◎【40番井上睦子議員】
それでは、発言通告に基づきまして質問をいたします。順序が若干変わりますが、御了承ください。

 まず、黒須市長の政治姿勢についてお伺いをいたします。
 6月、7月と新聞報道で幾つかの市長の発言が報道されました。その中から何点かお伺いをしたいと思います。
 まず、6月25日、読売、東京、毎日新聞の報道では、市長が市長をやめることも選択肢の1つだというふうに語っておられます。読売新聞では、6月25日、「政治倫理条例が制定された場合、『市長を辞めることも選択肢のひとつ』と厳しい表情で語った」と報道されております。これは私たちが6月24日、政治倫理条例の制定をアピールした後の記者会見での発言です。

 唐突なこの発言に私は驚きました。そして、疑問が大きくなりました。なぜこのような発言をされたのか。そして、その真意を伺いたいと思います。

 辞職とは重大な決意です。9月1日、福田首相は突然、総理大臣を辞任することを表明しました。国民は、安倍前首相に続いて、また政権をほうり出すのか、無責任過ぎるとあきれ、年金や医療は問題が山積し、ガソリンの高騰で国民生活が大変なときに、政局の行き詰まりを理由に投げ出すことは、国民のことを考えていない、国民投げ捨て内閣だと批判が噴出しています。政治のトップにある者の職責が重大であることは言うまでもありません。

 市政トップの辞任もあり得るという発言は、市民の市長への信頼を失うことだと考えます。1月の市長選挙で得た8万4,000票もの市民からの支持、そして、その結果、市政を信託されたことに対して、市長はどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

 6月議会では、親族企業の受注を自粛するよう求める発言に対して、社員の生活を奪うようなことはできない。それで納得がいかないというなら、私にやめなさいと、こういうことだろうと思うんですね。正々堂々と清廉潔白で私はすべての案件でやっています。そういう中で私はやめる理由はないと思うんですとの答弁を、山口議員の質問に対して答弁がありました。

 私たちは今、今議会に政治倫理条例を提出しています。辞職も選択肢の1つとの発言の真意は、こうした答弁からも考えると、条例の成立は、親族企業の請負自粛が求められ、黒須建設が市の公共事業の受注ができなくなるために、市長の職務より、家業である黒須建設の市の事業への参入を優先するということなのでしょうか。お答えいただきたいと思います。

 そして、今も、政治倫理条例が制定された場合、辞職は選択肢の1つという気持ちは変わらないのか、お伺いをいたします。

 2点目の発言についてです。7月22日、八王子で大変痛ましい事件が起こりました。京王八王子駅ビル内の書店で起きた殺傷事件です。犠牲になられた方々と御家族に対して、御冥福をお祈りし、そしてお見舞いを申し上げます。無差別に人命を奪うことは決して許されないことです。八王子で学び、未来に希望を持って進んでいた犠牲者の無念を思うと、大変胸が痛みます。

 7月24日の毎日新聞では、市長は、事件翌日、献花台に合掌され、「安全安心な街づくりを目指していた矢先の事件で、残念だし、本当に悲しく思う」と話し、容疑者について、「『なぜ何もしていない市民を巻き込むのか、全く許せない。生きるのが嫌なら自分で自分の命を始末すればいい』と怒りをあらわにした」と報道されています。

 この発言中、何とも不快で寒々しい気持ちになったのが、最後の「生きるのが嫌なら自分で自分の命を始末すればいい」という言葉です。容疑者の行為はどんな理由があっても許されず、正当化できるものではありません。被害者の感情からすれば、このような気持ちになることはあるかもしれません。しかし、自治体のトップとして公の立場にある市長の発言としては適切ではないと考えます。

 市長の発言は市民に対して影響力があります。自暴自棄になっている人に、絶望し、生きることに困難を抱えている人に、自殺すればいいと受け取られないでしょうか。また、社会に迷惑をかける人間は生きている価値がないとも感じられる発言ではないでしょうか。

 人の命は地球よりも重い。何物にもかえがたい。他の人の命も自分の命も大切にしようと言うことこそ、市長は市民に伝えなければならないはずです。市長に発言の真意をお伺いしたいと思います。

 次に、事業者との関係についてです。

 7月2日の読売新聞では、「受注業者から寄附。八王子市長、無料で借地」と報じています。ことし1月の市長選挙で、八王子市と請負契約を結んでいる事業者から市長が移動事務所設置のために土地の無償提供を受けたことは、公職選挙法に抵触するおそれがあるとし、市選管は「公選法(特定寄付の禁止)に抵触する疑いが強い」と話し、「市長は『ミスだったと素直に認める。ただし、その土地が誰のものであるかまでは候補者は知らない』と弁解している。」と報道されています。

 しかし、その後の3日の東京新聞、4日の毎日新聞、5日の朝日新聞では、市選管と市長のコメントは変わっています。

 そこで市選管にお伺いをいたします。7月2日の読売新聞では、公選法に抵触する疑いが強いというふうにしながら、その後、東京、毎日、朝日の取材に対しては、個人の立場で寄附しており、法には触れないとの見解に変わっていますが、この見解が変わったのはなぜなのか、明らかにしてください。

 また、毎日新聞では、市選管は、報告書を見る限り、寄附したのは個人であり、今のところ公選法に違反するものではないと説明をしていますが、報告書を見る限りとか、今のところとはどのような意味なのか、お伺いをいたします。

 そして、無償で借りた土地の所有者が請負業者の所有であった場合には、どのような見解になるのか、明らかにしていただきたいと思います。

 そして、市長にお聞きいたします。市長のコメントも、読売新聞では「ミスだったと認める」から、他の3社に対しては「特に問題はない」と変わっています。なぜ変化をしたのか、お答えください。

