◎井上睦子委員
それでは、八王子市墓地等の経営の許可に関する条例設定についてお伺いをいたします。  まず、この墓地条例の設定について、都条例との相違、それから、この条例を設定した意義についてお伺いしたいと思います。


◎岡部健康福祉部長
都条例との相違ということですけれども、今回の条例につきましては、基本的には都条例をベースにして条例設定をいたしました。それから、実際には従来東京都で規定をしております内容とは違った部分としては、事前の協議を進めるということ、それからもう1つは、説明会を開くに当たって一定の距離を設けたこと、それから、設置に関しての宗教法人等の条件を一定の形で整理をして条例の中に盛り込んだ、こんなところが挙げられます。


◎井上睦子委員
都条例より強化をされているわけですけれども、その目的といいますか、その意義というのは、この間、墓地に関しては、周辺住民との問題がたくさん起こってきたわけです。代表質疑でも他の会派から触れられましたけれども、現在でも3ヵ所ありますし、従前でも丘陵地の開発ということでたくさん問題になってきました。

 市は一定開発の基準、指針をつくって、墓地についてはずっと抑制基調にしてきたわけですけれども、その抑制ということについて、この墓地の条例は継承しているというふうに考えていいでしょうか。だからこそ、都条例と比較をして強化をしたというふうに考えていいかどうか明らかにしてください。


◎岡部健康福祉部長
東京都条例の中で規定されておりました内容とは別に、新たに私どもはここで改めて規定を設けておりますから、経営許可という観点の部分も当然ございますけれども、それとは別に、この墓地に関連しまして周辺環境との調和ということも要素に入れました。そういったところへの配慮も含めて一定の強化をされているというふうに思います


◎井上睦子委員
新たに保健所政令市になって、保健所移管に伴って、この条例を強化するということを求めてきた1人として、強化をされた条例ができたということは評価をしたいと思います。その中で触れられました周辺環境との調和を図るという意味は、住民とのさまざまなトラブルがあったわけですが、このことは住民合意なしに周辺環境との調和は図り得ないというふうに思いますが、この周辺環境との調和と住民への説明という問題、住民の合意という問題についてはどのように考えてこの条例ができていますでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
この周辺環境との調和ということで、これはどういう形で基準を整理し、また運用するかということの課題もありますけれども、墓地の建設につきましては、その場所によって、地域住民の墓地に対する感情ですとか、周辺環境に与える影響というのもございますので、その辺のところに配慮した上で整理をして、規定として盛り込んだということで、具体的な運用等につきましては、今後の課題として調整をする部分はあるかなというふうには思っています。


◎井上睦子委員
今後の運用、調整というところが、規則や基準や要綱にゆだねられるところがたくさんあるというふうに思いますが、都条例より進化をしているのは、周辺住民に対する説明をして、事業者に対して理解を得られるよう努めるものとするということですが、また、あす、やります。


◎井上睦子委員
おはようございます。それでは、昨日に引き続いてお伺いしてまいります。  まず第1条に目的が示されていますが、この目的の中で、墓地等の経営の適正化及び墓地等と周辺環境との調和を図るというふうに明確に目的に示されています。この周辺環境との調和とは、具体的にどのようなことを指すのか、そして、この調和を図るためには条例はどのような仕組みになっているのか、お答えいただきたいと思います。


◎岡部健康福祉部長
周辺環境との調和でございますけれども、東京都の現在の墓地等の構造設備及び管理の基準に関する条例では、墓地等の経営許可に係る構造設備や管理基準、事前手続、こういったところを定めておりますけれども、周辺環境の調和ということにつきましては規定はしておりません。今回、本市の条例ではこの墓地の建設についてはその場所によって地域住民の墓地に対する感情とか、周辺環境にもたらす影響も異なるということから、新たに規定を盛り込んだものですけれども、墓埋法に基づく墓埋条例、これもその他公共福祉の見地からということで考え方がありますので、その辺のところの要素としても、周辺環境に対する配慮が必要ということを盛り込んだという状況でございます。

