◎40番井上睦子議員
おはようございます。それでは、まず墓地開発についてお尋ねをいたします。

 墓地開発について、市は墓地造成の基準を明文化をし、墓地開発の抑制にこれまで取り組んでまいりました。来年4月から保健所業務が市へ移管されるのに伴い、墓地の経営許可の事務が本市の事務となってまいります。これは、まちづくりと一体的に墓地問題についても取り組みが可能となるということになります。そこで、改めて墓地開発についての基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。

 さらに、前議会の決算委員会でも問題になりましたけれども、現在住宅地等に隣接する墓地開発をめぐって、大船、犬目、絹ヶ丘の地域の人々が問題を抱えています。この地域の墓地開発の概要と経過、住民との争点について詳細にお示しいただきたいと思います。

 2005年の第1回定例会で、私は墓地基準の強化について質問をいたしました。そのときの市長の答弁は、内容について見直しが必要な点が生じたとすれば、その時点で見直しをしたいということでした。さきの10月の決算委員会で、他の議員に対して、八王子の実態に即した墓地の基準づくりを急ぐという答弁がなされました。私は、保健所移管を契機に、現行の東京都条例よりも強化をした条例を新たに策定すべきだと考えております。保健所移管に伴う墓地の許可条例の制定の考え方についてお伺いをいたします。

 今議会では、保健所移管に伴うさまざまな事務の一部について条例化をされておりますけれども、保健所の墓地の許可に関する条例の制定、私はすべきだというふうに思っておりますけれども、そこのところについて明確にお示しいただきたいと思います。

 また、基準の強化もあわせて必要でありますけれども、前議会で答弁をされた実態に即した基準づくりというのは、規制の強化であると考えてよいのかお伺いをいたします。

 次に、学びの保障と教育の規制緩和というテーマについて伺います。

 教育の問題については、さまざまな教育改革と称するある意味では教育の規制緩和が進められています。一方で、学力テストのように、国が全国の状況をつかんでいくという面も強化をされてきています。まず、学力テストについて伺います。子どもたちの学力低下を問題として、文部科学省は96億円の予算をかけて、小学校6年生に対して国語と算数を、中学校3年生に対しては国語、数学の全国学力学習状況調査、すなわち全国学力テストを来年4月24日に実施するとし、現在予備調査が行われています。この子どもたちの対象は240万人と言われています。

 全国学力テストは1960年代に悉皆調査で実施をされたため、過度の競争を生み、テストのための練習や、障害児を受けさせないといった、点数を高めるために教育そのものをゆがめてしまったこと、そして、競争の激化や序列化を生じる危険性から、廃止をされたという経過があります。学力テストは、このように子どもたちの序列化につながる危険性を持っています。

 愛知県犬山市は、子どもの成長発達は地方の特色ある教育目標に即して総合的に判断すべきである、全国一律の学力調査では、犬山市が目指すみずから学ぶ力は測定できないだけでなく、地方の特色ある教育づくりを阻害するとして、教育委員会は全国学力テストに参加しないとしています。中教審の臨時委員も務める石田犬山市長は、全国学力テストは教育の国家統制につながり、教育の地方分権に逆行するとして、この学力テストに参加しないと表明をしています。

 本市では、八王子市の学力テストが小学校4年生と中学1年生で、東京都の学力テストが小学校5年生と中学校2年生で既に実施をされています。子どもたちや教育現場にとっては、3つのテストの実施というのは極めて負担の大きいものと考えますが、まず国、都、市の学力テストのそれぞれの調査目的は何か、そして、目的は異なっているのか、改めてお伺いをいたします。

 また、国の実施する学力テストは、犬山市のように、自治体に参加するかしないか、選択の自由があり、国も自治体に対して参加をお願いをするという立場であります。市は参加するのか、しないのか、明らかにしてください。さらに、その理由についてもお答えください。

 また、八王子市の学力調査については、来年度も実施するのかお聞きをいたします。

 これまで行ってきた東京都及び八王子市の学力テストの実施についての成果や弊害、問題点についてはどのように総括をしているのかお伺いをいたします。

 次に、地域運営学校について伺います。来年度から宮上中、六中、東浅川小学校が地域運営学校のモデル校として学校運営協議会が正式に設置をされることになります。地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正を受けて、地域運営学校が可能となりましたが、実施に至る議論は市教委において活発に行われたようには思いません。11月から来年3月までが試行となっていますが、モデル校の募集が10月4日、締め切りは10月31日と、地域の保護者、教職員の十分な合意形成ができる時間もなく、また、12月の段階で、協議会の運営にかかわる規則素案の協議をするということになっており、運営協議会メンバーの構成などはまだ決定していないようです。全体的な議論も準備も不足をしているという感じがいたします。

 まず、地域運営学校の試行実施に至る議論や検討の経過、例えば現在実施をされている学校評議員制度の評価などについてはどのような議論があったのか。そして、今回の地域運営学校を実施をするという目的についてお聞きをいたします。

 次に、学校運営協議会の構成についてでありますけれども、協議会の人数や構成メンバー、例えば学校の校長も含めた教職員、保護者、子ども、地域代表はどのようになるのか。また、協議会委員は教育委員会が任命することになっていますが、選出方法は推薦なのか公募制なのかなど、詳細にお知らせください。

 学校運営協議会は次のように強い権限を与えられています。学校運営協議会は、学校の運営について、教育委員会、学校長に意見を述べることができる。学校長は学校運営について、協議会の承認を得なければならない。運営協議会は、教員の採用その他の任用について意見を述べることができる。指定学校の任命権者は当該職員の採用に当たっては意見を尊重するものとするとあるように、こうした強い権限は保護者や学校の教職員、地域の3者が十分な相互理解の上で合意形成をしていく場合、連携した学校運営への参加が実現をします。