 そして、市長は、その土地がだれのものであるかまでは候補者は知らないと読売新聞の取材に答えています。報道後、収支報告書は確認をされたようですが、土地の所有者については確認をされたのか、お聞きをいたします。

 次に、JR八王子駅南口駐輪場の建設の問題について伺います。

 駐輪場の建設については、当初、9億5,000万円の予算であったものが、3月の議会では15億円以上にまでなることが明らかになりました。議会からはずさんな計画との指摘があり、大変な議論がされました。

 議会の指摘を受けて、その後、見直しがされ、駐輪場の規模は、地下タワー式で1,224台、平面式で1,000台の計2,224台、予算は9億5,000万円となりました。そのうち市の負担金は3億5,000万円、住都公社は6億円の負担ということに再度変更をされました。

 7月下旬から仮設ロータリーが整備され、9月には地下タワー式の駐輪場建設に入る予定です。そこで、駐輪場建設について何点かお伺いをいたします。

 まず、資金計画と予算についてであります。市と住都公社の駐輪場設置及び運営に関する実施協定書では、設置費用と市の負担額について、次のように定めています。住都公社の負担限度枠は6億円、市は2008年度に地下タワー式設備4基に対し3億5,000万円を負担、住都公社は2008年度に2億5,000万円を限度に負担をする。平置き式については、市は土地の借地料を別途負担し、住都公社は設置に関する費用を負担するとしていますが、まず、市の負担額3億5,000万円のうち、国庫補助金や交付金の額を明らかにしてください。

 また、総費用9億5,000万円のうち、地下タワー式駐輪場及び平置き駐輪場の予算額、あるいはその他実施設計や仮設ロータリーにかかわる予算もお伺いをいたします。

 また、住都公社の負担限度額は6億円ですが、設置費用が9億5,000万円を上回った場合、市が負担をするということなのか、確認をいたします。

 次に、契約についてであります。

 仮設ロータリー設置工事の請負業者は技研製作所で、契約金額は3,990万円ですが、地下タワー式駐輪場設備工事の請負業者と契約金額についてお聞きをいたしたいと思います。発注者は住都公社ですが、市も負担金を出している立場ですので、答弁をお願いいたします。

 同時に、地下タワー式駐輪場設備工事の下請業者名についてもお伺いをいたします。この契約は随意契約で行われたということです。随意契約は競争性が働かず、予算の効率的な執行のためには一般競争入札が原則でありますが、随意契約にした理由を明らかにしていただきたいと思います。

 また、契約金額の妥当性についても御説明ください。その際、実施設計に基づく積算結果から設定した予定価格をお示しいただきたいと思います。

 次に、下請業者の選定と契約金額についてであります。仮設ロータリー設置工事では、請負業者の技研製作所は、施工計画、工程管理など管理部門で担い、下請業者の大林道路が道路土工や塗装などをしています。下請業者はどのように選定をされたのか、お聞きをします。

 そして、下請業者の契約金額は明らかにされていませんけれども、こうした役割分担を見ますと、契約金額の相当部分が再委託先に支払われているというような感じもいたします。どのくらいの金額が支払われているのかということを明らかにしていただきたいと思いますし、随意契約の相手方の履行能力というのが問われる場合もありますので、下請業者の契約金額は原則として公表すべきだと思いますが、御見解をお伺いいたします。

 次に、平置き駐輪場についてであります。平置き駐輪場のJRの用地の確保の見通しについて、今どのような協議状況なのか、明らかにしていただきたいと思います。  次に、地域医療・介護は守られるのかという点について、都立小児病院の移転問題と、療養病床の再編の問題についてお伺いをいたします。

 都立八王子小児病院の存続問題については、移転統合計画が東京都より発表されて以来、八王子市は移転に反対、存続の立場で都と協議を重ねてきました。しかし、6月13日の代表者会で報告された詳細な協議内容は、移転後の条件についての協議であり、そして、その協議も最終段階であることが明らかになりました。

 本日の朝日新聞には、都立八王子小児病院の後継医療について、八王子市が民間委託で外来だけの診療所を開設し、日中の小児外来診療、そして準夜間の初期救急、重度心身障害者の通所療育センターの機能を備えた施設を検討し、開設は2011年4月ということが報道をされています。

 これは市民団体に伝えられた内容で、6月の代表者会での報告よりはより具体化したものでありますけれども、東京都との協議も最終段階というような状況だと思われます。6月の報告以降、東京都との協議内容、そして東京都の支援策について、何が確定をして、何が課題であるのか、明らかにしてください。

 NICUと医師の派遣については、大きな課題でありましたけれども、この点についても、明確に方向性を明らかにしていただきたいと思います。

 そして、小児病院の跡地と施設を活用した新たな事業展開についてでありますが、これは受託する医療法人が決まっているのか、お伺いをいたします。

 6月の代表者会では、岡部副市長は大変積極的な法人との協議をしているというような感じを受けましたけれども、これはどのように、今、法人名が発表できるのかどうか、明らかにしていただきたいと思います。

 次に、関係者会議でありますけれども、6月13日以降、開催をされているのか、今後の予定はどうなっているのか、お伺いをいたします。

 現時点で小児病院の存続が困難であるということはやむを得ない現実としてありますけれども、小児病院移転後は、八王子の小児医療体制は縮小せざるを得ない状況です。NICU、入院機能の問題など、新聞でも指摘をされていますけれども、こうした穴のあく状況、縮小する状況について、今後どのように取り組むのかということをお伺いしたいと思います。