 それから、これを受けての条例規定としては、先日も御答弁申し上げましたけれども、申請前の協議、それから、説明会等を行う場合における、東京都は隣接住民であったものを近隣住民というような形で新たな規定を設定したというところにその要素があらわれているというふうに思っています。


◎井上睦子委員
都条例との違いは、周辺環境との調和を図るということで、周辺住民の感情、公共の福祉等にかんがみて、目的を入れたということですが、この間、墓地建設と住民とのトラブルというのは、感情だけにとらわれず、感情だけではなくて、周辺環境に及ぼす問題としてもたくさん出てきたわけです。そういった具体的な問題として、どういう問題があったというふうに認識していらっしゃいますか。


◎岡部健康福祉部長
それは墓地の開発ということに伴いまして、居住環境、道路に車を駐車したりとか、そういったこと、もう一つはお線香の煙とか、そういったことも影響があるというふうには聞いていますけれども。


◎井上睦子委員
そういった問題が起こっているので、周辺環境との調和を図らなければいけないというふうに目的に規定をされたということは評価をいたします。では、この目的が条例の仕組み上どのように生かされて、条例がこの目的を達成していくのかということですが、昨日も少し触れましたけれども、周辺環境との調和を図るというのは、言いかえれば、住民との合意形成にどのように努めるか。そこのところをどういうふうに確保するか。例えば墓地に対する住民感情の問題、あるいは交通渋滞やお線香の煙といった問題について、この程度であればよい、このような条件が満たされれば開発は大丈夫であるというようなこと、あるいは、こういった問題が解決されない限り、なかなか周辺住民としては合意ができないというような考え方ですね。そういう近隣住民との調和や合意形成をどのように図っていくのかということがこの条例上示されていなければならないというふうに思いますし、目的を達成するためには住民合意の形成が墓地経営の許可に当たっては不可欠の要素になるというふうに思いますが、そのように認識してよろしいでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
今回、私どもで条例設定し、新たな規定として規定した中身ですけれども、そういった周辺環境との調和ということ、この要素も含めて、実質的には住民の合意形成というお話がありましたが、条例の中では近隣住民と協議等を行うという規定も入れております。その際に近隣住民の理解を得るように努めるという規定を盛り込んでおりますので、この条文を使って具体的な対応、もしくは運用というものを詰めていきたいというふうに思っています。


◎井上睦子委員
9条2項ですね。住民から申し入れが、正当な理由があると市長が認めた場合には、申請予定者は近隣住民等との協議を行わなければならない。この場合において、申請予定者は、近隣住民等の理解を得るよう努めるものとするというふうに出ているわけです。これは都条例より強化された部分ですが、代表質疑でもありましたけれども、ここが近隣住民等の理解を得るよう努めるものとするというような努力義務規定になっています。合意形成を図るとすれば、努力義務規定ではなくて、近隣住民等との理解を得なければならないというように義務規定にするべきではなかったかと考えますが、この努力義務規定と義務規定の差、あるいは義務規定ができなかった理由というのを明らかにしていただきたいと思います。


◎岡部健康福祉部長
御質問の件につきましては、東京都が平成12年に条例改正をしております。このときの趣旨を踏まえて、我々も今回条例改正をしている状況もありますが、この住民との同意を求め、例えば同意書をとるというようなことも範疇に入れた形で考えることについて、ある意味では墓地の経営に関して過剰な強制のないようにというようなことの厚生労働省の指針も出ておりました。平成12年の最高裁判決においても、いわゆる同意書をとることについての否定的な考え方が出ておりまして、そういったことも踏まえて、今回の条例については、今申し上げましたように、近隣住民等の理解を得るように努めるという規定でお願いしたわけでございます。


◎井上睦子委員
努力義務規定と義務規定の相違ですね。義務規定に関しては同意書をとるというようなことを前提にお話があるわけですが、近隣住民等々の理解を得なければならないというのは、トラブルの発生を未然に防止する上で、あるいは条例の目的を達成する上で不可欠の要素だというふうに思うんです。同意書については、そのような厚生省あるいは最高裁判決があったとしても、条例上、同意書をとらなければならないとはなってなくて、理解を得なければならないというふうに事業者に対する責務を明確にすることによって住民の合意を得るための努力をさせるということになるのではないかというふうに思います。