 しかし、他方、学校や学校長、教育委員会と運営協議会の意見が対立した場合、また、運営協議会が特定の考え方の集団で占められてしまった場合は、学校運営に混乱をもたらします。さらに、教員の採用に対しては特定の教員の排除に向かうという場合もあり、とても危険です。現実に、さきに導入した学校では、校長の人事が落ち着かないという事例もあります。学校運営協議会の権限にかかわるこのような問題についての見解と、こうした問題を未然に防ぐためにはどのような手だてを準備しているのでしょうか、お伺いをいたします。

 次に、小中一貫教育実施校についてでありますけれども、小中一貫教育実施校が加住小、加住中などで実施される予定です。実施に至る経過は、地域運営学校と同様、よくわかりません。その経過と目的、すなわち目的とはどのような教育課題に対応しようとしているのか、まずお聞きをいたします。

 また、小中一貫校は、品川区の日野学園のように、6・3制を4・3・2制と、教育課程を再編成して行い、小学校から公立学校である意味でのエリート教育を行うという学校もありますけれども、市教委の実施しようとしている一貫校の具体的な内容についてお示しください。

 さらに小中連携校との相違についてもお伺いをいたします。

 また、小中一貫校となれば、小学校、中学校の一貫をしたカリキュラムの中で教育が実施をされるとすれば、中学校での学校選択という問題はどのようになってくるのか明らかにしていただきたいと思います。

 最後になりますが、圏央道のトンネル工事にかかわる問題についてお伺いをいたします。

 八王子城跡の御主殿の滝がれの問題は毎議会問題となっております。6月22日に、教育長は、国土交通省の相武国道事務所長あてに、国史跡八王子城跡における水環境の保全に対する取り組みについての依頼を出しました。その内容は、原因の特定を急ぐこと、万全な施工によりトンネル構内の止水構造の早期完成をすること、そして、水環境を復するために必要な対策を講ずるという3点についてでありました。

 9月議会での教育長の答弁は、この要請書に対して、8月30日、国土交通省から報告があったわけですが、「この報告は、6月22日に私が依頼した文書に十分に対応しているものではありません。これは、先ほど生涯学習スポーツ部長からお答えをしたとおりです。その際、水環境を復するために必要な対策についてのみ触れましたけれども、御質問者御指摘のように、1点目の原因究明、2点目の止水構造の早期完成、これらについても期待した内容ではありません。そこで、この点をこれからの東京都、国との協議の場で、生のデータを求めながらただしていきたいと考えております」というのが答弁の内容でありました。

 この答弁をされているわけですけれども、9月議会以降、この3点の問題について、そして、生データの開示を求めていくということについては現在どのような結果を得ているのか、この間の経過について詳細に明らかにしていただきたいと思います。

 また、11月6日には、国交省から工事延長の同意申請が出され、11月7日には、市教育委員会の名で既に条件つきで同意をするという副申が出されました。これは極めて残念なことだと私は思っております。この間、生データの開示や原因の究明が進んだという報告は受けていないにもかかわらず、ある意味では無条件に来年の6月30日までの延長を許可をしてしまったというふうに考えられるわけでありますけれども、11月7日、副申を出したその理由について明らかにしていただきたいと思います。

 3点目は、八王子城跡トンネル工事の中の進捗状況について、現段階ではどの程度まで進んでいるのか、国交省からどのような報告を受けているのか、具体的に明らかにしていただきたいと思いますし、同時に、高尾山の工事については、八王子城跡トンネルがきちんと水位が戻ること、そして、滝がれが回復をすることということがない限り、高尾山工事は進めるべきではないというふうに私は考えております。

 その後の経過の中でも触れようと思いますけれども、11月には、御主殿の滝は12回目の滝がれを起こしておりますし、観測孔2の水位は依然315メートルで変わっておりません。この半年間、教育長は止水構造の完全な施工、そして、水環境がきちんと復するための対策を求め続けていても、水位は315メートルで変わらず、また、御主殿の滝は雨が降らなければたびたびかれるという事態になっており、極めて深刻な状況は改善をされておりませんし、覆工工事が進んでも水環境が戻らないということ自体が極めて深刻だというふうに考えておりますけれども、こうした状況の中で高尾山の工事を進めるべきではないという点について、市はどのような判断をしているのか明らかにしていただいて、1回目の質問を終わります。


◎遠藤芳昭まちなみ整備部長
私の方からは、造成の工事に伴う担当の所管という立場で御答弁を差し上げます。  まず、墓地開発についての基本的な考え方ということでございますけれども、墓地造成が市内各地で計画されまして、このままでは無秩序に周辺の緑も失われてしまうような状況が想定されます。墓地造成を規制するため、平成6年に墓地造成基準を設けました。基本的には、墓地の新設は認めない。あるいは市民のための墓地として、市内の既存墓地の増設については一定の条件を付した中で認めまして、事業者を指導しているのが現状でございます。

 2点目は、大船、下柚木、犬目の3ヵ所、これにつきましての概要と経過という御質問でございますが、現在御質問3ヵ所とも、市への相談段階でございます。近隣住民への方々への話し合いがついていない状況にございます。このうち造成を伴うものにつきましては、市の宅地開発指導要項によりまして、事前協議が必要となりますけれども、近隣住民の方々との話し合いがついていない現段階では、受付をしてございません。また、地元から反対の要望も市に寄せられてございます。