 次に、療養病床の再編成の問題について伺います。

 2006年6月に成立いたしました医療制度改革関連法によって、全国10万床ある介護保険を適用する介護療養型医療施設の2011年度末での廃止が決まり、そして、また同時に、医療保険適用の療養病床25万床を2011年度までに15万床に削減するという方針を明らかにしました。38万床ある療養病床を15万床に6割以上削減するという国の方針に対しては、施設利用者や介護や医療関係者からも強い不安と批判が噴出し、医療療養病床の削減数については見直す動きも出てきています。

 こうした国の動きの中で、東京都は、東京都地域ケア体制整備構想を策定し、都の地域特性を加味した療養病床目標を公表するとともに、療養病床の再編成への地域ごとの対応方針を明らかにしています。

 お年寄りが安心して医療や介護を受けることができる、地域の中でこうしたサービスが受けられることが今後もできるのか、その点についてお伺いをしたいと思います。  まず、具体的には、市内での医療系、介護系の療養病床数が現状ではどうなっているのか、明らかにしてください。

 2点目には、この市民の利用状況について明らかにしていただきたいと思います。

 市内の法人は療養病床の再編についてどのような判断をしているのか、法人の意向調査等の結果についてお伺いをいたします。

 国の削減計画に反して、東京都は医療系の療養病床2万1,033床を、2012年には2万8,077床と7,000床ふやす計画であります。市の計画では、この療養病床は何床ふえることになるのか、お伺いをいたします。

 以上で1回目の質問を終わります。


◎米山満明選挙管理委員会事務局長
何点か質問いただきました。逐次、御回答したいと思います。

 まず、新聞報道が違った理由とは何かという御質問ですが、選挙管理委員会としては、市長候補者の選挙運動費用収支報告書というのが提出されております。そこからの判断になります。その報告書で確認した中では、個人からの寄附である旨、問題でないという回答は各社にしております。

 その取材の中で、各社から、例えば請負企業の場合どうなのか、あるいは法人からの寄附はどうなのかという取材を受けました。その中で、各社の受け取り方の違いによるものと新聞記事が変わったと判断しております。

 それからもう1点、請負業者から寄附した場合はどうなのかという御質問ですが、選挙事務所の無償提供については、基本的には寄付行為に当たりますので、法人あるいは会社その他の団体からの寄附行為は禁じられております。しかし、個人からの候補者への寄附行為はできます。


◎橋本義一道路事業部長
私からは、JR八王子駅南口自転車駐車場の御質問にお答えを申し上げます。

 まず、駐車場整備に当たりましての八王子市の負担額3億5,000万円のうちの国等の資金でございますけれども、経費のうちの4,000万円をまちづくり交付金として収入する予定でございます。

 そして、事業費が当初の9億5,000円を超えた場合という御質問だったというふうに記憶しておりますけれども、現時点では、9億5,000万円の範囲で何としてでも事業をやり遂げるという前提に立っておりますので、9億5,000万円を超える事態というものは想定していないところでございます。

 続きまして、契約の関係でございますけれども、先般、事業主体である住宅・都市整備公社が7億1,820万円で本体契約の契約を締結いたしました。これとは別に、御質問のございました仮設ロータリーの整備費用、これは4,500万円ほどの経費を執行しているところでございます。

 続きまして、随意契約となった経過でございますけれども、今回設置するタワー式駐車場は、施工方法の特殊性等から、取り扱い業者が極めて少ないところでございまして、他団体への導入実績、利用者の利便性、事業者の信頼性等々を考慮して選定したところでございます。

 続きまして、契約金額につきましては、国から示されている積算基準に基づく設計金額の範囲内でありまして、妥当と考えておりまして、今回、設計金額の89%の率で落札しているところでございます。

 下請業者の選定について何点か御質問をいただきました。下請業者につきましては、業者名の届け出をされるという仕組みになっております。それ以上のことについては、民間の経済行為で、私どもとしては把握していないところでございます。

 そのほか、地下タワー式駐輪場以外の1,000台分の用地でございますけれども、この用地の取り扱いにつきましては、現在、JRと協議中でございます。整備に当たって支障となる物件等の撤去にかかる費用、これを現在積算中でございますので、これらを踏まえて、引き続いて協議をしていく予定でございます。


◎岡部正明健康福祉部長


私の方からは、小児病院に関連して御質問をいただいております。

 まず、6月13日の会派代表者会以降の都との協議の状況という御質問でございます。これに関しまして、跡地利用につきましては、小児外来診療、それから重症の心身障害者の通所事業、こういった事業を新たな事業の展開として跡地を活用して実施をしていく。また、保健センターで実施をしております夜間救急診療、休日歯科応急診療、こういったところを移転後、整備していくということで、また、土地・建物取得につきましても、東京都への最大限の支援を求めているところでございます。

 それから医師の派遣につきましても、これは非常に重要な課題ということを前提としておりまして、両中核病院への患者の円滑な引き継ぎ、それから中核病院と小児総合医療センターとの緊密な関係を図ることや、中核病院の専門医師の質の向上、こういったところを前提にして、協議をさらに進めているという状況があります。

 また、派遣の医師につきましての時間帯ですとか、それから小児科医の専門の領域、この辺のところも調整をしているということでございます。

 また、ドクターカーにつきましては、前にも御説明をしておりますけれども、新生児、それから小児救急のドクターカー2台配備という方向で協議が進んでおります。

 NICUにつきましては、マンパワーの問題がございますので、これにつきましては、将来的な課題という前提の中で、中核病院に整備をする際におきましては必要な支援を行うということで、検討しているところでございます。

 それから、跡地活用に関して、医療法人が決まっているのかというお尋ねがございましたけれども、これは現在は跡地を活用して事業が展開できる法人との調整はしておりますけれども、決定をしているという状況はございません。今後は、その決定の方法についても調整をしていくという考え方でおります。

