◎【40番井上睦子議員】
引き続き、同様の工事にかかわる指名競争入札についての意見要望事項のところについて質問をいたします。先ほどと重なる質問については省略をいたします。

 一般競争入札と指名競争入札の場合、本市では公示価格のところで区分をされているわけですが、一般競争入札より指名競争入札の件数の方が多いわけです。現在、談合防止のためにこの指名競争入札から一般競争入札へということで、全国知事会などは1,000万円以上を一般競争入札にするというような動きがあります。このことによってより競争性を高めるという意味では、全国的な自治体の動きがあるわけですが、こうした指名競争入札から一般競争入札へ公示価格1,000万円以上とすることによって、今、指名競争入札で起きている辞退率の高さというものが幾らか改善できるというような今の状況の中で見込みがあるのかどうか、その点についてお伺いをいたします。

 それから、不調や取りやめがあった事例で落札決定までに90日間を経過した事例を紹介がされておりますが、この年度後半に辞退が相次ぐという中で年度内に事業が執行できなかったという例が18年度あったのかどうなのか。こうした年度後半に辞退が多くなるという傾向で事業の執行にもう支障を来している例が既に出てきているのかどうかということについて、具体的にお示しいただきたいと思います。

 辞退の理由として、採算が合わないということが大きな理由になっています。先ほどの答弁では、東京都の積算基準をもとにしてやっているので、市として独自ではできないと。したがって、東京都に基準見直しの要望をするということであります。この監査委員の指摘事項は、積算を理由とする辞退が多く見られることから、これらの改善に向けて検討するなど、より競争性を高めた入札が実施できるよう検討されたいということでありますが、監査委員から積算の見直しの問題について、より踏み込んだ具体的な提案が関係所管に対して行われたのかどうか。公共工事は適正な価格で工事が執行できること、そしてそれは市税のより有効な使い方として必要なわけですが、現在、資材や工賃が上がっているということから、この積算を見直して、より事業者の希望に応じた民間ベース並みの積算根拠を必要とするというような監査委員の意見があったのかどうか、あるいは担当としてはそのことをどのように考えているのかということについて、もう少し、どのような監査委員からの指摘があり、具体的には東京都への要望事項だけではなく他に方法はないのか、お伺いをしたいと思います。

 あと、年度内の早期発注の問題ですが、これはそれぞれの仕事の所管によって仕事の流れとしてあるというふうに思いますけれども、このことが可能であるのかどうか。例えば、学校などは夏休みじゅうにすべてをやらなければいけないということで、前期契約ということで努力をされているというふうに思いますが、他の担当ではそういうことが可能であるのかどうか、お示しをいただきたいと思います。


◎田沼正輝財務部長
まず、予定価格1,000万円の関係でございますけれども、業者は、市発注工事の内容とか、あるいは発注時期、それから参加業者の民間工事も含めた手持ちの状況、技術者の配置、市場環境などの諸条件から入札の参加不参加を決定しているというふうに思われます。御指摘の予定価格1,000万円以上について一般競争入札というのは全国的な大きな流れでもございますので、八王子市は現在2,000万円以上について取り組んでおりますけれども、この辺のところを将来的に拡大をできるよう検討を始めたいというふうに思います。

 それから、1,000万円以上になれば辞退率が減少するのではないかとの御質問でございますけども、これは1,000万円以上とした場合であってもやはり業者は同様の判断をするというふうに思いますので、辞退率が減少するとはっきり申し上げることは難しいというふうに思っております。

 それから、入札不調から再度入札までの期間は、これは最短で2週間ほどでございます。長い場合には御指摘の状況もあるわけでございますが、事業のおくれは各事業所間の対応、あるいは交渉、協議にも影響されるわけでございます。年度内の執行ができないような、支障を来しているような状況にはないというふうには考えております。  それから、早期発注の関係でございます。

 学校施設の場合には特に夏休み期間という限られた時間で施行しなければならないというふうなことがございます。そのほかの土木工事にしても、その他の公共施設建築工事につきましても、契約担当の方から年度内の工期をよく見据えた上で早期発注をするように繰り返し通知をしているところでございまして、その通知に基づいて各所管が引き続いて協力をしていただけるように努力をしていきたいというふうに考えております。


◎40番井上睦子議員
すみません、答弁漏れなんですが、積算の見直しの問題について、より改善策を図られたいという監査委員からの指摘があるわけですが、その改善策の内容について、監査委員から具体的な提案なり指摘なりがあったのかどうか。あったとすればどういう内容であったのかというようなこともお示しをいただきたいというふうに思います。  それで、答弁では東京都の基準見直しを要望していくということで、東京都はその見直しを立てているというような状況はあって、東京都も不調が相次いでいると、民間事業者がシフトしていくというような状況で、東京都の見直しの方も動きがあるというふうに思いますが、それによって解決をされるということになるのかどうか、その辺をお示しいただきたいと思います。


◎田沼正輝財務部長


 監査委員の方から細かなそれ以上の御指摘はございませんでしたけれども、契約担当としては、できるだけ適宜適切な予定価格を設定するということがもとでございます。東京都は建設物価につきまして年4回、四半期に1回ずつ見直しをしているところでございまして、八王子市もこの東京都が設定をいたします建設物価を参考に予定価格の積算に努めているところでございます。状況によっては積算をした後に次の東京都の建設価格が決定をするということもあるわけでございまして、建設担当といたしますと、その価格差が大きい場合には事後にも差しかえ等の対応をしているところでございます。