 なお、概要については、現在把握している限りにつきましては、大船につきまして、計画面積は716平方メートル、墓地の数ですけれども、190区画、それから、現在現地に都条例による近隣への周知のための標識設置を行われておりますけれども、これが平成16年の9月に行ってございます。

 下柚木につきましては、計画面積が9,950平方メートル、墓地の数が1,105区画、それから標識の設置が17年の7月でございます。
 犬目につきましては、計画面積が9,684平方メートル、墓地の数が720区画、それから標識の設置につきましては18年の8月に行ってございます。
 基準の強化という御質問でありますが、前定例会でも答弁したとおり、基準の見直しは必要との観点から、条例制定も含めて、現在検討をしてございます。


◎岡部正明健康福祉部長
私からは、墓地等の許可条例制定の取り組みについての御質問ですけれども、平成19年4月の保健所政令市移行によりまして、墓地等の経営許可権限が東京都から本市に移譲されるという状況の中で、御質問の件につきましては、平成19年第1回の市議会定例会への条例提案に向けまして、条例の規定範囲ですとか、それから内容など、関係所管と現在調整を進めているところでございます。


◎岡本昌己教育指導担当参事
私の方からは、学力調査と小中一貫教育についてお答えいたします。

 まず、学力調査の関係でございますけれども、国、都、市のそれぞれの調査の目的はどのようになっているかでございますけれども、国の方は、各地域の学力の状況、学習状況等を調べまして、その成果と課題を検証して施策に生かすということ、都についても同様でございますけれども、子どもたちにどのぐらいの力がついているかを分析いたしまして、事業改善に生かすこと、市の方は、さらに詳しく児童、生徒にどのぐらいの力がついているのか、また、学校ではどのように課題をとらえて改善を進めようとしているのか、そして、それに対して市としてはどのような支援をしていけばいいのか、そのような形で、それぞれ目的が違うというふうに考えているところでございます。

 2つ目に、文科省が実施する学力調査に参加するのかしないのかということでございますけれども、これにつきましては、国の方の実施要領によりますと、実施主体が文科省で、参加主体は市町村教育委員会と定めておりますけれども、これにより参加主体に参加、不参加をゆだねているとは考えておりません。調査対象は対象学年の全児童、生徒としていることから、本市としても実施をする方向でございます。

 続きまして、来年度の本市の学力定着度調査をやめることはないのか、実施するのかどうかという内容でございましたけれども、来年も本市といたしましては実施をしたいというふうに考えております。本市は、先ほど申し上げましたように、独自の内容、方法で調査しておりまして、これまで3年間検証してまいりまして、課題を確認することができました。来年度は調査対象となる学年や調査内容、時期等も変更して実施し、さらに成果を上げて学校を支援していきたいというふうに考えているところでございます。

 学力調査の最後の4点目でございますけれども、これまでの成果、問題点は何かということでございますけれども、本市におきましては、3年たちまして、児童、生徒ひとりひとりが自身の課題として、学習の内容や定着状況、学習習慣について意識を持つ、そのような数字が把握できたこと、また、これらを全学校で授業改善推進プランとして取り組み、保護者、地域も広く公開して、協働して、学力向上に努めることができるようになったこと、そして、子どもたちの個々の定着状況に合わせまして、学校では授業実践、授業研究を行っているなど、さまざまな成果が上がっているというふうに考えているところでございます。

 続きまして、小中一貫教育の方でございますけれども、小中一貫教育実施校についての目的等についての御質問をいただきました。御承知のように、いじめや不登校、学力差の拡大など、現在学校では多くの課題を抱えております。これらの課題のためには、小中学校で指導観を共有して、指導の連続性を図る体制の整備が必要でございます。そのような観点で、今年度研究校あるいは来年度モデル校、さらに平成20年4月から一貫教育実施校の開校を目指しているものでございます。

 続きまして、このことが教育課題の解決に対応することができるのかという御質問でございますけれども、今申し上げましたようなさまざまな課題がありまして、小中学校がそれぞれの指導観を1つにいたしまして、一貫したカリキュラムをつくり、指導体制等を工夫することによりまして、いじめや不登校の関係等も含めて、小中学校のさまざまな指導の途切れについての課題を解決できるというふうに考えているところでございます。

 続きまして、小中一貫教育実施校と連携校との相違ということでございますけれども、連携校につきましては、これまで本市では2ヵ年間それぞれの関係する小中学校が小中連携の日というものを設定していただいて、学期に1回程度さまざまな形での連携の授業を進めていただいておりました。そういう中で、この教育実施校は、先ほど申し上げましたように、小中の連携をより強固にする上で、9年間を見通した教育内容や指導体制の充実を先生方が一丸となって取り組んでいただこうというものでございます。

 そして、これにつきましては、本市では大変地域が広うございますので、それぞれの学校の立地、あるいは現在ある学校の諸条件を生かして設置いたしまして、将来的には本市全体で取り組んでいくことを考えております。本市全体といいましても、八王子独自の方式になります。他区市の方法とは全く違いまして、1つの小学校と1つの中学校の組み合わせの場合もあれば、2つの小学校と1つの中学校の組み合わせ、あるいは2つの小学校と2つの中学校の組み合わせ、さまざまな形態を考えていくことが必要というふうに考えておりまして、それらを総称いたしまして、小中一貫教育実施校という形で今後展開をしていきたいというふうに思っております。