 それから関係者会議のお話がございました。関係者会議につきましては、その後の会議の開催はございませんけれども、小児病院と中核病院との間で、いわゆる患者の引き継ぎをどういう形で行っていくかということを内容にしたドクター間の調整は進んでおります。

 そして、最後に、地域医療の縮小というお話がございましたけれども、前にも御答弁を申し上げましたが、小児病院というのは単科病院という状況での病院運営がされてきました。したがって、合併症ですとか総合的な周産期には対応できないという状況がございます。小児総合医療センターはそれらも踏まえて、トータルな意味での総合周産期母子医療センターとしての機能を持ち合わせた病院として府中にでき上がります。

 加えて、八王子市のこの跡地を活用した展開につきましては、そういった意味では療育事業への展開の広がり、それから新たな小児外来診療を実施していくという意味での広がり、拡充がございますので、決して縮小というふうには考えておりません。


◎橋本辰夫高齢者・障害者担当部長


療養病床の動向につきまして御質問をいただきました。

 初めに、市内の療養病床数でございますが、4月1日の数字でございます。介護療養型につきましては、8施設、1,268床、医療療養型につきましては、12施設、999床となってございます。

 次に、市民の利用状況でございますが、介護療養型につきましては616人、医療療養型の利用状況については把握はしてございません。

 続きまして、本市内の療養病床転換の動向でございますが、本年4月に東京都が実施したアンケートの調査結果によりますと、市内の介護療養型医療施設で転換方針が確定しているところはございません。今後、報酬改定などをにらみつつ、転換期限の平成23年度ぎりぎりまで検討していくものと思われます。

 次に、東京都では7,000床療養病床をふやす方針を示しておりますが、具体的な配置計画はいまだ詳細を示されておりません。したがいまして、本市での療養病床数の増につきましては、市としては現在とらえておりません。


◎黒須隆一市長


40番、井上睦子議員の私に対する質問にお答えをいたします。

 まず、新聞報道の件でありますけれども、6月25日に報道されました、市長をやめることも選択肢の1つの発言について、その真意を問うということでございますが、この記事の背景ですけど、私も長い間、この仕事をやっておりますけれども、実はそのときの記者会見の冒頭から、この書かれた記者の方は、私の感想から言わせていただきますと、まるで犯罪者を尋問するような異様な雰囲気といいますか、異様な環境の中で質問をいただいた、発言をいただいた、こういうふうに私は実は受け取りまして、私は何も悪いことをしていないのにというような思いがありましたから、冷静な私でも若干かっとしたと、こういうところはありました。

 御承知のとおり、今、例えば親族企業であっても、極めて厳しい経済環境の中で、歯を食いしばって頑張っているわけでありまして、特に公正な契約制度のもとで入札に参加しているものであります。ですから、前の議会でもというこの発言も今取り上げられましたけれども、たとえ親族の経営している会社であっても、私に社員たちの生活を奪う権利というのはないと思うんですね。ですから、そのときの議会答弁でも、受注辞退を強いるようなことになれば、私に市長をやめろと言うに等しいといった旨の答弁もさせていただきました。

 これは今もお話ししましたように、公正な契約制度に基づいて入札に参加しているにもかかわらず、受注辞退を強いるようなことになるならばというようなことでありまして、これは私はそのときの気持ちというようなものを発言、そういう気持ちも背景に発言をしたわけで、そのような私の考え方を述べたにすぎません。

 ですから、その点はぜひ理解をしていただきたいと思っておりますし、去る1月に8万5,000人の多くの市民の皆様から負託をいただいて、3期目に入っているわけですから、自分の責任というものをきちんと果たすことが私の役割だというふうに思っております。簡単にほうり出すようなことというのは、全く考えておりません。

 それから、次に受注業者からの寄附ということで大きく、これは読売新聞を初め、特に読売新聞は大きく書いてありますけれども、「受注業者から寄附。八王子市長、無料で借地」ということでありますけれども、これは私は全く内容は、自分の選挙のときのことというのは、そこまでその時点では知りませんでした。ですから、各地元の選対の方々から、きょうはここで移動事務所があるから、そこへ何時何分に行って、そしてよくお願いをしてというような、そういうスケジュールのもとで動いている。これは私のみならず、皆さんも同じだろうというふうに思っております。ですから、そういう中で、どこの場所をどなたにお借りをしたのかということは、私は承知をしない。それは御理解いただけるんじゃないかというふうに思います。

 ただ、このときに、読売新聞社の方から、これは八王子市から、よく調べてこられるなと思ったんですけれども、例えば東浅川の土地、それから川口の移動事務所ですね、この2ヵ所について、これは市と契約先から借りているものだ。これは違反じゃないかと言われたときには、私は資料も何も持ち合わせもいたしませんでしたし、また、そこで初めてそういったことを指摘されたわけで、もしそれが本当ならば、事実であるならば、それは私は変な抗弁はいたしません。それはミスだったと素直に認めますと、こういうお話をいたしました。

 その後、それを私も提出した書類を確認いたしました。それは個人の方でございました。都選管等にも確認をいたしましたら、選管等でも、個人とのやりとりといいますか貸し借りだったらば、それは何ら問題がない、こういうことでございました。

 ただ、地主はどうなのかというようなお話もありましたけれども、多分、地主のことまで、借りた土地を調べて、調査をして、そしてそこに移動事務所を半日なり1日設置をするということまで、正確に皆さんがやられるかどうか。多分、私どもの陣営ではそこまでやっていなかったんだろうというふうに思っております。

 ですから、その点については、私はその後、確認をしたことをそのままお話をさせていただいたということでございます。これは都選管、八王子選管もそうですけれども、これは寄附した人が、寄附したといいますか、無償でということがそれが寄附行為になったわけです。それは公選法に違反するものではないというふうに、はっきり言われております。

