◎40番井上睦子議員
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信託報酬の料率引き下げと借入金の利率の引き下げ、リンクをさせながら交渉してきたということで、借入金の方の成果が出ているという答弁でありましたけれども、信託報酬の料率についても、信託銀行の責任を明らかにさせるという意味で、ぜひ八王子市としては粘り強くこの料率引き下げについても交渉していただきたいというふうに思いますが、その点についてどのようにお考えでしょうか。
公共施設の方の賃料4,000円というのは、当初計画から変わらないわけです。民間の賃料を同じ4,000円のレベルであったものを2,700円に下げて入居率をアップする努力をしてきているわけですけれども、他方考えれば、公共施設の賃料によって信託報酬を信託銀行側はこの15年間得てきているということにもなるわけです。また、その信託銀行から借り入れた利息を払いながら、信託銀行は経済の変動があったとしても痛みはそんなに受けていないわけですね。したがって、やはり信託報酬の料率引き下げということは、八王子市が求めるということは根拠のある話だというふうに思いますので、ぜひ引き続き努力をお願いしたいと思いますが、その点についてお考えをお示しください。
それから、修繕計画は5年間の計画だということです。この5年間の中で約13億円の修繕積立金がされるということでありますけれども、もう15年、信託期間が過ぎておりまして、じゃあ、後半の15年で残りの40億円近くを積み立てられるのかどうか、途中で小さな修繕を積み重ねていっておりますから50億円ぴったりになるかどうかわかりませんけれども、しかし、後半に修繕積立金をするということの負担が大変大きくなってくるのではないかというふうに思いますが、その前半の15年で13億円、後半で約40億円というような金額を考えれば、後半の修繕積立金の負担が極めて過大であって、今後の計画にも大きな影響を及ぼすのではないかというふうに思いますが、その点の見通しをどのように立てていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
あわせて、長期計画についてです。
30年間に及ぶ長期の計画なので予測が困難であるというのが信託銀行の言い分なのか、それとも八王子市の言い分なのか、そこは明らかにしていただきたいと思うのです。
そうしますと、そもそもこの30年間の信託契約というのが成立をしなくなるわけですね。当初提案をされたのは、毎年5億円の配当があり、そして30年の信託後には一定の利益と土地と建物が八王子市のものになるという、八王子市と、それから信託銀行側の計画書をもって合意したわけで、今になって経済的な変動があるからこれ以降の計画はつくれませんというのは、みずからが行っている事業の計画性を──当初ですよ、提案したものを全く否定する、そして信託制度自体を否定する考え方ではないかというふうに思います。
信託銀行側が極めて時々によって言葉を使い分けるといいますか、理由を使い分けるというのは、決して八王子市は許してはならないというふうに思うんです。やはり財政、あるいは経済的なある意味では専門家集団なわけですから、幾つかのパターンの中で長期計画を示すということは可能だというふうに思いますし、同時に、修繕積立金の問題にしても、後半かなりの負担になってくるということがあれば、なおさら30年間の長期計画というのを出す必要があるというふうに思います。その場しのぎでやるということではなくて、きちんと信託側にその責任を求めるという強い姿勢が必要だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
先ほど市長は、住都公社の川口地区の開発について、財政計画、財政見通しのできない計画なのでやらないんだ、それは私の姿勢だというふうにおっしゃいました。であるならば、この信託の問題についても、きちんと将来どのようになるのかということを明らかにさせるという姿勢は貫かなければならないというふうに思いますけれども、その点についてお伺いをいたします。
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