 最後でございますけれども、選択制との関係につきましては、地域の特色や学校の特色をそれぞれ生かした組み合わせの中で、一貫校の教育を実施していただきますので、この選択制の問題とは特に大きな問題点は生じないであろうというふうに考えているところでございます。


◎石垣繁雄学校教育部長
私の方から、地域運営学校につきまして御質問を幾つかいただきました。

 まず、モデル校決定までの経過ということでございますけれども、かねてから教育委員から、現在の教育課題に的確に対応するために、学校運営や学校教育の新たな仕組みを検討するよう指示があったところでございます。昨年4月の教育施策連絡会におきまして、教育長は、小中の全校長に対しまして、足元の教育をじっくり行いながら、さらに教育の向上を図るため、地域運営学校や小中一貫教育などの仕組みを学校に導入したいと考える学校は手を挙げるようにという形で投げかけておりました。

 一方、教育委員会事務局内に、職員による新たなタイプの学校づくり検討プロジェクトを立ち上げまして検討し、本年5月、教育委員会定例会で、19年度からの地域運営学校モデル実施を決定したところでございます。本年7月でございますが、校長会におきまして、地域運営学校の応募要領を示し、10月に募集を行い、去る11月22日開催の教育委員会定例会におきまして、3校のモデル校と試行確認を決定したところでございます。

 評議員につきましての議論ということでございましたけれども、これにつきましては、評議員制度につきましては、個人の立場で意見を述べるということでございますが、ここら辺のことにつきましては、各学校で評議員への説明はしてきたところと考えているところでございます。

 それから、運営委員会の地域代表の選び方ということでございますが、これは校長が入りまして、あとは地域、これは町会とかそれからPTA、それと学識経験者等が委員として入るというふうにして考えるところでございます。基本的には推薦という形にしていきたいと思っているところでございます。

 また、地域運営学校協議会、これが教育委員会と違った見解を出した場合どうするかということでございますが、これにつきましては、そういうことのないようにあらかじめ研修を行うとか、そういうことをして委員に周知をしていくことが必要かなと思っております。

 また、そういう問題が出た場合につきましては、教育委員会が調整をしていく、そういう努力をしていきたいと考えているところでございます。


◎菊谷文男生涯学習スポーツ部長
それでは、私の方からは、八王子城跡トンネルの関係につきまして御答弁申し上げます。

 まずその後の経過ということでございますが、8月30日、文化庁に対し相武国道事務所から水環境保全対策の報告が届き、市教委は8月31日に東京都教育委員会に申達をしたものでございます。

 9月8日、文化庁で国、都、市とで対応を協議いたしました。報告の内容が不十分でありますので、後日相武国道事務所を文化庁に呼び説明を求めることといたしました。  9月26日、文化庁で相武国道事務所の説明を受けました。相武国道事務所としては、トンネル技術検討委員会の結論は尊重せざるを得ないというものでございます。

 また、城山川上流部の表流水の減少が早く見られるため、水環境に影響が出ているということで、早期覆工、原因の究明、さらに工事後に戻らなかったことへの対応を協議し、工期延長の同意申請の際、何らかの方策を示すよう指示をしたものでございます。

 11月7日、国土交通省より期間延長の同意申請がなされております。同日、表流水の減少が見られるなど水環境への影響が見られるため、許可に当たって条件を配慮するよう意見を付して、東京都教育委員会へ副申をしてございます。

 今後につきましては、国、東京都と連携して、トンネル工事の立ち会いを予定してございます。

 それから、生データはどうかということでございます。これにつきましては、相武国道事務所の方に要請をいたしまして、相武国道からも生データにつきましては提出をいただけるという回答をいただいております。

 それから、なぜ期間延長の同意をしたのかという御質問でございます。これにつきましては、既に内容的には新たな工事とかそういうものは出ておりません。文化庁長官が既に同意をしている内容の工事期間の延長という内容でございますので、市の方としては、先ほど申し上げたような理由で東京都の方へ副申をしているというものでございます。


◎鈴木正之交通政策室長
それでは私から、圏央道について2点御質問をいただきましたので御答弁させていただきます。

 まず初めに、八王子城跡トンネルの覆工工事はどこまで終わっているのか、また完了時期はということでございます。八王子城跡トンネルの覆工につきましては、上り線では、これは東側でございますけれども、標準断面部がほぼ完了いたしまして、下り線では、城山川中支流をやや越えたあたりまで進んでいると聞いております。現在下り線の残り区間や上下線の非常駐車帯部分の施工を行っており、進捗率としては約9割と聞いております。

 工事の完了時期ですが、具体的には示されてございませんが、今後の工事などにかかる時間を考えますと、来年の6月に開通ということでございますので、開通の数ヵ月前には覆工を完成させなければならないではないのかということは市としては考えているところでございます。

 それから、高尾山トンネルは進めるべきではない、市の考えはということでございますけれども、高尾山トンネルの工法につきましては、これまでの水門、それから地質等の調査も踏まえまして、八王子城跡トンネルの実績も踏まえたトンネル検討委員会で検討をし、決定しているものでございますので、市としては問題ないと考えているところでございます。(「答弁漏れです。まず、墓地開発については、住民との争点について答弁がありませんでした。それから、教育委員会の小中一貫校の問題については、品川区の日野学園のような教育課程をも再編成するような内容になるのかということについて答弁がありませんでしたので、その2点について答弁をしてください」と呼ぶ者あり)


◎遠藤芳昭まちなみ整備部長
大変申しわけございませんでした。

 それでは、住民との争点ということで御質問いただきました。住民側の市に相談に来ている中で、争点の主なものとしましては、住宅地と隣接しているよ、あるいは寺と墓地計画が離れている、それから、墓地の墓参時期について交通渋滞が発生するなどの交通環境の悪化などが住民と事業者との主な争点でございます。