 それから次に、7月24日に報道されました京王ショッピングセンターの事件ですね。これに関連する記事でございますけれども、ちょうどあの日は、もう足かけ8年になります、毎月やっております安全パトロールの日でございまして、警察署に案内をいただいて、まだ封鎖をされました現場を拝見し、そしてその後、下におりてきまして、献花台に大勢の方がおられました。特にマスコミの方が大勢おられたわけですけれども、そこで私は合掌をいたしました。

 その後、矢継ぎ早に各報道関係者から質問をいただきました。それらに一つ一つ丁寧にお答えをしたわけでございますけれども、中には、報道によりますと、あの被害者のお嬢さんのお父さんというのは、彼女がまだ小さいときに亡くなられて、そしてお母さんが女手一つで育てられたということを聞きました。私は、やっと大学生になって、大変な思いをしながらお育てになったんだろうなというふうに思いましたし、大学生になって、就職も内定したというふうに伺いました。

 しかし、そういう状況の中で、何の罪もない人があのような形で命を奪われるということは、それはお母さんの気持ちになれば、絶対に許せることではないだろうというふうに思いましたし、当然のことながら、お母さんとしては、世の中が嫌になった、生きるのが嫌になったということで、他人の娘の命を奪われたということ、これはもう我慢ができない。自分自身で当然のことながらその犯人は解決してほしいと思うだろう。こういう趣旨の発言をいたしたわけでございまして、ただ、こういう形で報道されたということ、これは発言の一部のみの掲載で、十分真意が伝わらなかったのかなというふうに思いますし、もしそうだとしたら、私は残念だというふうに思います。

 ただ、こういう場合で、あのような現場で、あのような状況の中で、どういうような思いを持たれるか、どう解釈するかというのは、人によって変わってくるんじゃないかというふうに思っております。私は質問者のような冷静な判断というものはできませんでした。


◎橋本辰夫高齢者・障害者担当部長


先ほどの答弁中、数字を間違えましたので、訂正させていただきます。

 介護療養型施設につきましては、8施設、1万2,068床と申し上げてしまいました。正確には1,268床でございます。大変申しわけございませんでした。


◎米山満明選挙管理委員会事務局長


先ほど井上議員からの質問で答弁漏れがございました。2点ほどございました。それについて御答弁させていただきます。

 1点については、7月4日の毎日新聞の市選管の記事でございますが、今のところ公選法に違反するものではないと考えているという記事でございますが、これについては、先ほども御答弁申し上げたように、個人の寄附は問題ないという前提で取材に応じましたが、取材の中で記者の受け取り方でこういう記事になったと判断しております。こういった疑義が生じるような取材に応じたことに対して、深くおわび申し上げます。

 もう1点でございますが、所有者が法人である場合は公選法はどうなのかという御質問ですけれども、選挙管理委員会としては、先ほどの御答弁と同じように、選挙運動費用活動報告書の中での判断だけになります。報告書によりますと、所有者ではなく、報告書には個人からの寄附となっておりますので、特に抵触するおそれはないという形で判断しております。


◎40番井上睦子議員


それでは2回目の質問をいたします。  黒須市長の政治姿勢の問題についてでありますが、記者会見の中で、あるいは記者との接触の中で、冷静さを欠いたけれども、その冷静さを欠いたのは記者側の取材のせいだというような全体的な答弁であったような気がいたします。果たしてそれでいいのでしょうか。

 まず、辞職発言の問題でありますけれども、市民の信託、負託にはこたえていくということでありますけれども、6月議会の答弁も引き合いに出されながら、そういった気持ちだったので辞職も選択肢の1つだというふうなマスコミ報道になったということであります。

 いま一つ真意がわからない。冷静さを欠いたからそういう発言になったのか。怒りでそういう、辞職も選択肢の1つということが出るのかどうか。もう一度、真意をお聞かせいただきたいと思います。

 マスコミの取材の方法がよくなかったからそういう発言をしたのだということは、市長の立場からしてどうしても考えられない。私には理解ができません。

 一方で、親族企業が受注を自粛することについては、社員のことを考えれば、自分がやめろというのかというような前回の議会のそういった趣旨もあって、そういう発言をしたということであります。でも、私たちの立場からすれば、八王子市長というのは全市民に対して責任を持つべきであって、親族企業の社員の生活というものを優先するというようなことが、この議場の中でも答弁として出ることがいかがなものかというふうにも思います。市長の職務というのは、市民生活に対して責任を持つ。そして親族企業の受注を自粛するようにというふうに議会から求められたとすれば、それは議会の決定としてそれは受けるというのが立場ではないでしょうか。もし制定をされたら辞職をするということが大きく報道されたわけで、これは市民の市長に対する信頼感というものがなくなった大きな報道だったというふうに私は思っております。

 政治倫理条例が制定されたら辞職も選択肢の1つというのは、もう一方で、議会に対する牽制球であったのかなというふうにも考えるわけですが、そういうことだったのでしょうか。一般質問でいつも政治倫理条例の制定の問題について私は取り上げてまいりましたけれども、市長は前向きな姿勢ではありませんでした。そのことを議会に投げかけたのかなというふうにも思うわけで、これは決して議会に対してフェアな態度ではないのではないかという思いもあります。

 辞職も選択肢の1つというのが取材側の問題で、市長の感情を害して冷静さを失わせたから、そういう発言になったのだという答弁は、私はよくないと思いますし、それはマスコミに対しても大変失礼だというふうに思います。自分の責任の問題の言葉としてお答えになったわけですから、再度、そこについては御答弁をいただきたいと思っております。

 選挙事務所の問題であります。市長は、これもまたマスコミの質問の仕方で、読売新聞とそれ以降の新聞については見解が変わったと。変わったのは、個人からの寄附か、事業者からの寄附かという問題であったというのが、市選管と市長との共通した回答でありました。