 それで、ここのところが最初に、市長が正当な理由があると認めた場合には住民との協議を行いなさい。そして、協議を行った場合には理解を得るよう努めなさいというふうにあって、正当な理由がある場合には協議をしなさいということなのですから、正当な理由がないとするならば、協議はしなくてもいいわけですね。正当な理由がある場合に協議をしなさいということは、逆に言えば、市長の裁量権のうちに入るわけです。その段階において理解を得るようにしなさいということは、裁量権の延長として考えれば、最高裁判決なり何なりに触れるということはないのではないかと思いますが、この点はどのように検討されたのでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
確かに正当な理由の裁量権というのは市長にあるわけですけれども、これは墓埋法そのものが、もともと経営許可を出すというところにおいて、墓埋法の基準というのは具体的な許可基準とか細かいことは規定してないんですね。もともとこの事務というのは自治事務ということで、それから、そういう意味では長の裁量権というのは、地域によっていろいろ状況が異なりますから、地域に合った形での裁量が許されているというふうに考えています。

 それで、現実的にそういうことを考えたときに、今回そこにも示してありますが、公衆衛生その他公共の福祉の見地から考慮すべき意見とか、構造設備とか周辺環境との調和に対する意見、建設工事の方法等についての意見ということで、幾つか項目を挙げておりますので、これらに具体的に対応するものが理にかなった形で判断ができるものであれば、それはそういう意見を申し述べる機会があるわけですから、それによって判断していくという考え方に立っております。


◎井上睦子委員
それで、自治事務ですから、裁量権が許可権者には極めて幅が広いというふうな答弁だったと思います。それで、2000年に旧厚生省が墓地経営管理の指針等についてというものを出していて、この指針というのは技術的な助言であるといって、自治事務なのだから、許可権者の裁量権を最大に生かすようにという趣旨の指針でありますけれども、ここではこのように述べているわけです。

 最高裁の判決にも触れていますけれども、周辺環境との調和等の公共の福祉との調整が許可をするときには極めて重要であると。その場合、墓地埋葬法第10条1項は、墓地の周辺に居住する者個々人の個別的利益をも目的としているものとは解しがたいとして、周辺住民は墓地の経営許可の取り消しを求める原告適格を有さないとの判例があることにも留意をすべきであるが──「が」なんですね。が、個々の利益ではなく、周辺の生活環境との調和を知事が許可するか否かの判断材料の1つとして考慮することは差し支えないと考えられるというのが、行政の裁量権として住民の合意があるか否かということを許可の判断材料とすることはいいのだというふうに指針は言っているわけです。ですから、同意書をとるかとらないかということよりも、合意形成がきちんとできているかできていないかということを経営許可の判断材料の1つとすることはいいというふうに、この指針は言っているわけですね。この点についてはどのように理解をされて、条例を設定されましたか。


◎岡部健康福祉部長
許可に関しては、私ども、今お話がございましたけれども、近隣住民等の理解を得るということ、これがどういうレベルになるかということについて、いろいろケースがありますけれども、その具体的ケースを見ながら判断をしていくという考え方に立っております。したがって、統一的に申請のあったケース、地域住民の状況というのも異なりますので、一律にその流れというものを御説明はできませんけれども、個々のケースを具体的に検討した形の中で判断するというふうに考えております。


◎井上睦子委員
ただ、そういうふうになってくると、極めてあいまいになってしまうわけです。条例の目的を達成できるのかどうか。それから、せっかく入れた事前協議なり、9条2項の近隣住民との協議というところがどのように周辺の住民の利益や考え方を担保できるものになるのかどうかということがあいまいになってきますから、明確に答えていただきたいんですが、指針は住民の合意なり何なりということは、許可する許可権者が、知事なり市長が、墓地経営を許可するときの判断材料の1つとすることは構わないというふうに言っているわけですから、判断材料の1つとするというふうに明確にお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
近隣住民との協議の中で、近隣住民との理解がどのような状態でできているかということを要素とするということについては、そういうレベルでの判断はしてまいりたいというふうに考えております。