◎岡本昌己教育指導担当参事
失礼いたしました。  品川の日野学園と同じような教育課程等の内容について市は考えているのかというような御質問でございますけれども、本市におきましては、それぞれ地域も広うございますので、各小中の連携の組み合わせの学校ごとにそれぞれの特色ある教育課程を組んでいただきたいというふうに思っておりますけれども、市全体として、例えば国語、算数、数学、総合的な学習の時間等々、幾つかにつきましては、研究会等を設けまして、スタンダードの部分をつくり、それと各地域、学校ごとでの特色を生かした二本立ての中で、それぞれの小中連携の中での教育活動等をやっていただければよろしいかというふうに今の段階では考えているところでございます。


◎40番井上睦子議員
それではまず、墓地開発について伺います。

 墓地についての基本的な考え方、現在行われている考え方ということが示されたわけですけれども、墓地基準をつくって、これ以上新規の墓地は開発をさせないというような基準を持ってやってきたわけですけれども、先ほど3ヵ所の地域での住民とのさまざまな問題を御紹介いただいたように、その基準をもってしても、たくさんの問題があらわれているというふうに思います。そのために、今回、来年の第1回定例会で条例制定を行うその準備を進めているということでありましたので、ぜひ墓地基準の強化とあわせて、条例改正の中にもさまざまな仕組みを盛り込んでいただいて、東京都条例よりもよりよい条例をつくっていただきたいというふうに考えております。そのために、まず住民との合意形成をどのように図るのかということについてお考えをお聞きしたいと思います。

 3ヵ所の墓地開発での大きな問題は、住民との協議や合意ができていないという点でありまして、協議や合意ができていないという状況では、造成を含む部分については事前協議をまだ受け付けていないという段階であること、そして、造成をしないという墓地の開発であっても、保健所の指導によって住民との話し合いが続けられているという状況があります。

 市長は、先ほど紹介しました2005年第1回の定例議会での私の質問に、当然のことながら生活環境との関連で配慮が求められることは言うまでもないことであります。これは墓地がということですが、必要なものであっても、自分の家の隣に、あるいは近所に墓地がつくられるということになると、これは賛成する人は余りおられないと思う。難しい問題だとお答えになっておられます。数十メートルも離れていないところに墓地ができる住民の苦悩は市長もよく理解されているのだと、この答弁を改めて読みながら思いました。

 ペット霊園や残土処理の問題については、手続を強化をした条例を設定して、住民への説明と事業者への指導を強める内容に条例が改正をされました。さきに制定をされたまちづくり条例は、各市の中では、例えば国分寺市であるとか三鷹市であるとかというまちづくり条例は、こうした墓地開発、開発行為などについても、かなり細かな規定を含んでおりますけれども、本市のまちづくり条例は、条例審査の中でも指摘をいたしましたけれども、開発行為などについて、住民の参加というものは保障されておりません。他にこうした墓地開発について住民への説明や合意形成について、適用できる条例というのを今本市は持っているのでありましょうか。

 持っていない、適用できる条例は現在のところないというふうに私は思っておりますけれども、その条例がないとすれば、ぜひ手続を強化をするという条例の制定等についてのお考えをお聞きをしたいと思います。これは、墓地の許可条例で行うのか、あるいはまちづくり条例を補足強化をしていくというような方法、さまざまあるというふうに思いますが、各市の状況はいろいろな手法が盛り込まれています。川崎市は、墓地許可条例の中で手続を強化をするという手法をとっておりますし、国分寺市などは、まちづくり条例の中にこれを含ませております。八王子市は、ペット霊園や残土処理の条例についての経験があるように、こうした手続を強化をするということをきちんと考えなければならないというふうに思いますが、どのようにお考えかお聞きをいたします。

 私は、墓地開発については、住民の合意を前提とすることを条例または基準に明記をすべきではないかと考えております。2000年の厚生労働省の墓地経営、管理の指針は、住民の同意書について、個々の利益ではなくて、周辺の生活環境との調和について、知事、これは許可権者でありますけれども、今度は八王子市長になるわけですが、許可するか否かの判断材料の1つとして考慮することは差し支えないというふうに指針は示しています。これは、市長が許可するときの判断材料として、住民の同意書はとることができるというふうに解釈もできます。

 このように住民の同意を条件とするということは、事業者の強引な開発を抑制をし、住民とのトラブルを未然に防ぐということになります。ぜひ住民の合意ということについて、条例や、そして基準の中に入れることが必要でありますけれども、これについての御見解をお聞きをいたします。

 開発を抑制をしてきたということは、市の基本的な考え方として示されました。であるならば、より開発の抑制策として、さまざまな仕組みが考えられます。現在市内の宗教法人にのみ許可をされている開発についても、先ほど開発地と宗教法人とが離れているということも一つの争点として紹介がありましたけれども、犬目や絹ヶ丘の地域では寺院が遠隔地であり、大船でも、寺院はあっても住職が常駐をしていないため、管理面での不安が指摘をされております。

 そのために、これから基準を見直すということであれば、宗教法人が所在をする隣接地のみの開発、経営許可とすること、また、現在1ヘクタール未満としている開発面積をさらに縮小させること、また、造成、開発後の経過年数、現在7年ですけれども、それをさらに延長して開発の期間を抑制をするということも考えられますし、お墓の面積の1基当たりの面積を国分寺市はおおむね3平方メートルというふうにして規定をしておりまして、良質なお墓を提供する、あるいはそのことによって安易な乱開発はできないというような状況をつくり出しています。