 確かに収支報告は個人からの寄附になっています。しかし、提供された選挙事務所は、登記上は事業者の土地になっているわけですね。これは事実として企業の、請負業者の土地所有であるということが登記簿からも明らかであります。市選管と市長は、報告書の記載を見る限りにおいて、個人からの寄附だから問題はないという見解でありますが、実態と事実は、その土地の所有は請負企業、これは株式会社大城土木というところの所有でありますので、やはり事業者からの寄附でありますから、公選法違反だというふうに私は思いますけれども、その点についてどのような見解を市選管及び市長はお持ちでしょうか。

 市選管からお聞きすると、都選管も個人の寄附ならば問題はないという見解だということですが、総務省は、個人からの寄附というのは、個人のポケットマネーであれば問題はないという見解だそうです。駐車場として借りた土地がポケットマネーとは言えません。土地なわけですから、そこはやはり公選法に触れるのではないかというふうに思いますが、総務省の見解についてはきちんと確認をしているのか、お答えをいただきたいと思います。

 それから、市長は自分は知らなかったという見解でありました。多くの候補者もそうであろうということもお話になりましたけれども、しかし、選挙に出てすべてのことに責任を持つという立場にあるのが候補者でありまして、自分は知らなかったということでは済まされないというふうに思います。知らないのは当たり前ということで、このことは許されないというふうに思います。そのことについてどのようにお考えでしょうか。

 市長は、さまざまな新聞の中で、本来は支払うべきだったと考えているともコメントをされています。法的にも問題があり、そして自分が知らなかったから許されるということではありませんし、候補者としての責任はすべてのことにおいて、そして現職の市長であるがゆえに、請負業者との関係についてはきちんとした立場というか、そして法に触れない形での選挙運動をしなければならない。そのことは、候補者としての基本的な、ある意味では倫理だと思いますし、法に定められた行動だというふうにも思います。知らなかったということで済まされるのか。再度お伺いをしたいと思います。

 それから、24日の毎日新聞の報道でもありますが、冷静な判断はできなかった。さまざまなマスコミからいろんなことを聞かれて、親の立場のような気持ちになってそのような発言をしたということでありました。市長としては、常に冷静沈着さを求められるわけですから、こうした発言が、ある意味で自殺をしてもいいというようなメッセージが出ないような取り組みを、姿勢をきちんと確立をしていただきたいというふうに、これは要望をしておきます。

 こうした無差別殺傷事件は、秋葉原でも起きました。日雇い労働派遣の問題が事件の背景として取り上げられて、国は日雇い派遣労働の規制を検討しています。八王子の場合は、動機など捜査段階でありますけれども、若者が安定した仕事につけず、相談できる家族や友人がなく、絶望ゆえに発作的に事件を起こすという状況があるならば、加害者を出さないための社会や、政治レベルでの取り組みが求められています。働き方や仕事の悩みを相談し、解決できる機関や、苦しいとき、生きるのがいやになったとき、相談し、サポートしてくれる場所があれば、こうした事件を未然に防ぎ、被害者を出さないことにつながるということがあります。

 市長は、今回の事件から、加害者や被害者を出さないために、安全パトロールなどに加えて、ソフト面でどのような市政の取り組みが必要とされているとお考えか、お伺いをいたします。

 次に、南口自転車駐車場の問題についてであります。

 まちづくり交付金が4,000万円で、9億5,000万円の範囲内でやり遂げていくということの答弁がありました。実際、仮設ロータリー、それからタワー式の駐輪場の建設については、もう7億6,000万円ぐらい使われておりまして、残りは1億9,000万円になっています。これで平置きの駐輪場が建設できるのかどうか、確認をしたいと思います。  随意契約の理由についてでありますけれども、事業者の信頼性等さまざまな理由から行ったということでありますが、地方自治法施行令の第167条の2では随意契約に該当するものについて規定をしていますが、今回の件が随意契約となった理由は、この法のどこに該当するのか、明らかにしていただきたいと思います。

 私のお聞きした理由は、戸吹清掃工場の談合の問題で、他の1社は損害賠償を請求している相手方であるので、その企業は除外するようにというふうに市から住都公社が求められたということであります。結果として、1社の技研製作所になったというふうに聞いておりますけれども、そのことについてはお答えがありませんでしたが、こうした理由もあるのか、明らかにしていただきたいと思います。

 契約金額の妥当性の問題についてですけれども、設計予定価格の89%の落札率であったということが紹介をされました。地下のタワー式の駐輪場は、三鷹のすずかけ駐輪場で2006年にオープンしています。これは技研製作所と同様の様式でありますけれども、敷地面積664平米にタワー式8基、1,440台で、電磁ロック式、これは平置きですが、260台、合計が1,700台の規模であります。

 この工事入札は、制限つき一般競争入札で行われ、村本・三栄建設共同企業体が落札し、契約金額は6億2,737万5,000円でした。工事内容は、管理棟の建築工事や、タワー式の8基、電気設備工事、給排水設備工事です。

 技研製作所は機械と躯体システムを提供し、納入した下請業者となっています。南口駐輪場が随意契約となった理由で、先ほどお示しがありましたけれども、三鷹市のようにJVを組んで競争入札で実施し、この技術を持つ技研製作所は下請という方法も、競争入札を優先するならば考えられているのではないかと思いますが、こうした競争入札については考えられなかったのか。住都公社が実施主体でありますから、市はより予算の効率的な執行、それから透明性の確保という意味で、こうした入札方式については助言や援助をしなかったのかどうか、お伺いしたいと思います。

