基づいた国のあり方や自治体のあり方こそが市民の命を守っていくということを強く申し上げて、質問を終わります。