 また、緑地や駐車場の確保比率が示されておりますけれども、この比率を高めることも考えられますし、住宅地に隣接する場合はどのような条件を付すのかという、これは新たな問題として持ち上がっておりますので、ぜひきちんとそういった点についても詳細な検討をお願いをしたいというふうに思います。このことについては見直しの作業を今進めておられるというふうに思いますが、どのような検討が進んでいるのかお伺いをいたします。

 そして、基準では販売の墓石は市内の居住者の割合を指定をしています。しかし、販売後、本当に市内居住者のために墓地が供されているのかどうかということは、実際のところ調べられてはおりません。このことについても、ぜひ報告の義務を課するということにして、居住者ではない人たちのために緑地が失われたり、近隣の住民の環境がなかなか良好にならないといったことを防ぐという手だてにもなるのではないかというふうに思いますが、現在市が行っていないようなことについてもきちんと手だてをとらなければならないと思いますが、この点についてもお示しください。

 また、墓地経営については、宗教法人というふうになっておりますが、名義貸しも多く、開発業者や石材店も絡んでの実際には適法とは言えない場合も多々あります。経営の適格性についての審査を強化する必要があります。具体的には、土地の所有についての審査、あるいは墓地開発の資金計画及び経営管理計画などの財務に関する審査などもより強化をしていくということが必要だというふうに思いますが、この点についてはどのような検討が進んでいるのか、具体的に明らかにしていただきたいと思います。  次に、教育の問題についてお伺いをいたします。

 まず、学力テストについてですが、国、都の目的は同一である。八王子市は独自の内容を持っている。したがって、八王子市のテストは来年度継続し、国のテストについても実施をするということでありました。私は、国のテストへの参加というのは、犬山市の例でもあるように、自治体が参加するかしないかの判断をすることができるというふうに思いますし、国もそれはお願いをする立場であります。国や都の目的がそんなに変わらないのであれば、子どもたちの負担を減らすという意味からも、また、屋上屋をテストによって重ねるということにならないように、テストの実施についてはより慎重でなければならないというふうに思います。

 学力テストは国も都も市も火曜日の実施になっています。現在学校は授業時間の確保に苦労をしておりますけれども、さらに全国テストに授業時間を取られることになり、教育課程に影響が出てくることは必須です。また、そのために子どもたちの負担も大きくなります。また、目的が教育及び教育施策の成果と課題の検証と改善であれば、悉皆調査をする必要はなく、現在行われている全教科の抽出調査で十分であると言えます。

 元中山文部科学大臣は、学力テストで競い合う教育をと発言していることからも、今回の全国学力テストの本当の目的が競争であることは明らかです。文部科学省の実施要項では、序列化を指摘をしています。このことは、この弊害が活用の仕方によっては極めて大きいということを明らかにしていると考えます。実施要項はこのように書いています。

 調査結果の公表について、都道府県、市町村教育委員会は、市町村、学校の状況について、個々の市町村名、学校名は公表しないというふうにしておりますけれども、市町村が公立学校全体の公表をすること、また、学校が自校の結果を公表することについては、それぞれの判断にゆだねる。ただし、序列化につながらない取り組みが必要と考えられるというふうにしています。これは、結果の公表をしないとしながらも、しかし、する希望のある市町村や学校はそれぞれの判断であって、公表してもよいということになっています。公表すると序列化になるので、ならない取り組みが必要というふうに書いてあるように、これは結果の公表が序列化につながり、全国学力テストというのが序列化をする仕組みだということを明らかにしています。

 自治体や学校の判断として、調査結果を公表するようになれば、マスコミや教育産業などがより自分たちでデータを集積をして、そして、そのことによって序列化をするというような危険性があります。既に他の県では、学習塾が学力テストの調査結果を一覧表にして保護者たちに配ったということも起きております。また、学校や市町村教育委員会がこの学力テストの結果を非開示情報としても、情報公開によって請求された場合、公開されることも考えられます。これは、都や市の学力テストにも同様のことが言えます。

 学力テストが結果の公表などによって学校や子どもの序列化や競争の激化につながる危険性はないのか。また、学校選択制とも相まって、さらに学校間格差が大きくなる危険性についてはどのように考えているのかお伺いをいたします。

 また、こうした弊害を生む学力テストは中止をすべきであり、国の全国テストには、改めて申し上げますが、参加すべきではありませんけれども、そのお考えをお聞きをいたします。

 足立区は、11月に、学力テストの平均点や前年度からの伸びなどを評価をして、成績の高い学校には予算配分を500万円、低い学校には200万円として、格差をつける方針を発表しましたが、世論の反発を招いて撤回をいたしました。これは学力テストの結果がどのように活用されるのかを顕著にあらわした事件でありました。すべての子どもたちの学びを保障するという教育の本質を否定し、成果主義による教育の側面をあらわにしたものでした。こうした足立区の方針は、子どもたちの学びを保障するということになるのでしょうか。市教委の評価をお伺いをしたいと思います。

 そして、こうした傾向に全体が流れていくという危険性を全国学力テストは持っているのではないかと思いますが、その点についてもお伺いをいたします。

 地域運営学校についてでありますけれども、学校の閉鎖性をなくし、開かれた学校の実現のためには、保護者や地域住民の学校参加は重要であると考えています。しかし、学校運営協議会制度は、1980年代から始まった欧米の教育改革、学校参加制度と比較しても不十分だと、これは国会での審議が行われていた当時、都立大学の教授であった大田直子さんは参考人として衆議院で意見を述べ、その指摘をしています。