 そして、三鷹市の方は、タワー式の基数、これは8基であります。八王子より2基多い。自転車の収容台数も八王子が1,224台に比べて、三鷹は1,440台、それに加えて電磁ロック式の260台を含めた契約金額にもかかわらず、契約金額は9,000万円も三鷹市の方が低くなっています。これはどのように説明されるでしょうか。八王子の南口駐輪場の契約金額が妥当であったのかどうか。再度お尋ねしたいと思います。

 技研製作所のホームページによれば、技研製作所は工法設計、積算と地下駐輪場の設計販売を手がけており、施工工事は下請が行うというようになっています。契約金額の大半が下請に回るということになるのでしょうか。技研グループの技研施工が工事請負をする場合もあるようですが、下請業者については、民民の関係であるということで、その具体名が明らかになりませんでしたけれども、8月下旬に技研製作所と本契約が交わされておりますので、下請企業についても既に明らかになっているのではないかと思いますが、その点について、下請業者はどこが行うのか。技研施工になるのか、あるいは他の業者になるのか。そして土工事はどこが行うのかということについても、詳細にお伺いをしたいと思います。

 三鷹市の場合、市はまちづくり交付金4,000万円という国の補助金を導入しているわけでありますけれども、三鷹市の場合は地方道路整備臨時交付金というのを導入して、4,000万円以上の交付金を手当てをしています。これは平成17年度の契約ですけれども、市直営で国の交付金を引っ張ってくるというような手法だったようですが、こうした手法はなかったのか。多くを住都公社の資金を使って南口の駐輪場を建設させるというような手法であったわけですけれども、資金計画において他の方法はなかったのか。三鷹の例を考えれば、思うわけですけれども、いかがでしょうか。お伺いをいたします。

 都立小児病院の移転問題についてであります。移転後もそんなに小児医療は縮小しないという答弁がありました。でも、現実にはNICUは協議の中ではまだめどが立っておらず、それから、小児病院の跡地に来る医療施設についても、24時間の体制ではないわけです。そして入院施設もないわけです。そういった意味では、八王子の子どもたちの小児医療のレベルというのは、移転後は現状の計画のままでは水準は下がると言わざるを得ないのではないかと思いますが、再度、副市長の御見解をお伺いしたいと思います。

 そして、跡地の医療機関をより拡充、充実をしていくという方向が、今後の取り組みとして並行的に進められなければならない。現在の都立小児病院が持っている水準を確保する努力をしなければならないと思いますが、その点についてお答えをいただきたいと思います。

 以上で2回目の質問を終わります。


◎米山満明選挙管理委員会事務局長


まず第1点として、市選管が、個人の寄附でなく、事業者という見解はどうかという御質問ですけれども、市選管としては、先ほど御答弁申し上げたとおり、選挙運動の活動報告書に個人名で記載されておりますので、市選管としてはそこまでの判断をせざるを得ないのかなと思います。ただ、事業者と個人との関係については、選挙の取り締まりの関係のそういう機関にゆだねていくような形になると思います。

 それから、総務省の見解についても同じでございます。そういう機関にゆだねていく形を考えております。


◎橋本義一道路事業部長


南口自転車駐車場の御質問を何点かいただきましたので、お答えを申し上げます。

 まず、予算額9億5,000万円のうち、既に7億6,000万円執行していて、残りの金額で平置きの駐輪場ができるのかということでございますけれども、私どもがこの範囲内で平置きの部分も整備するという考え方の中で、今、準備を進めているところでございます。

 随意契約の理由でございますけれども、先ほど御説明いたしましたとおり、今回、施工業者が極めて、国内でも2社ほどといわれる中で、他団体への導入実績、利用者の利便性の問題であるとか、そういった点を含めて住都公社といろいろ検討をしてきた経過がございます。そのうち1社が、八王子市の訴訟の相手方ということもございましたので、この旨は私どもから住宅・都市整備公社に連絡をしているところでございます。

 三鷹との関係で、契約金額が妥当かどうかというような趣旨の御質問をいただきました。三鷹は三鷹の事情の中で業者選定をし、工事の施工方法を考えていったんだろうと思います。JR南口の場合は、議員御案内のとおり、水処理の経費が相当数、工事費の中に占めるという状況にございましたので、工事の金額の算定に当たっても三鷹とは状況が違うというふうに私どもは受けとめているところでございます。

 下請業者の関係での御質問をいただきました。今回、土木工事の関係の下請の関係につきましては、本契約締結後、間もないということから、住都公社の方にいまだ下請業者の届け出がなされておりません。そのような状況の中で、私どもとしてもそのような体系は承知していないところでございます。

 他の補助金を入れる考え方があったのかという御質問でございますけれども、私どもは当初からこの一部としてまちづくり交付金を充当するという考え方の中で事業計画を定め、また、予算の御承認をいただいたというのが経過でございます。


◎岡部一邦副市長


都立八王子小児病院移転後に対応した今後の本市の小児医療体制の拡充策についてお尋ねがございました。八王子小児病院の移転後、府中のキャンパスには小児総合医療センターの新生児医療部門と、多摩総合医療センターの産科部門が一体となって運営をされます総合周産期母子医療センターが整備されることとなります。これによりまして、本市を含む多摩地域の周産期医療の機能が拡充されるものと期待をしているところでございます。

 移転後の跡地につきましては、小児外来診療や重度障害者の通所療育事業、夜間救急診療機能などを整備いたしまして、小児医療提供体制を確保していくこととしておりまして、これによりまして、現実的で効果的な体制を整えることができるものと考えております。

 協議を重ねてまいりました八王子地域における小児医療に関する協議会のまとめを近日中に公表する予定でございます。この中で、本市と東京都との間で協議、確認をいたしました具体的な対策につきましては、今後、東京都や医師会、あるいは中核病院など各方面の協力を得て確実に実施すべく、鋭意努力してまいります。