◎井上睦子委員
そういうレベルというのはどういうレベルなんでしょうか。明らかにしていただきたい。例えば、まちづくり条例は、まちづくりのルールを定めるときには、地権者の3分の2以上、あるいは土地の所有面積の3分の2以上の所有の人々の合意があれば、まちづくりのルールを定められるというふうに明確に規定しているわけですね。それはまちづくりの協議会のある一定の面積要件の中で、3分の2以上の賛成があればいいというふうに認めているわけです。そうすると、住民合意なり合意形成がどこまで、どのようにできているかということを判断材料の1つにするとすると、どのレベルでそれが判断の材料になるのか。レベルというあいまいな答弁をされましたけれども、もう少しきちんと、どのような手続の流れと許可権者の判断というものをしていくのかということを明らかにしていただきたいと思います。


◎岡部健康福祉部長
確かにまちづくり条例の中での整理として半分以上、もしくは3分の2以上というような率が出ておりますけれども、今回のこの条例の中で、その率を明確に示すということは難しいというふうに考えております。それで、実質的には申請前の協議とか、申請手続に至るまでの事前調整の中で、基本的には、添付する書類等もいろいろございますけれども、例えば、申請前の協議の中でも墓地等の名称とか、墓地等の区域の境界線を示す内容とか、申請を予定している団体の財政状況とか、もろもろの書類を添付してまいりますし、そういった状況の中から、経営主体である当事者の、いわば永続性の状況とか、もしくは周辺住民との協議の状況を具体的に示した内容等も含めて提出させるという、そういう仕組みになっておりますので、それらを全体として確認した中で、今お話し申し上げた近隣住民との理解が得られている状況というものが判断されてくるというふうには考えております。


◎井上睦子委員
そうしますと、許可に当たっての近隣住民との協議の状況は、1つの許可の条件の判断材料とするという確認でよろしいでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
9条2項に書いてありますように、近隣住民との理解を得るということを内容とした判断というものは、この条例、この後に規定いたします規則、基準等の全体として見た中で整理をしていくということでございます。


◎井上睦子委員
まだあいまいなんですけれども、例えば事業者側が近隣住民との協議の状況の報告をする。これは事業者側が報告するだけであって、住民側は報告の義務なり、役割というのはないわけですね。だから、事業者側から見た報告かもしれない。でも、一方で、住民側は、このような協議がされて、このような合意に達している。あるいはこのような合意に達していない。このような問題がまだあるというような文章が出され、同意している、あるいは同意していないということが明示される文章が、書類なり何なりが自主的に提出されたとき、それは受理して、それもまた、住民合意がされているかどうかという判断材料の1つとなるというふうに確認してよろしいでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
近隣住民の方から今のお話の自主的にということで提出される書類等が仮にあるとするならば、それはこの条例を設定するしないということにかかわらず、従来もそういうものはお受けしておりますし、今回の条例においても、そういう形の要望があれば、それはお受けいたします。


◎井上睦子委員
受けて、それは墓地経営の許可の判断材料の1つとなるというふうに確認してよいかどうか。


◎岡部健康福祉部長
当然、提出されました書類等の内容については参考にして判断するというふうになります。


◎井上睦子委員
条例上、私は、9条2項については努力義務規定ではなくて義務規定にするべきだというふうに思います。それは、先ほどの旧厚生省の指針にもあるように、判断材料の1つとなり得るわけです。そして、市長が正当な理由があると認める場合、協議に入るわけですから、これは行政の裁量権のうちだと思うんですね。努力義務規定にするのか、義務規定にするのか。そして、住民から自主的に自分たちの考え方、協議の状況、あるいは合意形成の状況について文書が提出された場合に、それは拒むものではなく、許可条件の1つとなるということなのですから、逆に言えば、9条2項は努力義務規定ではなくて義務規定にするべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
従来の都の条例の仕組み、趣旨、それから現時点の状況等もトータルで考えまして、今回こういう規定として設定いたしております。


◎井上睦子委員
そうしますと、運用においては、義務規定ではなくて、努力義務規定に近い運用をしていくというふうに考えてよろしいですか。


◎岡部健康福祉部長
この条例の趣旨、今、ここに書いてありますように、近隣住民の理解を得るように努めるという規定を純粋に適用し、運用していきたいというふうに考えております。