 大田さんは、イギリスでは委員の選出は保護者代表、教職員代表は選出母体の選挙であることを挙げ、教育委員会の任命制は協議会の討議や決定をフィードバックさせることによって高められる。そして、パートナー意識をつくり出すということができるけれども、任命制はこうしたパートナー意識をつくり出すことに失敗するのではないかと指摘をしています。

 保護者や地域、教職員の選出について、衆参の両院での附帯決議では、委員構成の適切な均衡にも配慮し、公募制、推薦制などの手続により幅広い分野から任命するというふうにあるように、地域代表は、先ほど保護者会もそうですが、推薦制だというふうに言われました。現在の評議員制度の中では、地元町会長や青少対、保護者代表はPTA会長といった固定したものとなっているような嫌いがあります。より幅広い意見をとらえ、そして、より地域と学校と保護者が連携したパートナーシップをとるために、選出方法は公募制など開かれた選出方法をとるべきだと考えておりますけれども、そのお考えをお聞きをいたします。

 また、学校運営協議会の構成について、学校を構成する教職員の参加は不可欠だと考えています。先ほどは校長のみの参加ということでありましたけれども、教員は教育の専門職であって、日々子どもたちとかかわっています。学校の運営方針決定に参加することは保護者や地域住民と同様に当然のことであり、イギリスなど欧米では教職員が参加をすることは前提となっています。また、子どもの参加については、附帯決議でも、必要に応じて子どもの発達段階に配慮しつつ、児童、生徒が意見を述べる機会を得られるよう適切な配慮に努めるというふうにあるように、子どもの権利条約の意見表明権、子どもの学校参加を実現をすべきでありますけれども、このような教職員の代表あるいは子どもの運営協議会への参加についてはどのようにお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。

 最後に、圏央道の問題についてであります。

 教育長は、3点の要請が十分ではないということを6月議会で強調をされました。それでは、この間の経過の中で、11月6日に同意申請書が提出されたその内容は、教育長の要請に十分こたえた内容となっているのか明らかにしていただきたいと思います。

 その内容は、水環境を復する対策は具体的にどのような手だてを打っているのか、あるいは原因究明については生データを提供するということでありましたけれども、既に提供されて科学的な治験をもって分析に当たっているのか、そして、止水構造の早期完成については、完成状況は現在どうなっているのかということをトンネル内に入って確認しながらやっているのかどうか、明らかにしていただきたいと思います。

 私は、3点について、教育長は完全ではない、9月26日についても、文化庁での国土交通省からの話は十分ではないというような報告だったというふうに思いますが、その十分ではない中で、11月7日に同意の副申を出したことは極めて問題だというふうに思います。同意の副申を出すには、教育長が出した3点が十分に解明をされ、そして、水位が戻り、滝がれがなくなるという事態にならなければ、同意をしてはならなかったというふうに思いますが、3点について完全に履行されているのか。そして、履行されているとすれば、その内容は何なのか明らかにしていただきたいと思います。

 以上で2回目の質問を終わります。


◎岡部正明健康福祉部長
私からは、墓地開発における住民と墓地経営者との協議方法ですとか、同意形成についての御質問にお答えをいたします。

 東京都の墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例では、墓地等の経営主体ですとか設置場所、それから、説明会の開催、事前協議の指導などについて規定をしておりますけれども、住民の同意までは規定がありませんで、また、本市の現行条例では、墓地の経営に関しまして、住民等の同意を内容として規制できるものはないというふうに考えております。したがいまして、本市の条例を制定するに当たりましては、法律との整合性を図ることもありますけれども、市民の立場に立った条例を制定してまいりたいというふうに考えております。

 次に、開発の関連で、緑地ですとか駐車場等の条例上の取り扱いという御質問ですけれども、東京都の条例及びその施行規則の中で、管理事務所ですとか駐車場の設置、それから、緑地の確保、こういったものを規定をしております。本市の基準とは相違をしている部分もありますけれども、御質問の中にもありましたように、条例に取り込む項目などにつきまして、関係所管とも協議をし、調整をしてまいりたいというふうに考えております。

 最後に、墓地経営者の適格性判定のための審査についてという内容の御質問です。東京都の条例では、墓地等の経営主体につきましては、地方公共団体、それから宗教団体、民法34条の公益法人、こういったところを規定をいたしまして、墓地の設置場所につきましては、原則として経営者の所有する土地というふうに規定をされております。その施行規則の中でも、経営許可申請の際には、資金等の計画、それから、管理運営に係る書類を添付するということにしておりますけれども、墓地経営者の適格性といった観点から、適切な条例となりますように検討を進めていきたいというふうに考えております。


◎岡本昌己教育指導担当参事
学力調査について、何点か御質問いただきました。

 まず、犬山市の件でございますが、情報によりますと、11月の教育定例会においても、国の方の調査には参加する、しないということについては決定はしていないというふうに私どもは認識をしているところでございます。

 それから、国と市の調査がすべて火曜日ということでございますけれども、児童、生徒の負担はどうかというお話でございますけれども、すべてこれも学年が異なりますので、1回だけでございますので、1時間から4時間程度になりますけれども、大きな負担にはならないというふうに考えているところでございます。

 それから、国の方の調査あるいは都の調査、市の調査につきましても、これまで都の方につきましては、市としては特に公表はしておりませんでした。市の方については、一覧表という形ではなくて、学校ごとに公表という形でやっておりましたけれども、国あるいは都の問題につきましても、市として活用、公表については適切に判断をしてまいりたいというふうに思っております。