◎黒須隆一市長


3点ばかりお尋ねをいただいたわけですけれども、まず、辞職云々のことですけれども、マスコミの対応が悪かったから、あるいはまたそれに基づいて冷静さを欠いたから辞職の発言というのはということでありますけれども、私はそういうことを言っていませんよ。すべてそういうふうに揚げ足を取るような、悪く悪くおっしゃっていますけど、そういうことを私は言っておりません。背景として、今まで長い間、政治の場で活動してきたけれども、今まで経験をしたことのないようなマスコミの対応だったということ、それは私は言いましたよ。だけど、だからそれで辞職云々という発言をしたということにはつながっていかないというふうに私は思っております。また、私はそういう意図はありませんから。ですから、冷静さを欠いたから云々というようなことは言っておりません。

 先ほども御答弁申し上げましたけれども、私は8万5,000人の皆さんの負託を受けて市長職を務めているわけですから、そんな簡単に投げ出したりしないということを、先ほどもお答えをしたとおりであります。

 それから、親族企業が云々ということで、それを親族企業を市民より優先するのか、親族企業が仕事ができなくなるからやめるのかと、そういうことですけれども、私は親族企業であっても、どこの企業であっても、これは同じです。きちんとした入札制度のもとで、そして受注をしているんですから。もし制度が悪かったら、制度を直さなきゃいけないし、あるいはまた、私が何か不正、疑惑を持たれるようなことをやっているんだったらば、私はその責任をきちんととりますよ。しかし、そういうことが何もなくて、それはどんな企業にしても迷惑をかけるということは、私はこれは自分としては正しいことではないというふうに思っております。

 それから、移動事務所の用地の借用の件ですけれども、登記簿謄本を見たらそうなんだから、これは公選法違反だと。私はそう思っておりません。私が、私がというより、私の陣営が最終的には私の責任になるわけですけれども、お借りをしたというのは、個人からお借りをしたということで、そして個人に対して寄附をいただいた。5,000円という金額でありますけど、その用地の半日のお借り賃が5,000円ということですけれども、それを結構だからということで、それを寄附として計上しているわけですから、これは私は違反だというふうには思っておりません。ですから、新聞記事もありましたけど、聞き方の問題もあると思うんですね。聞き方もあると思うんです。

 それから、本人が知らなかったからそれで許されるのかと。それは私は許されるとか、済まされるのかということではないと思います。ただ、現実の問題として、私はその時点では知らなかったからというお答えをしたわけですから、ですから、きちんと理解をしていただければというふうに思います。

 それから、京王ショッピングセンターの事件の件ですけれども、市長としての冷静沈着さが必要だと。これはおっしゃるとおりだろうというふうに思います。ただ、同時に、私は市長として、その前に人間であるということも大事なことなんじゃないか。すべてが冷静沈着にということだけで、あのような場で済まされなかった。人の親でもありますから、自分の娘、息子がああいう無残な事件に巻き込まれたとしたときに、これを冷静沈着でいられるかどうか。このこともきちんと考えていただければというふうに思います。

 それから、事故を起こさないためにソフト面で何かあるか。確かにハード面では、私どもも長くパトロールも続け、その結果、客引きを制限するような条例をつくったりとか、あるいはまたいろいろやってまいりました。捨て看板を禁止したりとか、環境を整備する、こういうこともやってまいりました。ただ、今回の問題については、仕事を探しても見つからない。あるいはワーキングプアであるとか、格差社会の問題とか、いろいろ出ているわけで、これらにきめ細かな対応をするということ、これは大事なことだろうというふうに思っております。ですから、今、国や東京都でも取り組んでおりますけれども、仕事を紹介する場、相談する場を設置する。あるいはまた、今、家族のきずなとか、家庭環境というものが理想的な形とはほど遠いようなことになっている。このことも遠因の1つにあるんじゃなかろうかというふうに思っておりますから、これは教育の問題でありますから、そういう点も総合的にこれからきめ細かに対応していかなければいけないことだろうというふうに思っています。


◎40番井上睦子議員


選挙事務所の無償提供の問題についてでありますけれども、市選管から事業者か個人か、土地が事業者のものであったということが事実としてあるわけですから、そのことに関する見解は、市選管としてはできないと。取り締まりの機関が判断すべきだと。そして、それは総務省の見解でもあるということでしたので、それは確認をしたいと思いますが、ただ、総務省は、法人の所有する土地の問題については個人からの寄附になるというふうな見解は持っていないと思いますので、ぜひこれは市選管として、今後、調べて確認をしていただきたいというふうに思います。

 それから、市長も選挙事務所の問題について、法人の土地を個人からお借りしたという答弁でありますけれども、では、その法人の土地を個人がどのような形で借りたのかということが、逆に言えば問題になってくるということですね。そこはまだ明らかになっていないわけですから、収支報告の記載は個人であっても、現実として土地が事業者のものであるとすれば、そこの手続がどうであったのかということが問題だということの答弁だったのか。市長に確認をしたいと思います。  それから、辞職発言の問題でありますけれども、理解をしてほしいということでありますが、今後の市長の行動の中で理解をしていきたいと思います。


◎黒須隆一市長


移動事務所の関係でございますけれども、事業者の土地を個人で賃貸をしたのならば、事業者と個人との関係というものはどうなんだということですけれども、そこまで私は承知をしておりません。ですから、例えば、その土地の持ち主が事業者であっても、個人の方が、ああ、使っていいよ、どうぞ、半日いいよと、こういうふうに言われたときには、そこの土地が、その時点でだれの土地かということを確認するということは、普通の人はまずしないと思うんですね。ですから、その点については、それがわかった時点で関係はどうなのかと言われても、そこまでは私もちょっとよくわかりません。