◎井上睦子委員
どのように運用されるのかということが条例上規定されないとすると、運用でどのようにされるのか、あるいは今後、規則なり基準なり要綱なりで、より詳細に定めていくというような方向があるのかどうか、明らかにしてください。


◎岡部健康福祉部長
今後の規則等、もしくは要綱等も含めた基準というものは一定の用意をして、考えていかなければいけないというふうに思います。


◎井上睦子委員
そうすると、住民合意の部分についても、要綱なり、運用なりのところで、もう少し詳細に規定をしていくという方向性があるのかどうか。


◎岡部健康福祉部長
そういうことではございませんけれども、考え方の1つとして、個々のケース、具体的なケースで、どこまで近隣住民の理解を得るような状態が保たれるかということについては運用の中で整理していきたいということでございます。


◎井上睦子委員
かつてのかなりの墓地開発に対する住民との紛争という問題は、ここでどのように住民側の意見が反映されるのかということにもかかわってきますし、だったというふうに思いますし、それから、新しいまちづくり推進条例の中では、ともにまちづくりを進めていこうという方針が出ていて、先ほどのまちづくりルールを決めるときには、3分の2以上の賛成があればいい。逆に言えば、3分の1の人たちの私権制限をしても、一定規制されたまちづくりを進めていこうというのが今のまちづくりのルールなわけですね。墓地に関しても、墓地は公共的な福祉であり、サービスであるわけですから、第一には地方公共団体が設置する。だけれども、地方公共団体だけではできないので、宗教法人に限られているわけですね。宗教法人の活動が、指針にも書いてあるわけですけれども、みずから土地を所有するからといって、経営していいという土地ではなくて、公共の福祉の観点からルールに縛られるのだと。そして、このことについて自治体側、知事や市長は、許可しないという権限も墓地経営については持っているのだというふうに指針では明らかに書いてあるわけです。したがって、この指針と都条例より前進した市条例をどのように運用しながら、未然にトラブルを発生させないというようなことをやっていくのかということが問われていると思うんです、今回の条例制定には。ずっと八王子は、墓地開発については悩んできましたし、開発を抑制するという基調でも行政をやってきたわけですから、この条例が住民側の意見がきちんと反映されて運用されるようにぜひお願いしたいというふうに思いますけれども、市長に、この条例は住民とのトラブルを未然に防止するという条例として役立つというふうに考えているのか、今後の運用はどうするのか、明らかにしていただきたいと思います。


◎黒須市長
墓地の建設についてトラブルが起きているのは八王子だけじゃないわけですね。例えば立川なんかはゴルフ練習場をつぶして、そこに墓地をつくる。周辺はみんな住宅地だ。トラブルが起きるのは当然のことでありまして、今の都条例だけでは十分な規制ができないというようなことから、一歩も二歩も前進した市条例をここで設置しよう、こういうものであります。

 ただ、墓地は、市民生活の中で必要なものであることは御承知のとおりでありまして、ただ、必要なものであっても、自分の家のすぐの前に墓地ができるといったら、だれでも嫌がりますよ。嫌がらない、歓迎する人というのはまずいないと思いますよ。ですから、そういう中で、緩衝帯を設けて、一定の理解をいただこう。それからまた、周辺の皆さんに十分に説明をして、一定の理解を得る。これは必要なことじゃないかというふうに思いますし、今までのあり方に比べれば、ずっと前進している。こういうふうに思います。

 ただ、すべての人に、例えば100メートルなら100メートル、全員の署名を、同意を求める。これは無理なことだと思いますよ。大体、マンションを老朽化しているから建て替えようといったときに、全員の同意を得なくたってできるんですから。ですから、全員の同意が必要だといったら、老朽化してつぶれるまで、あるいはスラム化するまで待ってなきゃいけない。そんなことはあり得ないことですから、この墓地についても、一定の常識の中で判断をしなきゃいけないことじゃないですか。


◎井上睦子委員
住民の合意の問題については、まちづくり条例の例なども示しながらお話をしたつもりで、市長の理解は間違っていますから、そこは訂正していただきたいというふうに思います。