 なお、選択制との関係で危険性等はないかというお話でございますけれども、来年度に向けての選択制の希望の調査の結果を見てみますと、各学校の教育課程あるいは学習状況の方を参考にしたという児童、生徒の方は1割程度というふうな結果が出ておりますので、この学力調査等の結果そのものが大きく選択制に影響が出ているというふうにはとらえていないところでございます。

 続きまして、足立区の調査結果を用いて予算に格差づけをするというお話がございましたけれども、確かに当初マスコミ等で随分話題になりましたけれども、その後結果に基づいて配分するような方向で検討し直したというような形での情報をいただいております。本市におきましては、これらの本市の調査のみを資料としてやるのではなくて、各学校の特色ある教育活動における予算の傾斜配分の中でやっておりますし、また、さまざまな形での学校の支援の形で学校の学習状況等の成果に応じまして、アシスタントティーチャー等を適切に配置をして対応しているところでございます。

 最後に、来年度の文科省の調査に参加するのかということを改めて御質問いただきましたけれども、これは参加する方向で考えております。先ほど申し上げましたように、実施の学年、教科等も異なりますので、さまざまな資料を入手して、市教委と学校が一緒になって事業改善に取り組むための貴重な機会というふうにとらえているところでございます。


◎石垣繁雄学校教育部長
地域運営学校につきまして、3点ほど御質問がございました。

 委員の構成ということでございますが、幅広い意見を取り入れるためにも公募制を入れるべきだというお話でございます。先ほど私は推薦制ということで申し上げましたけれども、一部につきましては公募も可ということで考えているところでございます。

 それから、教員の参加もということでございますが、先行市の状況を見たり参考にもしておりますけれども、教員につきましては学校長が管理の責任者ということでございますので、教職員については入れる考えは今のところございません。

 それから、子どもの参加ということでございますけれども、委員として構成員に入れるわけにいきませんけれども、意見を述べる機会を与える、そういう工夫はこの中でしていきたいなと思っているところでございます。


◎菊谷文男生涯学習スポーツ部長
八王子城跡の関係につきまして御答弁申し上げます。

 まず、11月6日で提出をされた原状変更の同意申請書でございますが、こちらの方につきましては、おおむね市の方のここで副申をいたしましたが、その内容と、あるいは6月の教育長が依頼をした文書に内容は満たしているのかなというふうに考えております。ただ、原因究明等がいまだ解明されていないという点につきましては、まだ十分ではないというふうな感想を持っております。

 それから、生データについては分析をしたのかということでございますが、これはデータの分析は事業者が本来行うものでございます。市といたしましては、現在提出を依頼して、相武国道の方からも提出をいただけるという回答を得ておりますが、その後については、特に市独自で分析をする予定はございません。ただ、生データの報告をいただいた後は、東京都あるいは文化庁の方とも協議をしていきたいというふうに考えております。

 それから、トンネルの中に入っているのかということでございますが、現在はまだ入っておりません。今後、先ほど御答弁申し上げましたように、文化庁あるいは東京都、相武国道事務所の方とも協議して、近々そういう機会を設けたいというふうに考えております。

 それから、同意をすべきではなかったのではないかということでございます。これにつきましては、既に文化庁長官が工事の内容等については同意をしているものでございます。今回市といたしましては、工期の延長ということで、工事の内容の変更ではございませんので、先ほど申し上げました副申を2項目つけまして、同意をしたものでございます。


◎40番井上睦子議員
八王子城跡トンネルの問題について、教育長にお伺いをいたしますが、先ほどの部長答弁では、原因究明が十分ではないということが答弁されました。しかし、後の2点については満たしているということでありますが、11月6日の文書を見ても、7日の文書を見ても、どこがどのように満たしているのかわかりません。完全に水環境を復する対策をどのような手だてを打っているのか、そして、止水構造の早期完成についてはどのような具体的な状況として把握をするのか、何が満たしているというふうに判断をされたのか、詳細に明らかにしていただきたいと思いますし、まだ満たしていないという段階であれば、そのために今後教育委員会はどのような努力をしていくのかということについても明らかにしてください。

 そして、生データの分析については、しないということでありますけれども、原因究明を八王子市教育委員会としてもきちんと行うことが必要だというふうに思います。そして、八王子市もそうであります。生データの提供はいつの時点で提供されるのか、そこのところは明らかになっているのかお伺いをいたしますし、分析もきちんと行うべきだと考えますが、その点について明確にお答えください。

 そして、墓地の問題についてですけれども、ぜひ住民の意見を聞く機会を持って、生きた条例、基準づくりをするよう求めて、質問を終わります。


◎石川和昭教育長
今原因究明が十分ではないということをこちらから言っている。そのほか2点についてはどうなのかという、そんな御質問をいただきましたけれども、覆工工事につきましても、相武国道事務所にただしておりまして、現在のところ、かなり覆われてきたということは聞いております。今後の立ち会いの中で確認をしていきたいというふうに思っております。

 今後についても努力せよということですけれども、当然のことながら、私ども、原状の回復をずっと言い続けてきたわけですから、この点についての努力はしてまいりたいというふうに思います。

 生データの方の分析ですけれども、実は非公式にも国道事務所長とは話をしておりまして、大変膨大な量だというふうに聞いておりますので、恐らくそれを求めても、私どもだけではなかなか分析はできない。しかし、それを分析するだけの予算の確保もしておりませんので、最終的にはその事業者の責任でその分析についてはしていただいて、その報告をいただくということになるというふうに思っております。