 それで……。(「失礼だよ」と呼ぶ者あり)そんなことないですよ。答弁の方が失礼ですよ。それで、緩衝地帯を設けるというようなことでも配慮をしているということでありましたけれども、例えば都条例は100メートル以上の距離を住宅地では示していたわけです。ですけれども、八王子は焼骨のみだから、適切な距離は定めないで、緩衝帯を設けるというふうになっていて、この緩衝帯の幅については要綱ですか、基準ですか、規則ですか、下のものにゆだねるということになっていますが、これは状況によっては極めて細長い緩衝帯になったり、緩衝帯の役割を果たさないというようなことも考えられるわけです。したがって、住宅地と近接する墓地については、一定の距離が必要だと。そのことは明確にしなければいけないというふうに思います。

 ペット霊園の要綱でも、墓地や納骨堂、火葬場の場所は住宅地からの距離を十分確保するというふうに、要綱上なっているわけですね。ペット霊園には十分な距離を確保しなさい。しかし、人間の墓地に関しては緩衝帯。緩衝帯も幅は規定されていないわけです。ペット霊園よりも近くなる可能性もあるわけですね。その点について、条例上、きちんと十分な距離を確保するということを明記すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
この墓地の経営に関して、申請権というのが事業主体にありますけれども、極度に制限するということもなかなか課題はあるだろう。要するに、経営主と住民とが、共通の認識の中で墓地運営ができるということが一番望ましいというふうに思います。ただ、今お話の緑地等の緩衝帯につきましては、おっしゃるとおり、墓地となる土地の形状等によってはいろいろ制約が出てまいりますから、すべてを排除していいというだけでは解決はできないというふうに思います。したがって、その土地の形状、広さによっても違いますが、それは具体的な考え方、基準をもう少し整理して、条例の施行までの間に一定の解決をしていきたいというふうに思っております。


◎井上睦子委員
それでは、どのくらいの距離が住宅地と近接する場合には確保されてなければならないというふうに考えますか。


◎岡部健康福祉部長
その距離についても、今後検討してまいります。


◎井上睦子委員
施行は4月1日ですね。都条例より許可された部分は10月1日になるわけで、きちんと今の段階で明らかにしていただきたいというふうに思うんです。ペット霊園では一定の十分な距離をとるということになっていますから、人間の墓地でも十分な距離をとらなければいけないというふうに思いますが、いかがでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
一律な規定として設けることの課題もございますので、今後の基準の中で整理をしてまいります。


◎井上睦子委員
最後になりますが、3月31日が、都条例が動く期間ですね。その間、都の方が許可が市よりも緩やかなものですから、駆け込みで東京都に許可を求めるという動きもあるというふうに聞いています。また、9月30日までは都条例で運用されますので、この間に許可を求めるという事業者の動きもあるのではないかというふうにも考えられますが、市が都条例よりも先進的な部分をつくったということからすれば、東京都に対しても、八王子市としても、事業者に対しては今後制定される八王子市の条例できちんと対応するように求めたいというふうに思いますが、その点についてはいかがでしょうか。東京都に対してもそういう要請をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
この条例の改正は、改正前の条例が9月30日までで、実質的には新たに上乗せといいますか、新たに追加した規定については10月1日からの施行ということになりますから、当然のことながら新規に設定した規定につきましては10月1日からの適用になりますが、具体的にその内容を東京都にということでお話をいただきました。現在、条例を改正して上程申し上げているということ。それから、こういう条例の内容であるということにつきましては既に東京都にもお話をしてあります。


◎井上睦子委員
事業者に対する指導もきちんとしていただきたいということなんですが、いかがでしょうか。現在紛争を抱えている地域の申請予定者が駆け込みで許可を求めるということがないような対応をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。


◎岡部健康福祉部長
現行の東京都の権限の中で行える指導というのは、現行の条例に基づくものということになりますから、その範疇で指導することになると思います。


◎井上睦子委員
きちんとこの条例が目的に照らして運用されるようにお願いしたいと思いますし、現在、トラブルを抱えているところはきちんと住民との合意が図れるよう市としても対応していっていただきたいというふうに強く要望して終わります。